【『ストロベリー・パニック』感想】
 スタッフ&キャスト
 第1話:「櫻の丘」
 第2話:「エトワール」
 第3話:「屋根裏」
 第4話:「白馬の君」
 第5話:「妹たち」
 第6話:「温室」
 第7話:「荊の罠」
 第8話:「紫陽花」
 第9話:「記憶」
 第10話:「個人教授」
 第11話:「流星雨」
 第12話:「夏時間」
 第13話:「潮騒」

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■ 『ストロベリー・パニック』 スタッフ&キャスト
<スタッフ>
 監督:迫井政行
 シリーズ構成:浦畑達彦
 脚本:浦畑達彦、高屋敷英夫、ふでやすかずゆき
 キャラクターデザイン原案:真木ちとせ / たくみなむち
 キャラクターデザイン:坂井久太
 美術監督:岡本有香
 色彩設定:上村修司
 アニメーション制作:マッドハウス
 音響監督:高桑 一
 製作:いちご舎
 原作:公野櫻子
 イラスト&コミック:たくみなむち


<キャスト>
 蒼井渚砂:中原麻衣
 花園静馬:生天目仁美
 涼水玉青:清水愛
 月館千代:斎藤千和
 此花光莉:松来未祐
 鳳天音:甲斐田裕子
 南都夜々:桑谷夏子
 奥若蕾:野川さくら
 日向絆奈:清水愛
 源千華留:中島沙樹
 夏目檸檬:宮崎羽衣
 白壇籠女:福井裕佳梨







■ 『ストロベリーパニック』 第1話 「櫻の丘」
脚本: 浦畑達彦 絵コンテ: 迫井政行 演出: 布川真英  作画監督: 広田知子

 中高一貫の女子校3つが舞台ということで、中1から高3までの幅広い女性キャラを取り揃え、視聴者を満足させまっせという―――悪く言えば「あざとい」、よく言えば「計算された」設定の百合アニメということで期待8割、不安2割といったキモチで観始めました。“よくある百合もの”設定というよりは、キャストの配置なんかを見る限り、これまでの百合アニメを統合して一歩上を目指すって意識があるのかも知れませんね。



 ○ EDの清水愛×中原麻衣に吹いた
 いや・・・笑うところでなくて、アニメファンならしっかりと萌えなきゃいけないトコなんでしょうけど・・・
 でも、EDの映像を本編のキャラでなくて声優さんが担当してるってことは、声優さんを単に“声をあてている人”とみているんじゃなくて、その人の略歴や声優さん同士の関係性なんかまで含めての作品作りがあるんじゃないかなーと思いました。僕は百合アニメは『舞-HiME』くらいしか観てなかったんですが、もっと多くの百合アニメを観ている人の方が「あのキャストとこのキャストがこんな関係!」みたいな楽しみ方ができるんじゃないでしょうかね。


 『舞-HiME』で言えば、
 ・転校してくる中原麻衣がヨゴレ役っぽい
 ・同室の清水愛に異常に懐かれる
 ・年下の野川さくらが敵意を抱いてる

 ってトコでしょうか。『舞-HiME』の女性キャラ同士の掛け合いはかなり好きだったんですが、「男が絡まなきゃなー」という想いもあったので、完全百合アニメのこちらが一歩上を貫いてくれるんじゃないかと期待しています。つーか、さくにゃん出てたんだ。思わずガッツポーズしちゃいました。そのまんまのキャラでもいいし、『舞-HiME』みたいにぶっ壊れてもいいし、楽しみです。



 ○ 転校ものとしては、かなり駆け足なスピードですね
 主人公を転校生とするアニメが多いのは、視聴者=主人公という視点で既に人間関係が構築されているキャラ達の間に飛び込めるから。アニメという媒体は受け手が把握できる情報量が一定なので、1クール〜2クールと限られた時間の中で効果的にドラマを描くには、この設定は非常に有効だと思われます。

 しかし、反面。世界観やキャラ同士の関係性なんかを描くのに時間がかかってしまい、転校し終わるまでに何週も我慢しなきゃならない場合、肝腎の学園生活が始まる前に見限ってしまう視聴者も出てくることもあります。ロボットアニメで主人公が主人公機にいつまでも乗り込まないとマズいように、学園もので学園生活を描くまでに到達しないのはかなりのビハインドになります。


 それが―――この作品の場合、第1話でしっかりと描くキャラをメイン3人+生徒会長に絞ったおかげで、既に転校の手続きが終了し、+世界観説明も済んだというハイペースで進行しています。なかなかキャラが出揃わないのはキャラ萌えアニメとしては危険な気もしますけど、「なんかいっぱいキャラ出てきたけどよく分かんねえよ」という事態は避けられますからね。この辺はかなり好印象です。



 で・・・・・・まぁ、今週描かれたキャラですが。
 正直、主人公とエトワールに関しては王道過ぎて独自性が見られるのかが不安ですね・・・どこにでもありそうな話にならなきゃ良いんですが。清水愛演じる玉青(これで“たまお”と読むのか!)は、知世ちゃんチックなので結構好みです。これで主人公が他の女性に惹かれていった場合、どうなってしまうんだろうと期待できます。友情なのか恋愛なのか、そういう狭間が百合アニメで今後描かれるテーマな気もしますしね・・・

 ただ、玉青が渚砂に惹かれた理由がよく分からんので、今後恋愛方向にシフトしていってもイマイチ感情移入できないような気も。寝顔が可愛いからって、イキナシあんな風になるもんなのか!? まぁ、そんな風に文句言ってる僕も、身体測定にはムチャクチャ萌えましたが(笑)



 とにかく無難に楽しめそうな作品が1つあってくれて安心しました。
 シリアスで鬱なアニメがクリーンナップだとしたら、こういう地味に繋ぎに徹してくれる2番バッターのような、安定感のある作品がラインナップに入ってるのは大きいですからね。



 







■ 『ストロベリーパニック』 第2話 「エトワール」
脚本: 高屋敷英夫 絵コンテ: 森田浩光 演出: 川尻祥大 作画監督:高昊楠
(天の部分が火)

 「タイが曲がっているわ」

 うーん・・・まぁ、別にとやかく言うつもりはないんですけど。“敢えてやっている”のか“無自覚にやってしまっている”のかで、今後の期待も大きく変わるような気がしますねぇ。今のところ、設定もキャラもアプローチも、よくある百合アニメの劣化コピーという印象が拭えないので、早く独自性を見せてもらいたいんですが・・・・・・



 ○ テンポがいいのは救いだけど
 早くももう学園生活。
 前回顔見せしたキャラ達の出番はほとんどなく、第2話は渚砂と静馬のメイン2人と、玉青のセクハラのみで構成されていました。アレだけキャラがいるんだから、まずはメイン2人を描いておかないと他のキャラの中に埋没してしまうんで・・・・・・この選択は間違ってはいないと思うんですが。
 上にも書いた通り、ドタバタしてるヒロインと超越者っぽい先輩というキャラ付けはよくあるものなんで―――ただ単に2人をそのまんま描いただけでは、「よくある話だよなぁ」としか思えないというのが本音です。可愛いコを片っ端からつまみ食いする準女主人公というのは、確かにある意味で新鮮で独自性たっぷりだと思うんですが。見た目が美人さんというだけで、これ、普通の共学の学園モノで描かれるプレイボーイと何ら変わらないんですよ。

 だもんで。
 結局、第2話は玉青のセクハラのみで構成されていたようなものです



 とは言え、玉青のセクハラは今後も期待が持てるほどハイレベルですし、予定調和だとしても渚砂のほっぺスリスリしている静馬はエロさ満点でした。「ストーリーはいい!エロが見たいんだ!」と開き直れば、これほど楽しいものもないですから―――エロス成分は、非常に楽しみにしておきます。




 しかし・・・・・・寸止め多いなぁ。2話時点で、既に5回。
 毎回いろんなパターンで寸止めさせるつもりなのか・・・?



 ○ 視聴者に負荷を与えない話
 途中編入、憧れのあの方に目をかけられる、一躍みんなの話題に―――
 という展開のさせ方は、『舞-乙HiME』の初期を思い出させてくれたんですが。アチラは既にこの時点で、“誰か”に陰湿なイジメを受けていて、アリカの「仲良くしようよ」光線はことごとく跳ね返され・・・って、観ていて「うわーん」となるような時期でした。もちろん、これが後々に裏っ返って「あたしにはこんなに仲間ができたんだ!」という話になるんですが・・・・


 比較して云々ということではなくて―――こちらのアニメはそういうドロドロした人間関係は描かず、一つ人間関係が構築されたからといって一つ人間関係に歪ができるというワケでもないんですね。静馬が他のコとチューしようとしてたことも、数分後にはすっかり忘却していたみたいですし。
 そういう意味ではストレスは感じなくて済みますが、物足りなさも否定できないかな。人の間で生きているんだから、負の感情だって生まれるのが当然だと思うのです。もちろん・・・・・・この“ヌルさ”が裏返って、終盤ドロ沼になるのかも知れませんけどね。その際に真っ先に黒化しそうなのは玉青なんだけど・・・・・・同じことやっても、キャストが『舞-HiME』と同じ分、目新しさがないような気も。




 玉青の詩を伏線として使えれば面白いですが、文芸部に入部してもはあんまし話広がらなさそうですね。
 他のキャラを描くためにも、他の部に入って欲しいなぁ・・・・・・運動部希望。したたり落ちる汗を描いてもらいたい!(笑)


 学園3つ同じ場所にあるって設定は、まだあんまり活かせていないですね。
 制服が3種類あるだけで、1つの学校に派閥が3つあるのと変わらないもんなぁ・・・・

 それでも、他2つの学園の生徒会長が判明―――この二人は結構面白そうなキャラかと。
 ・スピカの生徒会長は冬森詩音。ツンツン。髪型は『ソルティレイ』のシルビアっぽいので、後にデレ化するのかも?
 ・ル・リムの生徒会長は源千華留(ちかる、と読む)。左右のリボンが特徴で、マイペースなお嬢様。個人的に制服はここのが一番可愛いと思う


 元々雑誌媒体の読者参加企画だったためなんでしょうけど・・・・・・ホント、キャラの名前が憶えにくい。憶えにくいし変換しにくいし。読者参加企画の頃からのファンにとっては、キャラが有機的に動くだけでも感動できるんだろうなぁ。その辺りは素直に羨ましいです。




 あ、そうそう。図書室でチューを妨害してたコが斎藤千和っぽいですね。一人加わるだけで、グッと楽しみが増えます。



 









■ 『ストロベリーパニック』 第3話 「屋根裏」
脚本:浦畑達彦 絵コンテ:まつもとよしひさ
演出:まつもとよしひさ 作画監督:松下清志

 前回の感想を書いた直後に森永たまちの解説ブログ(森のいちご狩り)の存在を知り、ちょっとずつこのアニメの楽しみ方が分かってきました。たまちさん本人の文章も面白いのですが、それ以上に僕が救われたのが「あー、このアニメってツッコミとか入れながら楽しんでいいものなんだ」ということ。もちろん、たまちさんはアニメ本編スタッフじゃなくてラジオの方のスタッフなんですが、公式のスタッフの一人である彼女がそういう楽しみ方をしているというのなら――それもまた正しい楽しみ方の一つなんだなあと思えました。

 今週も、誰もが気になる「水島が寝ている格好」とか「静馬にケンカ売る玉青」などに言及。
 でも・・・よく考えてみたら、普通のアニメの公式サイトだったら言及するだけじゃなくて「これこれこういう理由があるからこうだったんですよ」と説明してくれるんじゃないか?(笑)そういう細かい部分の合理性なんかを気にする作品じゃないってことかな。それならそれで割り切って楽しめそうです。




 ○ 一つだけ分からないことがあるの
 「エトワール様は皆から愛される存在なのに、どうして会を欠席したりするのかなー」

 渚砂ってひょっとして抜けているコなんでしょうか。もっと疑問に思うべきことがあると思うんですが・・・
 僕が先週・今週と、すんなりストーリーに入り込めない理由が―――エトワールだから皆に愛されるんじゃなくて、皆から愛されているからエトワールなんじゃないのかってこと。あんなに我侭放題で色魔で魅力に乏しい彼女がどうしてエトワールで、どうしてあんなに皆から愛されているのか不思議で仕方ないです。

 だから、渚砂が「みんな、あんなにエトワール様に会うのを楽しみにしているんだもん!」と頑張っていても、その前提条件である“みんながエトワールを愛している”理由がイマイチ分からないので、渚砂の頑張りにもちっとも感情移入できなくなっちゃっているような・・・
 本来なら、(一目惚れとかではなくて)渚砂が静馬に惹かれていく過程をしっかり描いて、視聴者にも「静馬にはこんな魅力があるんだ」「そんな静馬に惹かれる渚砂はこんなに人間味が溢れているんだ」と思わせておけていたら―――そうした前提を以前の回で敷き詰めていられたのなら、今週みたいな回が活きてくるのに・・・と思ってしまいます。そういう意味で、作中のキャラ同様、スタッフもどこか抜けているというか、浮世離れしているというか・・・・


 それと―――今週のサブタイトル「屋根裏」
 最初の頃の意味なさそうな隠れんぼが、後々の静馬探しに繋がる見事な伏線だったのか!と驚く暇もなく・・・静馬は寮の中にはいませんでしたよ、というオチで終結。隠れんぼ意味ねええええ!サブタイ関係ねえええ!!ちょっと工夫すれば繋げられる要素を、敢えて外しているとしか思えない脚本。狙ってやっているなら、なかなか凄いかも。でも、そこは「隠れんぼのおかげでエトワール様を見つけられましたよ」で良いと思うんだけどなー。




 ○ というか、このアニメを百合アニメとして見ることが間違いなのかも
 どうにも、どのキャラがどのキャラに惹かれている―――という設定にそれぞれ説得力がないと思っていたんですが。
 このアニメで描かれているのって、決して“恋愛”ではないと気づいてきました。チューとかしそうになってるけど、このアニメの中ではチューは恋愛に入らないんですよ(笑)

 てゆうかですね、抱きしめても渚砂が陥落しなかった時の静馬の表情なんか「何だと!オレのパンチを喰らっても立っていられるだと!!」の世界ですよ。源さん(ル・リムの生徒会長)に「このコ、やるわね・・・」と認められていくとことか、冬森さん(スピカ生徒会長)が「このままじゃ済ませない。○○を呼べ!」と捨て台詞を吐いて去っていくとか――――――このアニメ、ノリは完全にバトルアニメなんですよ。ただし、“誰が一番強いのか”を決めるのではなく、“誰が一番おにゃのこを骨抜きにできるのか”を決める頂上決戦ということなだけで。
 そう考えると、渚砂が静馬に惹かれる過程とか、玉青が渚砂に惹かれる過程とか―――恋愛描写に必須であるはずの心理描写が排除されている理由も、単に静馬が強いとか、渚砂が強いとか、そういう説明だけで納得できるような気がします。


 というワケで、現在。
 渚砂は玉青を第1話でノックアウトして舎弟化(正確には渚砂が起きる前からKOされてたけど)、三学園のボスである静馬にその実力を見初められた渚砂は一躍学園の話題になることに。また、静馬に続く三人衆の一人である源千華留もまた渚砂の強さに気付き、彼女の成長を見守ることにするのだが・・・三人衆のもう一人、冬森は渚砂に脅威を感じて、秘密兵器を投入する・・・・

 渚砂=高槻
 玉青=隼人
 静馬=キース・ブラック
 源=キース・バイオレット
 冬森=キース・グリーン

 ビックリするくらい『ARMS』。
 ということは、来週は冬森が呼んだコウ・カルナギに玉青が倒される話か(笑)




 ○ 冗談はさておき・・・
 イマイチ感情移入できない渚砂&静馬を他所に、チラホラと魅力的なキャラも目立ってきました。

 まずは、隣室の竹村千早と水島紀子・・・・・・普通だ!このアニメの中では異常なほど、普通の名前だ!!
 ひょっとして初期の読者参加企画時代にはいなかったキャラは、普通の名前だったりするんでしょうか。その割には千早の髪型、どことなく『マリみて』キャラっぽいと、『マリみて』読んだことない僕でも思うんですが(笑)
 浮世離れしたこれまでのメインキャラと違い、千早と水島はフツーのコっぽくてなかなか好印象。夫婦と言われてちょっと照れるトコなんかも、あざとくない程度でほんわか萌えられる感じ。

 次に、第2話でコケていた千代は単なるドジっこだったらしく、今週もコケてました。
 でも、このコを通して渚砂が「あのコのためにも!」と奮起出来たのは、キャラの使い方上手かったと思います。

 そういや、玉青も・・・「私達は新婚さんですって」と言い出したところは流石に引いたけど、その後に静馬にケンカ売っていたのは可愛かった。そうなんですよ。この手のキャラは単にニコヤカにしているだけじゃなくて、裏にある黒い部分をチラ見させてこその魅力なんですよ!

 ですが、やっぱり今週は源千華留。漢字の変換が死ぬほど面倒です。
 生徒会長同士の激論を傍観しているだけのところや、その退屈な時間をぶち壊してくれた渚砂にちょっと興味を持つとこなんか、変なキャラではあるのに普通らしさも持っていてイイ感じです。六条さんはイマイチ非協力的だったので、他校の生徒会長とのパイプが出来たのも、今後の展開に期待が持てるようになりました。このキャラがいなきゃ、話広がらなさそうで苦しかった・・・!




 そういや、まださくにゃんとか福井裕佳梨とか宮崎羽衣とか、早々たるキャストがほとんど台詞なしなんですよね。
 キャラが出揃ってからが見もの・・・・・・と言っている間に、1クールが終わってそうな不安もありますが。


 








■ 『ストロベリーパニック』 第4話 「白馬の君」
脚本:ふでやすかずゆき 絵コンテ:迫井政行/玉井公子
演出:冬柴蘇枋 作画監督:中本尚子/内田孝行

 とうとう、僕が日参している感想サイトさんは全員この作品の感想から脱落しましたよ(←挨拶)
 個人的には、渚砂と静馬があんまし出なかった今週は結構面白いと思ったんで勿体ないような気もするんですが―――流石に今季みたいに新アニメ60本という時期に、「どこかで見たことのあるような」設定とキャラのお話だっていうのは・・・やっぱり早期脱落してしまっても仕方はないのかも知れませんね。




 ○ ようやっと話の本筋が見えてきましたよ
 先週あれだけの捨て台詞を吐いた割に、何もやってこなかったスピカの冬森会長。
 彼女の発言でようやくこの作品の方向性が見えてきました。つまりはこの作品、“エトワールの座を狙う者たちの話”なんですね。先週の感想の悪ノリを引きずるならば、「誰が一番強いかをきめる天下一武道会」と同じような「誰が一番人気があるかを決めるエトワール選」ということです。
 エトワールが選挙というか人気投票で決まるというのもどうかとは思うんですが、この作品が元々は読者参加企画での人気投票で決まっていた作品だということを考えると概ね納得。「どれだけ人気があるか」を競うこの作品の方向性も、そうしたバックボーンを考えれば結構斬新な作品なのかも。あとは・・・・・・どうせだったら変に『マリみて』の劣化コピーっぽさを出すんじゃなくて、雑誌媒体から生まれた作品独自の面白味を見せて欲しかったけど・・・まぁ、この企画が生まれた時勢を考えれば仕方ないのか。


 さて、あんまし設定の見えてこない“エトワール選”なので、今から推察するのもアレなんですが―――
 普通に考えれば、現エトワールの静馬が6年生なんだから、次に選ばれるのは現在の5年生以下なんじゃないかと。で、どのキャラが6年生なのか調べてみたら・・・・・・あれ?ウィキペディアのデータとアニメ公式サイトのデータでは、六条さん(ミアトル生徒会長)、冬森(スピカ会長)なんかの学年が違う。ひょっとしたらアニメ化する際に、ストーリー上彼女らを6年生にしておかなきゃならなかった事情があったのかも知れないですね。


 というワケで、キャラおさらいも兼ねて、学校と学年を整理してみましょう。
<ミアトル>
 ・花園静馬・・・6年生。現エトワール。
 ・六条深雪・・・6年生。現ミアトル生徒会長。
 ・東儀瞳・・・6年生。いなくなる静馬を探しているショートカットの方。
 ・狩野水穂・・・6年生。いなくなる静馬を探しているロングヘアーの方。
 ・蒼井渚砂・・・4年生。主人公。
 ・涼水玉青・・・4年生。渚砂ラブ。データ集めと詩が趣味。
 ・竹村千早・・・4年生。渚砂の隣室の三つ編み。
 ・水島紀子・・・4年生。渚砂の隣室のショートの方。何故かみんな彼女だけ苗字で呼んでる。
 ・月館千代・・・1年生。第2話で本を頭にのっけながらコケてたコ。

 キャラ弱いなぁ・・・
 もし終盤のストーリーが“エトワール選”を焦点としていくなら、5年に大したキャラのいないミアトルは渚砂を押していくとかいう展開になるんでしょうか。そのために六条さんが1歳年をとったというのなら納得。でも、正直なトコ、渚砂も静馬も設定以上の魅力を感じないんですよね。どうして(作中で)人気があるのかが分かりません・・・


<スピカ>
 ・冬森誌遠・・・6年生。現スピカ生徒会長。スピカの繁栄に燃える人。
 ・剣城要・・・5年生。現スピカ生徒会副会長。ツリ目で黒髪ショートカット。
 ・鬼屋敷桃実・・・5年生。凄い苗字だ。現スピカ生徒会書記。鳳天音に対抗心?
 ・鳳天音・・・5年生。白馬に乗った王子様。ウィキによると「学院5大スターの筆頭」。あとの4人は??
 ・此花光莉・・・3年生。今週主役だったコ。デザイン的にはホントギリギリのラインだ・・・
 ・南都夜々・・・3年生。光莉のルームメイト。公式データによると「ガチ百合」。てゆうか、全キャラそうにしか見えんが(笑)

 個人的にここがメインだったら非常に面白いと思うんですが・・・
 滑稽なほど野心に燃える生徒会長に、彼女が推す学院の人気者。それを横目に虎視眈々とエトワールの座を狙う書記。
 また、天音に恋焦がれる光莉を応援しつつ、彼女のことが好きっぽい夜々―――などなど。華やかな中にも、一歩踏み込むとドロドロとした感情が渦巻いていて非常にイイです。
 僕的にはキレイな面だけ見せられても全然惹かれなくて、こういう風に「実は黒いところも見え隠れしているんですよー」って見せられた方がキャラとしては断然好きになれるんですけどね。まだ1話にチラッとしか出ていないんですが、野川さくらもスピカの生徒らしくて、期待大。『舞-HiME』のドロドロ演技は凄まじかったですから。


<ル・リム>
 ・源千華留・・・5年生。現ル・リム生徒会長。左右のリボンがトレードマーク。

 まだ実質一人しか出てきてないようなもので、今後に期待。
 制服はここのが一番可愛いと思うというか・・・正直なとこ、他の2校の制服はあんま可愛いとは思わないんですよね。




 とまぁ、勇み足だったらどうしようとも思うんですが・・・先週、今週とのキャラの描き方を見ると。この作品の決着点が“エトワール選”だったら、これだけのキャラも活かせるし、6年生と5年生に微妙な描き方の差があるのも納得です。また、どうやって活かすのか未だに見えていない“3校が同じ敷地に建っている”設定も上手く活かせそうな気がします。


 方向性が見えてくると、視聴者側も安心して見れますし。
 今週(勇み足かも知れませんが)、方向性を示唆してくれたことは僕としてはありがたかったかな。



 ○ んで、今週はスピカが主役です
 エトワール様がでしゃばらなきゃ、わりかし真っ当な学園ものになるのかも・・・今週が今までの中で一番面白かった。
 学園のプリンス:鳳天音に片想い中の光莉と、そんな彼女を見守っている夜々。もう!夜々が光莉を想っている姿が溜まらなく可愛かったです・・・渚砂・静馬・玉青には欠けていた、三角関係の持つ微妙な切なさが非常に丁寧に描かれていたんじゃないでしょうか。最後、光莉を押し倒すトコなんかは、ようやっと真っ当にサービスシーンを描いてくれて嬉しい限り。百合アニメという謳い文句なんだから、こういうシーンをもっと増やしてくれよ!!



 まぁ、普段から馬に乗っている天音さんとか、馬に一緒に乗るのにそんな体制で乗るんだとか、ツッコミどころもいっぱいあるんですけど。元々、設定自体がファンタジーなんですから、これくらいハッチャケた方が作品としては正しいのかも。3人のキャラ掘り下げ回と見たら、かなりキレイに出来ていたんじゃないかな・・・・・これくらいは普通に出来るのに、第1〜3話をあんな風に視聴者が感情移入できないように作っていた意図は一体。



 ということで、キャラの多さが上手く活かせれば化ける可能性は十分出てきましたよ。
 来週はどのキャラでしょう。個人的には源千華留か鬼屋敷桃実メインの回が見たいなー。見たいなー。


 








■ 『ストロベリーパニック』 第5話 「妹たち」
脚本:浦畑達彦 絵コンテ:藤原潤 演出:山内東生雄 作画監督:清水智子

 相変わらず緩いペースなんだけど、これはこれで面白いんじゃないかと思ってきました。
 今週の主役は斎藤千和演じる月館千代。これまでの(数少ない)伏線を活かして、千代と渚砂たちの関係構築を描くとともに、先週描いておいた光莉を始めとするスピカ組と対比させてくるなど・・・着実にキャラ同士の関係性を増やしていって、面白くはなっています。脚本の詰めの甘さや、エトワール様が出てくればこの面白さも持続しないんじゃ・・・?という一抹の不安はあるんですが―――その辺はキャラへの愛で何とかカバーするということで一つ宜しくお願いします。




 ○ やっぱ僕はスピカが一番好きだ
 野川さくら登場。 第1話では中原麻衣(渚砂)にちょっとムッとしていた感じでしたが、別に誰に対してもツンデレだったらしい。
 先週、光莉が馬の人に惚れ惚れ状態なのを描いておいて、一週経ったら今度は光莉に惚れ惚れな後輩を出す辺りなんか―――片想いというものは、想われている方の物語には実際ほとんど出てこないんだということが暗示されているようで深いものがあるなあと思いました。光莉物語に出てくるのは夜々までで、蕾に関しては名前すら出てなかったもんなぁ・・・


 「仕える先輩を抽選で決めるなんておかしい」という蕾のツッコミは的確。
 『マリみて』にしろ、『舞-乙HiME』にしろ、スールの関係はそれぞれの信頼から始まっているものなので―――抽選によって強制的に決められた関係というのはどうなんだ?と、最初僕も思ったんですが。それは多分、スピカが比較的身近に存在しそうな世界として描かれているのに対して、ミアトルの世界は中世ヨーロッパのファンタジーくらいの現実離れした価値観で構築されているからなんじゃないかなぁ。ウィキぺディアに書かれている設定を見る限り、ミアトルは元々修道院だったみたいですし。

 まだ結論付けるのは早いですが―――
 ・ミアトル―――超ファンタジー
 ・スピカ―――『マリみて』レベルのファンタジー
 ・ル・リム―――現実にあるレベルの女子校
くらいの捉え方で良いんじゃないかな? 僕がスピカの生徒の関係性が好きなのは、適度にファンタジーだからなのかと。

 3校が同じ場所に建っている意味が今まであんまし出てませんでしたが、こうやって校則・校風・生徒達の違いを徐々に出していって、ゆくゆくはエトワール選で3校が対峙することになったら面白くなりそう。というか、それ以外にはこのキャラの数を活かせる物語は作れないと思うんですよねー。




 しかし―――あんまし誉めてばかりなのもアレなんで、不安なとこは不安なとことして指摘しておきます。
 渚砂−千華留のラインはそれなりのイベントを挟んで繋げてきましたが・・・・・・どうやって繋げてくるのかとワクワクしていた渚砂−光莉ラインは、寮の廊下で声をかけるという恐ろしく工夫のないファーストコンタクトでしたよ。リアルっちゃリアルですけど、こういうトコだけ普通なのはどうなんかなぁ・・・
 脚本的に優れた作品って、キャラ同士が出会うだけのシーンでも工夫して見せてくるもんです。ここから因縁が始まるんだな!とか、これが伏線になるんだな?と思わせようと、あの手この手と頑張っているワケですから脚本的な“見せ場”とも言えます。転校生モノならば特に。
 ですが、この作品の場合、出会いイベントなんかほとんどなし。渚砂−千華留と渚砂−千代なんかはまだマシな方で、ほとんどの場合は何だか普通に声を交わしてて、いつの間にか「渚砂さん、流石ですね」という状況ばっかです。だから印象に残らない―――キャラ萌えアニメなのに、キャラ同士の関係性に萌えられないのはそういう心配りが欠けているからなんじゃないでしょうか。勿体ない・・・・




 ○ で、その渚砂-千代ライン
 抽選によって決められたお姉さまは、憧れの渚砂お姉さまでした!
 と、念願かなって嬉しそうだった千代は可愛かったですし、第2話からちょっとずつ張っていた伏線も有効に消化できてきたんですが―――正直、上で挙げたようにミアトルとスピカの先輩・後輩制度の対比を描くつもりだったんなら、この脚本は失敗としか思えないです。
 だって、スピカの蕾は「自分が大好きな先輩(光莉)に仕えるのが幸せ」と言っていたんですから、ミアトルの千代としては「最初はそれほど大好きな先輩ではなかったけど、仕えている間に大好きになっていった」と描くべきじゃないですか。スタートから千代が渚砂に惚れ惚れならば、ミアトルが抽選でスールを決める制度自体が無意味な設定となってしまわないか?

 どうにもなぁ・・・この作品、物語を進めるごとにキャラ同士の関係性が変化(進化)していくことなんて描くつもりがないのかも。だから、最初からどのキャラも「渚砂ちゃん、流石ですわ」状態なのか。後半化けるために今は意図してそう描いているという可能性もあるんですが、あんまし考えていないで作っているという気がしてならないです。
 せめて、渚砂のことを認めていないキャラが出てきてくれないと・・・・・・・あ、ひょっとしてあのシスター? 最終回で、あのシスターが「蒼井さん、立派に成長なさりましたね」と言ってくれるラスト?だったらこの作品、見直すんですけどねー。




 とまぁ、辛口なようなことを書いているのは、ちょっとずつこの作品への期待が増しているから。
 しつこく「エプロンがどうの」と言っていたオチが、みんなが罰当番でメイド服着用だったのは面白かったし、サービス的にもナイスだと思いました。渚砂ラブの玉青だけじゃなく、さりげに光莉のエプロンドレス姿に喜んでいる夜々が可愛かったですしね。エプロンがどうというよりカチューシャが重要なんじゃ?と思った僕はマイノリティ??





 そういや、ウィキペディアの『ストロベリー・パニック』のページを眺めていると、スピカの校則に
 「下着及び手袋は白色以外の使用を禁止する」
があって、笑ったんですが―――よくよく考えてみると笑っているような場合じゃないですよ。こんな校則があるということは、違反していないかチェックしなきゃならないということですからね。教師だったり先輩だったりが、一人ずつ生徒を呼び出して、服を脱がしてチェックするというワケか!!



 「脱ぎなさい、女のランクは下着で分かるものよ」
 ちょっ・・・・・生徒会長がハマり役(笑)


 








■ 『ストロベリーパニック』 第6話 「温室」
脚本:高屋敷英夫 絵コンテ・演出:しのだよしの 作画監督:加納みずほ

 前回、前々回とスピカが本筋に絡む話だったので、今週はル・リムだと期待していて、期待通り冒頭から千華留のモノローグでガッツポーズしていたんですが―――出番、短っ!!絆奈と檸檬の顔見せと、変身部の設定見せだけでした。変身部は色々と話が広がりそうなナイスな部活だと思うんで、今後の登場を期待したいんですが・・・・・・ル・リムにスポットが当たるのはいつの日のことやら。まだ最終兵器:福井裕佳梨が残っているので、彼女に期待します。


 そのル・リムなんですが・・・先週の感想で「ル・リムは現実に存在するくらいの女子校みたいになるんじゃないか」と書いたんですが、現実どころか異常なほど世俗的でした。ミーハーな愛好会ばかりで、真剣に部活動に取り組むミアトルとは対照的ですね。この違い、ちゃんと伏線として活かせれば面白くなりそう。空き部屋のことと言い、千代のことと言い、伏線の張り方があんまし上手くない(露骨すぎ)気もするんで不安ではありますが―――



 ○ 今週のメインは渚砂とエトワール様でした
 いきなり他サイトさんの話題で、しかも18禁(多分)イラストサイトさんの話題で申し訳ないんですが。
 僕が日参している『4040』さんというサイトで、5話のパロディイラストが描かれていたのが萌えでした(このイラストは18禁ではないので、18歳未満の方もどうぞ)。台詞を読んだだけでレナの声で聴こえてくる中原麻衣ってのは凄いなぁ・・・関係ないですが、今週の「どうしたのかな?(エトワール様)」という台詞が、『ひぐらし』での「どうしたのかなー?圭一くん?」に聴こえてビビりました(笑)


 でも、マジメな話。
 同じ中原麻衣のキャラだったら、僕は『ひぐらし』のレナの方が人間的な魅力を感じるんですよ。黒モードも含めて。
 『ストパニ』のメイン3人、渚砂、玉青、静馬って汚い部分というかドロドロした感情が一切感じられないので、どうにも現実を超越しているようで好きになれません。先週出ていたスピカの3人とか、スピカ生徒会3人なんかはキレイな部分だけじゃないということがしっかり描かれているんで大好きなんですけどねぇ。

 僕が感じる“萌え”って、そういうところなんですよ。
 可愛い顔に可愛い中身なんて行儀良すぎて萌えられない。可愛い顔なのに内心では黒いものを抱えていたり、いつもは怖い顔をしているのに実は内に優しいものを秘めていたり。人間ってそういうギャップが素晴らしいんじゃん!フィクションの世界なら特に。うん、自分でも思うけど、ただの変態だ。



 というワケで、渚砂・エトワール様メインの今週は僕的にキツかった。
 何とか早く彼女らから負の感情が垣間見えれば助かるんですけど・・・・・・・

 これまでやりたい放題、「そんなもの私は知ったこっちゃないわ」とイベントをドタキャンばっかしてたエトワール様が、実は植物をこよなく愛する園芸家だったことを知ってトキメく渚砂。びっくりするくらい“不良が犬助けてました”のシチュエーションで、今日びこんなベタなイベントを使ってくるとは予想だにしませんでした。
 一緒にピアノ弾いたり、涙流すのを目撃したり、ここまでベタなものを揃えてくると一種の様式美のように思えてくるから不思議です。これらのイベントを経て、渚砂→静馬の感情が単なる憧れではなくなり始めた模様。


 なんですが、これらの行動は全部どこか超越している部分ばかりなので、やっぱり僕はエトワール様に感情移入出来ませんでした。花育てて学園に飾っているなんて、常人には出来ないですもん。まぁ、超越ポジションであるエトワール様には、これ以上に相応しい趣味と特技はないような気がしますが・・・・・・・最終的にはちゃんと、超越者ではなくて主人公と同じ目線に降りてくるんですかねぇ。
 今週、渚砂が玉青にエトワール様とのことを言わなかったように、単に皆と仲良くて良かったねーという終わり方ではなく、しっかりと(どっちかを選ぶ、みたいに)決着を付けてくれるラストだったら面白くなるような気がしますが―――




 ○ 部活はちゃんとした伏線になっているんでしょうか
 2話か3話で、部活云々と渚砂が話していたことが今週の伏線になっていたようにも思えるんですが―――まぁ、部活紹介からエトワール様の園芸趣味が繋がっている必然性もないので、それほど効果的でもなかったような気が。他のキャラの部活も、全員別々の部活だと話が広がらないような気がするんですが・・・・・学園モノなんだから、もうちょっと部活がらみでサプライズを見せてもらいたいもんです。


 と、いうことを期待してるワケでもないんですが―――念のため、判明した部活を記録しておきます。
 何より、来週まで僕が覚えていられるか不安だから(笑)


 ・渚砂→探し中
 ・玉青→文芸部
 ・千早→料理部
 ・水島→弓道部
 ※ 余談ですけど、この人、他の3人から一歩引いてますよね。お茶会も「しょうがないから一緒に来た」みたいな顔してましたし。あと、この作品で唯一同級生からも苗字で呼ばれるキャラというのも興味深いです。
 ・静馬→個人で温室持ってる(学校の敷地なのに・・・)

 ・光莉、夜々、蕾→聖歌隊
 ・天音→乗馬部

 ・千華留、絆奈、檸檬→変身部

 ひょっとしたら掛け持ちなのかも知れませんが、ウィキに載っている部活と違うキャラも多いので、この辺はアニメ化に際しての設定変更ということでしょうか。まぁ、同じ部活の方が断然ドラマは生まれやすいので、今後にそういう話が描かれることを期待しても良いってことなのかも知れませんが。

 やっぱり、話が広がりそうなのはスピカですねー。スピカ生徒のみで1クールアニメだったら、それなりのアニメが作れそうな面子です。まぁ、3校が一緒に建っているからこそ『ストパニ』ではあるんですけど―――今週はあんまし活きてなかったですね。残念。


 








■ 『ストロベリーパニック』 第7話 「荊の罠」
脚本:ふでやすかずゆき 絵コンテ・演出:岡崎幸男 作画監督:李時ミン/沼田誠也

 やった!!今週はスピカメインだ!!
 しかも、期待通り生徒会のドロドロした関係が表面化してきて良かった・・・と思ったら、想像以上のエロ展開でビックリしました。てゆうか、要さんが男だったら単なるベタベタなレイプ未遂話ですよね。助けに来た主人公(=天音)が馬に乗ってやってくる辺り、もうコレはわざとやっているんだろうな・・・渚砂の横を馬で走り抜けて、渚砂も何だか普通に受け止めていたのに大笑いしてしまいました。


 いやぁ・・・個人的にはとても面白かったんですけど、ル・リムは掘り下げなくて良いんですかね。このアニメのゴール地点が3校でエトワールを争うって言うなら、ル・リムの掘り下げ回もちゃんとやっておかなきゃならんと思うのですが・・・まぁ、千華留さんはこれまでの描写だけで強敵っぽさは感じられますけど。



 ○ エトワール選を目指す者達
 まだ、視聴者的にはエトワール選のルールが分かっていないんですが、今週の冬森さんの台詞によると・・・
 ・スピカの代表は1名を選ぶ
 ・プレゼントを受け取らないとエトワール選の資格がない・・・?

 1名を選ぶというのは、単にスピカ内の票を二分したくないってだけかも知れませんが―――スピカの中では1人に決める方向らしいですね。天音を推す冬森派閥と、剣城要を擁立しようとしている桃実派というところでしょうか。冬森さんは天音にエトワール選の資格を得て欲しいので光莉をオススメし、要&桃実は光莉の方をプレゼントを渡せないような体にしてしまえばイイと策謀します。てゆうか、光莉の片想いは周知の事実なのか(笑) 一校の命運が光莉の片想いにかかっているというのも凄い。

 ただ、エトワール選の資格についてはイマイチよく分からない設定ですね。何週か前に桃実さんは「彼女には資格もないしね」と言っていたんですが、それは「てめーより私らの方が相応しいんじゃい」ということではなく、純粋に条件を満たさなければエトワール選には出られないみたいです。
 僕は、エトワールは人気投票みたいので決まるんだと思っていたんですが―――普通に考えて、光莉と天音のカップル成立したら天音の人気は落ち着いちゃうんじゃないですかね? それとも女子校での百合カップル独特の受け止められ方があるってことなんでしょうか。男が女のコのアイドルを見るような目とは違うものなのかな?



 まぁ、それはともかく、女のコ二人で光莉をレイプしようとします。
 彼女らの「要の手にかかれば・・・」という台詞や、「それでこそオトすのが面白い」と言いつつ実力行使だったり、ヤっちまえばこっちのもんだぜ的な姿勢だったりは、一般的な価値観からすると「え?何か、的外れなことをしてんじゃないか?」と思ってしまうんですが。そうだ、このアニメはインフレバトル漫画だったんだ。つまり、天音よりも要の方に魅力があれば、光莉はオチるのがこの世界での常識。現に、あれだけ天音ラブだったはずの光莉がオチかけていたワケですし・・・・光莉を押し倒したのも、傷物にして魅力を下げようとする行為と考えれば納得はできます。バトル漫画で、対決の前に下剤をしかけるようなもんです。

 しかし、敢え無く天音の到着によって逆転勝利。やっぱなー、要さんじゃキャラとして弱いよなぁ・・・そもそもキャラ被ってるもんなぁ・・・ライバルとしてはイマイチだもんなぁ、期待はずれだったなぁ・・・と失望してたんですが。
 実は、本当の黒幕は桃実さんの方だったという!
 初めて、このアニメで意外な展開に出くわしました・・・桃実さんの方が攻めだったワケで。要さんが急速にヘタレたとしても、真の敵は桃実さんなんだからそれもOKです。コウ・カルナギを何とか撃破したら、真の敵はジェームズ・ホワンだった、みたいな。いい加減『ARMS』で喩えるのやめろよ、自分。



 要×光莉は全然萌えませんでしたが、桃実×光莉なら見てみたい!(笑)
 指を口にツッコみながら、首を舐める辺りが普通にエロアニメでしたよ>桃実さん
 でも、ちょっと厳しいことを言うなら。最後に桃実×要を見せるんだったら、途中の要が桃実を押し倒すシーンはない方が良かったんじゃないですかね。おっぱいに手紙挟みこむだけで十分に視聴者には「この二人の関係・・・?」と思わせることが出来ましたし。その後に要が光莉を犯そうとしている時の桃実を見ると「あれ?やっぱり二人は単なる仲間なの?」と思わせることによって、最後の桃実×要のインパクトを強めることが出来るワケでしたし。

 まぁ、ともかく。普通の男と女の人間ドラマなら、ある程度のカップリングは決まってしまうトコではあるんですが。百合オンリーのこのアニメではどのキャラがどのキャラとくっ付いてもOKという無法地帯ですから、ようやく女×女の面白さが出てきました。これまではエトワール様も天音も要も、外見が女なだけでやってることは男と変わらんかったから、ベタな男女恋愛劇を百合に直しただけのものだと思っていましたが・・・こうした面白味を今後も追及してくれると化ける可能性もあるかも。キャストは超一級ですしね。



 ○ どこまでいっても報われない夜々の存在・・・
 片想いから両思いに変化しようとする光莉を見て、「告白しなきゃ想いは伝わらないよ」と後押し。光莉を想い続ける自分を棚に上げて・・・いつか、彼女の想いに光莉が気付くのだろうかとやきもきしていたら、光莉に貞操の危機が訪れます。

 光莉の異変にいち早く気付いたのも夜々でしたし、踏みつけられた手紙を見つけたのも夜々でしたし、渚砂と玉青に助けを求めたのも夜々だったんですが・・・夜々が颯爽と現れて「光莉を離しなさい!」という展開は流石にないだろうとは分かってましたが、せめて夜々の声が天音に届いて光莉を助けることができたくらいの報われはあると思ってたんですが・・・結局、彼女の努力は全く役に立ちませんでした。
 てゆうか、天音さんはどうやって光莉の場所が分かったんでしょうか。馬に「光莉のところへ!」と言ってたけど、馬ってそういう能力があるんですね・・・と思って調べてみたら、馬の嗅覚はなかなか鋭いらしいことが分かりました。主に発情した雌馬を感じ取るために発達したらしいんですが、まぁ要さんもある意味では(以下略)



 話戻します。夜々の話でした。
 ここまで本筋に絡めない夜々の存在は・・・脚本が杜撰でイマイチ消化不良のまま終わっちゃったととる人もいれば、これは後々に夜々が報われるための“タメ”なんだって期待する人もいると思います。僕としては後者かな・・・夜々の片想い描写はやけに丁寧に、悪く言えばクドいくらいシーンを削って描かれているので、スタッフとしても軽はずみにはできないキャラなんじゃないですかね。いつか彼女の想いが報われる時が来るはず・・・・ま、蕾に関しては、素で忘れられているような気がしますけどね。さくにゃん好きの僕としては寂しい限り。個人的に、このアニメで一番好きな組み合わせは夜々×蕾です。



 ひょっとしたら桃実さんの策略に巻き込まれるって可能性もあるなぁ、夜々は・・・このアニメが更に一歩踏み込んで、要を想う桃実の気持ちと光莉を想う夜々の気持ちを対比させて洗い直すくらいのことが出来れば、大化けするポテンシャルは持っていると思うんですけどねぇ・・・


 








■ 『ストロベリーパニック』 第8話 「紫陽花」
脚本:浦畑達彦 絵コンテ:高橋丈夫 演出:布川真英 作画監督:張民浩

 なんだか今週、やたらとアクセス数が多いなぁと思ったら・・・なるほどこういうことか。
 1日遅れの感想でゴメンなさいね。いつもいつも観に来てくださる方々には本当に感謝をしています。これからも出来うる限り頑張って感想を書いていくので、よろしくお願いします。



 とまぁ・・・それは置いといて。
 思わずアクセス数が上がってしまうくらい、今週は面白かったです。いや・・・もう正直、この作品をなめていましたよ。これまでは「好きなキャラが出ているかどうか」くらいでしか楽しめなかったんですが、それはキャラの設定見せの段階であったからであって。キャラが出揃ってしまえば、それぞれの関係性を活かして有機的に動かす技術を持っていたんですよね。7話分キャラをじっくり描いていただけあって、今週の群像劇はムチャクチャ面白かったー。雨一つでここまでキャラを動かせるとはなー。このレベルの脚本を毎週出せるなら、ひょっとして大化けする可能性だってあるんじゃないか?

 単純に、出てきたキャラ数も凄いんですけど・・・
 それぞれがちゃんとキャラの個性を出していて、キャラ同士の関係性を見せてきて。あるキャラはコメディで、あるキャラはシリアスで。先週までのおさらいであったり、今後に向けての伏線であったり、それらをしっかりと描いてきた分、飽きさせない密度に仕上がっていたんじゃないかと思うのです。特に、玉青の相合傘にまつわる天丼に笑いました。

 敢えて難点を言うと・・・千華留が名探偵ごっこを始めたところでは「涼宮ハルヒかよ!」と、これまでニコニコおっとり腹黒っぽかったキャラが、いきなりな豹変したことに戸惑ってしまったんですが。
 でも、これも一応「退屈です・・・」と生徒会長会議でのモノローグがあったワケだし、変身部だったり今週の名探偵ごっこだったりは、彼女が退屈を打破するキャラなんだっていう伏線だったのかも知れませんね。腹黒キャラは既に桃実さんがいるので、今週みたいなハッチャケキャラの方が僕的には嬉しいかな?



 ○ ゆかりんと言えば、僕はこっちを思い出す
 福井裕佳梨登場!
 これで、主要メンバーは全員出てきたことに。8話かかった・・・アニメ化の際の詳しい経緯は知らんのですけど、キャラ表が出てきた時点でアニメスタッフとしては「こんなにいっぱいキャラいるの?」と悲鳴をあげたことでしょう。それを1キャラ1キャラ丁寧に描いてきたおかげで、今週ようやっと群像劇として描けるとこまで来たんだから・・・よく頑張りましたよねぇ。序盤の数週で脱落した人も多かったろうに。残っていて良かった・・・ホント良かった。


 冒頭のエトワール様の「温室の花がどうこう」という話はイマイチ本編にはかかってこなかったように思えるんですが・・・ウィキの情報によると、籠女は超がつくほどの箱入り娘で、学校に通うこと自体が初めてな1年生という設定だったとか。小学校6年間はどうしたの?という疑問や、中1でコレだったら今後の社会生活は大丈夫なのか、などなどの心配もあるんですが・・・まぁ、可愛いならそれで良いか!(馬鹿)
 つまりは、初めて外の世界に出てきたことで戸惑うこともあるけど、そこではもっと楽しいこともあるかもよって籠女の境遇を、冒頭のエトワール様の台詞で暗示していたワケですね。最後のシーンで、傘が紫陽花のように見える演出といい、今週の脚本・コンテはやたらと色んな要素を詰め込んでいて大満足でした。

 ちなみに、籠女の持ってるクマのぬいぐるみは、ゲーム版だところころ顔が変わるそうですね(ゲーム公式サイト
 流石にアニメではそこまでハッチャけてなくて・・・良かった。


 他の3人はと言うと―――千華留さんは先ほど触れたように、ハッチャケたキャラは大正解だと思います。ポラロイドカメラでバシバシ画面を切り替えるところなんかは、絵的にも相当面白かった。
 後の二人は・・・正直、ちょっとまだキャラが掘り下げられていないのでメインの回を期待したいんですが。絆奈が通訳して、檸檬がツッコむところなんか、キャラの魅力の片鱗見せていたかな? ル・リム組は基本、普通のアニメにも出てきそうなキャラで感情移入できそう。籠女のキャラはちょっとしたファンタジーだし、このチームはあんまりドロドロしてはこなさそうではあるんですが。掘り下げ方次第では、ここも化けてきそうです。楽しみ。



 ○ 玉青-渚砂のラインは、ちゃんと最終回までに落としどころを示してくれるんでしょうか・・・
 このアニメのターゲット層的には、渚砂が一人の相手を選ぶなんて展開よりも、今後もこのファンタジーな空間が半永久的に続いていくんだよ、みたいな最終回の方がウケは良さそうなんですが。個人的な好みを言わせてもらえば、無難な選択に逃げず、作内できっちりと全ての関係性に結論づけてもらいたいなぁと思っています。玉青のいじらしい伏線を、ちゃんとメインのストーリーラインに繋げてくれたらなぁ。幾らでも化けると思うんだけどなぁ・・・


 さて、ゲーム公式サイトによると、ゲーム版の玉青は沢城みゆき嬢らしい。
 元々はゲーム版のキャストが先に決まっていて、アニメ版もそれに準じるキャストの予定だったんですが、沢城さんのスケジュールがどうしても合わず、絆奈役に決まっていた清水愛さんがニ役をこなすことになったとか。マジかい。
 もし実現していたら、斎藤千和との“相方同士で渚砂を奪い合う”構図もさることながら。中原さんとPVで抱き合ってチューしたりするのも、沢城さんがやっていたということ!?マジで・・・?惜しいことしたなぁ。別に清水さんに恨みがあるワケではなくて、むしろ大好きなんですが、「また中原さんとのコンビかぁ・・・」という気がしてしまいますからねぇ。
 もし実現していたとすれば、このメンツに沢城さんが加わるのかよ・・・恐ろしいほど豪華。



 で、腕組みながらの相合傘も素晴らしかったんですが・・・静馬、千代、籠女と、次々と渚砂の隣の座を奪われて落ち込む玉青がいじらしかった。なんか、不憫さすら感じてきます。
 てゆうか、それに反比例して渚砂がどんどんイヤな女に見えてきます。まぁ、仕方ないとは思うんですが・・・温室の回を観る限りは、玉青の気持ちを知っているからこそ静馬との話を隠していたワケで。玉青のガチッぷりには気付きつつ、上手くかわしているという印象すら受けます。ちょっとズルいですよね。そんなこと言いつつ、今週の「ゴメンね」の表情には萌えちゃったんですが(笑)

 千代は、もう馬鹿な子どもで確定なのか。何の変哲もない傘に「素晴らしい色ですわ」ときたのには吹いた。
 しっかし、日記にも書きましたが斎藤さんって芸達者ですよねー。主役を食う演技も出来れば、主役を活かす抑えた演技も出来る。ボケもツッコミもこなすし、声の種類も豊富・・・凄いなぁ。今季引っ張りだこなのも納得です。


 静馬は・・・以前はあんまし好きじゃなかったんですか、今週の相合傘の件なんかで、ちょっとずつ好感が持てるようになってきました。てゆうかですね。初期は「エトワール様は気に入ったコをとっかえひっかえ」とか言われていたのに、結局はただの渚砂ラブな先輩じゃないですか(笑) なんだか、とっても感情移入しやすいキャラに下がってきてくれました。キャラ立ちの点からするとマズい事態ですが、個人的には観易くなってくれたかなーと。




 ○ でも、何だかんだ、今週も僕はスピカ組に夢中なんだ
 夜々――――――!!

 もう・・・・・・どこまで行っても振り向いてはもらえない夜々に涙。
 光莉とともにびしょびしょになった挙句、抱きついたらスルーされ、相合傘で仲良く帰ったら後輩にどやされ、なんだか余り物カップルとして後輩とくっつけられそうで、最終的には影が薄くなってしまいました。いや・・・ホントなら「光莉と一緒にシャワー」とか言ってるくらいだから羨ましいことこの上なしなポジションなのかも知れませんが、肝腎の光莉自身は天音に夢中なわけで。最も近いのに、最も遠い存在・・・

 でも、どうなんだ・・・? 今週を観ると、光莉は夜々の気持ちに気付いてそうなんですけどねー。
 そうだとしたら、相合傘も一緒にシャワーも、あまりに残酷じゃありませんか。拒絶をしつつ、適度な距離に置いておくなんて―――うーん、構成の点から観ると、先週夜々ではなくて天音さんが光莉を助けたことによって、光莉はまだ夜々のキモチには気付いていないんだって理由付けが成り立つとは思いますし。僕はまだ光莉を好きでいたいので、そうであって欲しい・・・


 幾ら僕が夜々×蕾に萌えてるからと言って、それは夜々が光莉のことを好きでいるからという前提があってこそで―――いやそう言いつつ、今週のやり取りには凄まじく萌えたんですが(笑) 公式にくっつかれるとフクザツだなあと思うのです。光莉は、ずっと自分を想い続けてくれた夜々とくっついた方が幸せになれると思うんですけどねー。




 で、久々に出てきたさくにゃん、蕾。えっと・・・第5話以来?千代も一緒なはずなのに、こっちは随分と懐かしさが。
 なんか、今週の蕾の制服の着こなしがやたら可愛く見えたんですが、夏服だから?夏服は、冬服からのアレンジもあってスピカが一番好きかな?ル・リムはどの辺が変わったかよく分からなくて、ミアトルは変わりすぎてよく分からん(笑)

 蕾のツン・デレ〜な感じは素晴らしく可愛かったけど、哀しいかな、彼女が光莉とくっ付く可能性はほとんど0なんでしょうね。なんせ、光莉視点の回では完全に忘れられてしまう存在なのですから・・・・不憫すぎる。でも、このコは夜々に対しても千代に対してもツンデレなんだから、誰とくっ付いても問題ない気がします(笑)




 ということで、今週はやたらキャラが出てきた割に、それぞれのキャラの魅力を見せてもらい大満足でした。
 来週も、このクオリティを期待しちゃいますよ?


 








■ 『ストロベリーパニック』 第9話 「記憶」
脚本:浦畑達彦 絵コンテ:玉井公子 演出:横山広実 作画監督:李時ミン

 先週がほぼオールスターの出演だったので、今週はメイン2人を中心にしてのストーリー。渚砂−玉青の絆を描くことによって、鏡のように、かつての深雪−静馬の関係が浮かび上がってくるという見事な構成でした。まぁ、やってることは多少こっぱずかしいところはあるんですけど、2週前に白馬に乗ってレイプを阻止しにやって来たアニメだと考えると、ものすごくキッチリとストーリーを作っているように思えます。
 てゆうか・・・あの回が異常に浮いてんだよなぁ。ガチレズなシーンが満載でしたし、それ以後はあの二人出ていませんし。それを計算して緩急に使っているんだとしたら、結構侮れない作品なのかも知れませんね。単に、二人とも強姦未遂の罪で逮捕されただけかも知れませんが。光莉も、何のトラウマも残さずにフツーに学園生活送ってるし。意外とこの作品の人達ってタフですよね。



 ○ 学園の七不思議に絡めて、いちご舎の歴史を描く
 先週「ほとんどのキャラが出てきて」と書いたのは、スピカ生徒会の3人が出ていなかったからなんですが・・・しまった!素で千早&水島のコンビを忘れてた!・・・水島なんて、初登場時の“制服のまま寝ていたのに全員ノーリアクション”のインパクトが強すぎて、その後の出番がちっとも思い出せません。僕としては、水島→渚砂の呼称が「渚砂ちゃん」だったのが意外でした。全員を苗字呼び捨てくらいのクールキャラだと思ってましたが、クールではなくて単に台詞がなかっただけか(笑)


 で、いちご舎七不思議の話。数少ない伏線である空き部屋について何か言及されるかと思ってましたが、いちご舎メインの話でもスルーされました。伏線、張ってありましたよね・・・もう随分と昔のことなんで、すっかり忘却の彼方に。

 千華留の話はなかなか興味深い。これまでなかなか“伝統のある学校”であることについてはストーリーに使われていなかったので、ここで100年の歴史を視聴者に意識させておいたのは上手かったかなーと思いました。
 まぁ、主人公達はまだまだ若いからこうした「人が生きた積み重ねの重み」なんかを意識することはないんでしょうが、大人になるとそうした場所に住んだり通ったりすることはほとんどなくなりますから、非常にノスタルジーを感じる舞台だったりするのです。こうした他のアニメにはない特異なシチュエーションはバシバシ使っていった方が独自性が出て面白くなるんじゃないかなぁ。

 その千華留の話が伏線となって、廊下で泣く少女の正体は5年前の深雪だったというオチもキレイな流れでした。人が生きてきた積み重ねで、また人も成長して変わっていくんですよね。深雪と静馬絡みなんだろーなというのは二人の会話からバレバレだったとは言え、中1バージョンの深雪が予想以上にラブリーだったので「してやられた!」気分。ちくしょう、深雪に萌える日がくるとは思ってもいなかった!
 また、深雪と静馬のかつての関係は、現在の渚砂と玉青のそれに近く―――深雪が静馬に誓って強くなり、二人の関係が次第に遠くなっていったように・・・渚砂と玉青の関係もいずれ離れていく可能性があることを暗示しているのでしょう。そう考えると、今週のバカップルっぷりも愛しく思えるからフシギです。しかし渚砂って、玉青と一緒に静馬のところに行くなんて、配慮の足りないコですよね〜。玉青が可哀想になっちゃいますよ。




 ○ 渚砂と玉青、光莉と夜々の繋がれた手・・・
 単に女のコ同士がイチャイチャしているだけと捉えるのも良し。深雪と静馬の関係変化から深読みするのも良し、って感じでしょうか。この作品って脚本もキャラデザもサービスシーンも全くといってあざとさのない作品だと思うんですが(強いて言えばキャスティングはあざとい)、もっとあざとくて計算高い脚本の作品―――『舞-HiME』なんかだったら、ここで繋がれた手を容赦なく切り離すための前段階という描写ですよね。舞衣と命をこれでもかってイチャイチャさせた次の週がドロ沼の始まりだったりしたワケで・・・・・・偶然にもというよりも、必然的に同じキャストとなったこの作品は一体どっちの道を進むのでしょうか。


 
「(渚砂さんは)スタイル良いんだから恥ずかしがることないのにね」
 
「光莉よりはずっとあるしね」
 
「むぅ」

 ゴメン。言ってるそばからあざとかった(笑)
 光莉は貧乳だったのか・・・スピカの制服って体型が分かりにくいし、この作品ってそういうフェティッシュなカメラアングルは使ってこないですからね。言われてみれば小さい方かも・・・と初めて思ったくらいでした。なので、貧乳がどうこうというよりは、それを夜々にからかわれてムスッとしている光莉が可愛かったのに満足です。
 やっぱ、この二人が鉄板で一番の組み合わせですね。だからこそ、プールで繋がれた手が、いずれ離れてしまう寂しさが強まるというものなんですが・・・・・・3週間に1回くらいで良いんで、たまには蕾のことも思い出してあげて下さい。

 白い水着は、スピカが白以外の下着を禁じていることから考えれば予想の範囲内・・・・か?
 その後のシャワーシーンで、先週夜々と光莉が一緒にシャワーを浴びているという事態に驚いた自分が馬鹿らしくなってきました。てゆうか、女子のシャワーってこんなに開放的なもんなんですか?おっぱい見放題じゃないですか!(落ち着け) 百合アニメという割には女×女というよりは、男×女を女性キャラにした普通の恋愛劇のように思っていましたが。この辺の感覚だけは、妙に女同士の気楽さがある・・・と解釈しておきますか。ファンタジーなんだかリアルなんだか、シーンによってよく分かりませんね。




 渚砂の「一緒に寝ても良い?」発言は卑怯だ!
 いやもう、素直に萌えれば良いものの、僕としてはやっぱり渚砂が玉青に静馬のことを内緒にしたことが気にかかっていて。どうしたって、渚砂の中では静馬>玉青なんだろうと思うのです。渚砂は玉青の持っている感情が友情ではなく愛情だってことくらい気付いているんでしょうし(隠そうとしている夜々-光莉と違う)、それを考えると中途半端に期待を持たせるようなことをするのは玉青が可哀想だと思ってしまうのです。
 まぁ・・・・玉青自身が深く考えずに幸せそうなんだから、僕がとやかく言うことではないんでしょうけどね。




 あと、学校のプールに水泳帽なしで全員が入ったら、排水溝が詰まってしまうんじゃないかと心配になりました。美少女は髪の毛なんか抜けないとでも言うんでしょうか。個人的には水泳帽で無理矢理まとめた後のうなじが好きなので、ちょっと残念だったなぁと・・・ひょっとして水泳帽フェチってマイノリティ?


 








■ 『ストロベリーパニック』 第10話 「個人教授」
脚本:高屋敷英夫 絵コンテ・演出:まつもとよしひさ 作画監督:松下清志

 今週は渚砂-静馬の話。
 サマースクールに向けて期末テストを乗り切るために、憧れの先輩から勉強を教わろう!という恐ろしく使い古された、その分安定した題材でした。ですが、先々週のような群像劇ではない分、ダイレクトにキャラの好き嫌いが印象に直結してしまいますし。使い古された題材というのも、キャラに魅力を感じているからこそ「このキャラで、この題材!」という面白さが出てくるワケですし・・・


 というワケで、渚砂-静馬好きの方には願ってもいない内容だったことでしょう。
 ですが、渚砂-静馬がイマイチ好きになれない僕にとっては、正直キツかった。玉青と深雪はともかく、千代や千華留さんですらチョイ役ですからねぇ。この辺を上手く本筋に絡められれば化けると思うんですけど、「ただ出した感」が強いので―――いい意味でも悪い意味でも、キャラの魅力に依存した作品なんだなぁと再認識。



 まぁ・・・キャラよりも脚本家との相性かも知れませんが・・・僕が好きだった回は、ことごとく浦畑さんの回ですし。ローテで脚本を回転させる限りは、回によって好き嫌いが分かれるのは仕方のないことなのかも。高屋敷さんは渚砂-静馬回専門の脚本家なのでしょうか。



 ○ そもそも恋愛に説得力を求めるのが間違い?
 僕が静馬がイマイチ好きになれない理由は、作中で絶対的なカリスマとか言われているのにちっともカリスマを感じられないところ。超越者で、全ての生徒から憧れられるという設定でありながら、あっさりと渚砂に惚れるというワケの分からなさ。「あのコは今までのコとは違う・・・」とか言われても、渚砂のどこに惹かれているのかよく分からない・・・というよりも“今までのコ”がどんなコだったかすら描かれていないので、何が違うのかなんて推測すら出来ません。

 せめて、静馬に遊ばれて捨てられたコが一人でも登場してくれれば、そこと対比させて渚砂の魅力も引き出されると思うんですけど―――何となく、設定以上に静馬をヨゴさないために有耶無耶にしている印象を受けます。汚い、もっとドロドロとした一面が見えなければ、恋愛劇に感情移入なんか出来ないんじゃないでしょうか。


 そういう意味で、深雪の持つ役割というのは大きいと思うんですけど―――このコは“静馬に捨てられたコ”ではなくて、“静馬を見守り続けたコ”ですよね。どうにも、キレイな一面ばかりを描き続けていて、その割に設定だけが一人歩きしているような気が。




 でも、よくよく考えてみたら・・・いわゆる“少女漫画風なラブコメ”ってこういうものなのかも。
 僕はあんまり少女漫画を知らないので偉そうなことを言うべきじゃないんですが、「何の変哲もない女のコがイケメンに惚れられる」みたいな話の場合、イケメンをこうやって偶像化・記号化するのは一つの手段のような気がします。イケメンだけど、理由もなくフリーだとか、何か思わせぶりな過去を背負っているように描いて誤魔化すとか。
 主人公=読者、相手役=読者の理想像として描くのは少女漫画でも少年漫画でも抑えておくべきポイントなので間違いではないですが。渚砂をヒロインと考えると、相手役である静馬を理想像として描いているのを見ると・・・ひょっとしてこのアニメ、女のコに向けて作ってるの?と思えてきます。絵的なサービスシーンがほとんどないのも、そう考えると納得。『マリみて』を男性スタッフで作るとこうなるということなのかも。それがこのアニメに期待されていることに合っているかと聞かれると激しく疑問ですが・・・

 でも、別に少女漫画が悪いワケではもちろんなくて。少女漫画の定番で言うと、くっつくかくっつく一歩手前くらいになると、相手役のモトカノとかが出てきて揺れ動いたりするもんなんで―――早々に渚砂-静馬をくっつけてしまい、その後のドロドロを描いたりすれば面白くなりそう。そこまでキャラを汚すことが、メディアミックス商品である以上はムリだとは思いますけどね。勿体ない・・・





 ○ しっかし、独り言の多いコだなぁ・・・
 えっと・・・僕は千華留さんをチョイ役扱いしちゃったんですけど、ひょっとして今週の千華留さんの台詞って重要だったりするんでしょうか。考えもしていなかったんですが、渚砂って自分が静馬を好きだとは思っていなかったんでしょうか。だとしたら、このシーン、凄く重要なシーンになるんですけど・・・

 第1話・第2話の時点でキス未遂が何度もあって、一緒にピアノを弾いたり、放課後にせっせと通ったり、会っていたことを玉青には隠していたり。恋愛感情なしでやっていたとすれば、恐ろしいほど抜けたコだなぁ・・・まぁ、天然の一言で片付ければ、玉青にしている行為も酷くはないのかも。酷くはない分、バカなコということになっちゃいますが。




 静馬が渚砂に惹かれるのだとしたら(顔以外で)彼女の魅力は何だろうと考えていまして・・・最初は、ミアトルっぽくない真っ白なところが良かったのかなぁと思ったんですが、それだとル・リムの生徒なんかと大差ないですよね。
 そう考えると、どんな時でも前向きで物怖じしないとこなのかな。ベタだけど、渚砂特有の性格ってこれくらいしか思いつきません。そもそも、僕だったら憧れの先輩から勉強を教わるなんてイヤですよ。緊張して身が入らない。そうしたことを恐れず、一生懸命頑張れるというのが彼女の強みだと考えれば、彼女がモテるのも理解はできますが・・・


 もちろん、それは良いんですけど。一生懸命前ばかりを向くことで生まれるリスクというのも確実にあるので、そうしたものをきっちり描いてくれないと、渚砂ばかり良い目を見ているようで好きになれません。今週、徹夜と一夜漬けを連荘なんて無茶なことをしても、何の弊害もなく乗り切っちゃっているんですもの。しかも、ご褒美に膝枕なんかしてもらっちゃって。かなり拍子抜け。
 光莉については、天音を選んだことで残される夜々をしっかり描いていますし。静馬についても、遠くなってしまった深雪の寂しさもきっちり描いています。なのに、渚砂は誰からも恨まれないし、誰からも咎められない。選ばれていないはずの玉青ですら、静馬に勉強を教われば良いとか言い出すし・・・この辺、今後に渚砂を堕としこむための算段だったら構わないんですが、最後までこのままならキツイとこあるなぁと思いました。ストーリーについてだけでなく、キャラについても緩急つけないと、観ていて飽きてしまいますもの。



 というワケで、今後への伏線と課題を残した回だったかなぁと・・・ここ数週が素晴らしい出来だったので、ちょっと残念。
 まぁ、何度も言うようにキャラメインの回はこうやって賛否両論生まれるのでしょうから、渚砂-静馬好きの人は文句なしで楽しめたでしょうけどね。今週は僕の好きなスピカ勢が一人も出ていませんでしたし・・・


 








■ 『ストロベリーパニック』 第11話 「流星雨」
脚本:ふでやすかすゆき 絵コンテ・演出:山内東生雄 作画監督:藤原潤

 このアニメ、実は化け始めてるのかも・・・
 先週僕が「ここが描かれないのがイマイチなんだよなぁ」と書いた部分に実は重要な意味があって、これまではスタッフとしても意図して敢えて描いていなかったんじゃないかと思ったり。1週間前の僕をタコ殴りしたい。
 サマースクールにより水着祭りを描きつつ、キャラを分配して描いて(実はこの部分には不満があるんですが)、渚砂と静馬を離すことで互いの想いを一歩進める―――と、サービスとコメディとストーリーの本筋を計算高く融合していました。この段階(渚砂が静馬をハッキリと選ぶ)は、描かれるとしても終盤の20話くらいかなーと甘くみていましたが・・・ここでそれを描いたということは、“選ばれなかった者の今後”もキッチリと描くということと見て良さそう。油断できなくなってきたのは間違いありませんね。




 ○ 渚砂と玉青の距離を浮き彫りにする千代の存在
 正直なトコ、渚砂・玉青・静馬の三角関係すら消化出来そうにもないのに、千代を加えて四角関係なんてムチャだろうと思っていました。なので、今週一番「やられた!」と思ったのは千代の使い方でした。ここまで計算してキャラ配置をしたのか・・・というのは原作が読者参加企画なんだからないか。とすると、既に原作で存在しているキャラを、アニメスタッフで上手く使っているということでしょうか。ちょっと甘くみてたなー、このスタッフを。


 僕が渚砂・玉青・静馬の三角関係を好きになれなかったのは、選ばれない者の哀しさが描かれていなかったから。
 玉青→渚砂は友情ではなくてラブというのは間違いないですよね。ただ、渚砂は(多分)玉青の気持ちは友情なんだろうと思ってて、少なくとも渚砂→玉青は「親友」レベル。渚砂→静馬はラブなんだけど、渚砂はそれを自覚していなくて、玉青はそんな渚砂の気持ちに気付いていて。静馬→渚砂は「今までのコとは違う」と言ってて(その理由が見えてないのが視聴者的にはキツイんだけど)、深雪もそれに気付いている・・・・


 と。凄くフクザツな人間関係なのに、一つ一つの描写はベタな少女漫画みたい―――
 なのに、何故か玉青の行動は意味不明だなーと思っていまして。玉青の立場からすると、「こんなに私は渚砂ちゃんを愛しているのに、渚砂ちゃんは静馬さまを好きなのね。キィー!」とならないと変じゃないですか。僕の思うベタな少女漫画のイメージってそんな感じ(笑)



 これが先週までの僕の見方。
 でも、玉青の心理描写は敢えて廃していたワケですね。相合傘のくだりなんかにはチラッとありましたが、本筋では決して“渚砂に選ばれなかった哀しさ”を描いてきませんでした。その役割を千代に任せることによって、千代の“渚砂に選ばれなかった哀しさ”を描くと共に、その“渚砂に選ばれなかった哀しさ”を表に出すことすら出来ない玉青の心理を描いてきたということ。これは凄い!凄いし、切ない!

 ベタな少女漫画描写に偽装して、やはり根幹になるのはアニメファン向けの緻密なキャラ群像劇だった模様。
 今の段階では見えてきませんでしたが、ル・リムの3人娘なんかにも役割があるんじゃないかと予想しています。ちょうど今週、千代の口から「エトワールになられたら」というセリフがありましたね。“さま”付けじゃないということは、エトワール様=静馬ということではなくて、役職としてのエトワールということですね。エトワール選が今後描かれるという期待を持ってイイのかな?





 しかし・・・濡れ髪で切なげな玉青は、見てて苦しかった。
 この辺の、ギャップでキャラの魅力を出す手法が上手くいけば本気で他の作品を食っちゃうかも知れませんよ。キャストは超一級が揃ってるワケですし、キャラデザは坂井久太ですし。化ける素材は揃ってます。




 ○ まぁ、水着はそれほど萌えないんですけど・・・
 というか、数週前にスク水見せられたばかりですしね。僕は露出が増えるよりもチラリズムの方が嬉しい変態なんで(笑)、どのアニメでも水着回は感想に困るというものです。まぁ、皆さんイメージにあってる水着なんじゃないでしょうか。千代が狙いすぎなのと、蕾が思ったよりも胸があってショックだったことくらい。


 日焼け止めのシーンは「あざとすぎじゃないかな」と思いながら観ていたんですが、後にアレらが全部玉青の空元気だったと分かるんで、よくよく考えるとかなり切ないシーンだったのかも。
 悲鳴をあげさせて録音してウォークマンでこっそり楽しんでいるという変態っぷりにも萌えまくったけど、それも考えれば考えるほど虚しい行為ではあるんですよね・・・『CCさくら』でいう知世→さくらの感情に似ているっちゃ似てますが、あれは小学生で、それでも「女同士は結ばれない」という暗黙の了解があってこそ救われていたのですし。これ、どう落としどころを見つけるんでしょう??



 肝試しのメンツは、抽選とは思えないほどの組み合わせで苦笑しました。新キャラ出せとは思いませんが、こういうのって新しい組み合わせを作る絶好の機会なんじゃないかなぁ・・・まぁ、最大の目的は渚砂-千代を組み合わせることなんだから、他のキャラまでシャッフルさせる余裕はなかったんでしょうけどね。ちょっと勿体なかったかなぁ。

 さっきまで光莉との距離を感じてた夜々が、「私たちは運命で結ばれてるのよ!」とか言い出したのにはどうしようかと・・・夜々は想いを秘めているからこその夜々じゃないのかなぁ。
 あと、余りもので千華留と蕾がくっつけられたけど、セリフ0なのもショック・・・二人とも好きなキャラなので、その二人が組み合わさってどんな話をするのか楽しみだったのに。てゆうか、蕾―――ル・リム組と仲良くお城作ってたのに「え?知り合い?」と思ったのですが、そうか傘の回で一応みんな知り合いになっていたのですね。誰が相手でもいいから、蕾にはもっとツン・デレ〜な部分を見せてもらいたいもんです。




 というワケで、サブキャラの使い方は浦畑さん脚本の回と比べるとイマイチ新しい面白さはなかったかな。
 ただ、メインの話は脚本・コンテレベル共に凄まじかったです。流星を見て立ち止まる深雪をよそに、静馬はすぐに歩き始めて距離が開いていくとこや。初めて静馬が「渚砂」と名前で呼ぶとこなんか―――象徴的な描写が見れて楽しかったですし、大満足です。



 僕が退屈だった渚砂-静馬回も今週の描写に繋がっていたんだから、結果的には構成の勝利ですね。御見それしました。
 しかし・・・ホント、コレはどうやって着地させるんでしょうね。


 









■ 『ストロベリーパニック』 第12話 「夏時間」
脚本:浦畑達彦 絵コンテ:玉井公子
 演出:永村伸二 作画監督:中本尚子/内田孝行

 
何だか、静馬様が悪役みたいですよっ!?


 もう、こう描いてしまったなら玉青エンドがあやふやエンドしかありえないんじゃないでしょうか・・・静馬エンドの可能性は静馬の過去がどこまで掘り下げられるのか次第ということなんですが、深雪の進路についての伏線も出てきましたし、静馬は深雪エンドの可能性が高いんですよね。いやいや、よく考えてみたら、必ずしも百合エンドというワケでもないのか。喩えば、深雪が縁談を蹴って静馬とくっ付いたとしても、それは一時の幸せであって、将来的には必ずしっぺ返しを喰らうワケで・・・そこまで掘り下げて百合を描くことはないと思いますが、無条件に「百合サイコー!」みたいな終わり方はしないで欲しいです。



 ○ 各キャラの私服が個性出てて面白かった!
 前回の水着もそうだったんですが、何気にキャラの特徴や性格が衣裳に反映されるようになってきましたね。これまではパジャマの色くらいしかキャラごとの特色がなかったんで、この段階で違いを見せられるのは面白いです。静馬の私服(寝巻き?)、やたらエロイし(笑)


 千代は相変わらずあざとい・・・でもまぁ、こないだまで小学生だったことを考えれば許容範囲か。ピンク系よりもメイド服みたいな白黒系の方が似合うような気がします。髪が緑がかっていますからね。渚砂の胸にスリスリしているとこよりも、蕾を睨んでるトコの方が可愛かったです(笑) 何気に千代と蕾ってベストコンビだと思います。

 蕾と光莉はイメージ通り。蕾の、微妙にオシャレになりきれてない感じが僕は好きだったりします。。

 夜々はツッコミ待ち?森永たまちの日記にて、「あの格好で歩いてたら犯されても仕方ない」みたいなことが書いてあって笑いました。確かに、実際に目の前にいたら目のやり場に困りそう。

 千華留は私服がかなり大人っぽくてナイスなんですけど、せっかくならリボンの色も抑え目の色に統一して欲しかったかも。ま、こういう服を見ると「年上のライバル」という気がして良いですね。ル・リムの制服は可愛すぎて、年上感はどうしたって薄まってしまいますから。

 絆奈は爽やかスポーティ、籠女はヒラヒラと、イメージ通りとして。檸檬は・・・・?何コレ、ナース服?
 今週顔見せたキャラがメインキャラとして、やっぱり檸檬が一番キャラ弱いですね。“絆奈に対するツッコミ”以外の特徴がないですし。メガネも、今のところはアクセサリー以上のものはないですから。この辺のキャラをどう扱えるかが、名作かどうかのラインになるんじゃないかと思います。

 渚砂はテニスルックみたい、玉青はそのペアルックをお嬢様っぽくアレンジしたような感じ。これも上手くキャラを捉えていますね。




 ・・・・・・と、ここまでは各キャラごとのサービスみたいな感じではあったんですが。
 こうやって各キャラごとにイメージ通りの私服を着せることによって、イメージとは程遠いラフな格好をしていた天音のギャップを出すという仕込みでしたと。天音もこういう使い方をすると、キャラの魅力出てくるんですね。これまでは人間らしくないファンタジーなキャラという感じでしたが、こういう一面を見せることによって光莉との恋愛にも説得力が見えるというのも確か。
 今後の展開がエトワール選に向かうなら、スピカの候補が天音で、ミアトルの候補が渚砂になるんでしょうから(多分)。ここで二人を接触させて、対比させておいたのは今後に向けての収穫。んでもって、静馬が今まで手を出してきたであろうミアトル生と渚砂の違いを印象付けておくことによって、静馬が渚砂に惹かれていく理由にもしっかり説得力を持たせてきました。

 うーむ。流石に浦畑さん脚本の回だけあって、一つ一つのシーンが意味を持って繋がってきますね。侮れないなぁ・・・



 それにしても・・・「サマースクールが終わったら二人っきりで会えるんだ」と光莉が言っていたのに、天音はいちご舎に残っているんですね。単なる構成ミスか、何かの伏線なのか。ひょっとして桃実の罠だったりします??




 ○ ちょうど半分のトコで一区切り
 全26話ということなので、来週でちょうど半分。
 序盤から幾度も寸止められてきた静馬と渚砂のチューが12話目にしてようやく成就。寸止めてきたものがここで使われるのも納得なほど、先々週・先週と二人の心境をしっかりと描いて、“選ばれなかった玉青”の気持ちもしっかりと描いてのチューでした。渚砂と玉青を繋いでいたリボンがチューと共にほどけ、「いつの間にかどっか行っちゃった」ことにすら渚砂が気付けなかったように・・・小道具で各キャラの状況や運命を暗示するという見応えのある内容でした。基本的なことですが、時間の経過をグラスの氷で表したりなんかも映像的な表現で大好きです。


 しかし・・・冒頭から玉青が渚砂を守ろうとハリキっていたので、今週は玉青の巻き返しの回だったのかと思いきや。
 先週の様子からすると玉青は自分が適わないことを分かっていて、だからせめて渚砂には幸せになって欲しいと願っていつつ、でも出来る限りは対抗し続けようという複雑な心境だったりするんじゃないかと。静馬には思いっきり敵対心を見せつつも、“手を出されたっぽい”渚砂は何も言わずに抱きしめる辺り―――深読みすると非常に切ない話なんですが。実際にどう思っているのかはまだ謎なんで、イマイチ乗り切れないのも確か。どっかで心情吐露の場面が出てくるんでしょうか。


 ベッドに押し倒されるシーンは流石にエロかった・・・これまでは意図して直接なエロシーンは避けて通ってきたのでしょうから、満を持してということのはず。何ヶ月か前の光莉のレイプ未遂がダメダメだった分、今週のは良かったですよ。あとちょっとでおっぱいが見れたのに!惜しいぜ!でも、その惜しい具合が最高なんだ!(バカ)



 で、ベタなんですが・・・静馬に仕込んだかつてのエトワールの姿を思い出し、静馬は放心状態に。
 2年の頃にお部屋係ということは、中2と高2くらいの感じか?高2の時点で既に年下のコを仕込んでるなんて、この学校はどうかしてますよ(笑) 恐らくは、その“かつてのエトワール→静馬”の関係と“今の静馬→渚砂”の関係を対比させて描くんでしょうから。どっちにしろドロドロした話になるんでしょうね。ドロドロ大好きなんで、大歓迎。



 かつてのエトワールが話に出てきたので、そろそろ次のエトワールの話題も出てくるかな?
 そう言えば・・・スピカの生徒会の面々は暫く観かけていませんな・・・ホントに捕まっていたりしたらどうしましょう。


 









■ 『ストロベリーパニック』 第13話 「潮騒」
脚本:ふでやすかずゆき 絵コンテ・演出:しのだよしの 作画監督:加納みずほ

 やばい!やばいやばいやばいやばい!
 もう、剣城先輩が面白くて仕方ありません。喋り始めただけで、次は何を言ってくれるんだろうと胸躍ってしまいます。「自信過剰にも程がある」とか「イカれてる」なんて7話の感想には書いたと思うんですが、間違っていました。これはもう催眠術で操られてるとか、薬物を投与されてるとかそういうレベルですよ。もしくは富野アニメの主人公か。
 それくらい支離滅裂で噛み合わない会話をされれば、「考えてもみるんだ。要は本当に危険なのか?」とか言われても「(脳内が)危険です」と言えない怖さがありますもんね。下手に抵抗したら発狂してメチャメチャになりかねませんし。

 でも、きっとこの剣城さんの壊れっぷりは桃実先輩が原因なんでしょうね。全部踊らされてるっぽいですし・・・「私たちの栄光の未来」には吹いた。この人達はエトワールになったら世界を牛耳れるとでも思っているんでしょうか?
 この二人にまで掘り下げて描いてきたら本当に凄い作品になると思うんで、今後にも期待しておきます。


 とまぁ、ネタアニメとしての側面を見せつつ、実は剣城さん達はそれほど重要なキャラではなく。光莉、夜々、天音の三角関係のバランスを崩す役割だったみたいです。なるほどー。後から考えるとこういう使い方しかないんですが、こんな風に計算してキャラ配置をしてるとは思ってなかったんで(失礼)、素直にビックリしてしまいました。面白くなってきたのは間違いないけど、これはどうやって収拾つけるんでしょう・・・



 ○ 潮騒って三島由紀夫ですっけ
 読んだことがないんですが、ひょっとして話とリンクしていたりするんでしょうか。
 サブタイが三島由紀夫なのに「夏目漱石は天才だ」とか言い出すから、剣城さんはイカレてるんじゃないかと怖いんですよ・・・文脈に関係ねえし。本来なら「愛してる」とかに直訳される「アイラブユー」を夏目が「月がキレイだ」と訳したことから、「愛してる」の代わりに「月がキレイだ」とか言ったみたいですけど―――そんなの伝わりませんよ、光莉にも視聴者にも!!そもそも、そういうのって「あぁ〜その話って聞いたことがあるな」ってレベルの喩えを使うから「巧い!」と思われるのに!

 ただ・・・これまでの脚本から考えると、これはスタッフ側としてもわざとやってるんじゃないかなー。剣城さんの異常性を出すためにとか。結構計算高いですよ、このスタッフ達は。甘く見ちゃいけないと思います。



 えっと・・・というワケで、先週修羅場ってた渚砂・玉青・静馬の三角関係はひとまず忘れて。
 今週は光莉・夜々・天音のお話。渚砂たちにはセリフすらなく、ピアノの鍵盤を押す渚砂とそれを哀しそうな顔で聞く玉青が描かれただけ。この描写だけで、先週から彼女らがどんな時間を過ごしたかが推測できるんだから侮れません。コレだけのキャラを有機的に動かすには、こういう技術が絶対に活きてくるはず・・・・何度も書いてますけど、化ける下地は整っているんですよねえ。


 先週「あれ?スルーされた?」と思った“サマースクールが終わったら二人っきりで会う”という約束は伏線だったみたいですが、光莉のカレンダーはよく分かんなかったし、別に日付を決めていたワケじゃないんですかね?
 てゆうか、このカレンダーの曜日が2006年と一緒だったんですが、えっ?この作品って現代劇なんですか? 現代っぽいのはル・リムの制服くらいで、後は昭和中期だとしても疑わないような設定のような・・・電話線とかテレビとかもないし。規律が厳しいったって、寮のどっかには置いてあるもんじゃないですか?

 と思ったら、電車が単線で吹いた。
 電車が単線のような土地で寮を建てて何とかやっている古い女子校なんかは、確かに(実在するかは関係なく)リアリティを感じる設定ではありますが・・・そこに3校も建てる意味がますます分かりません。
 田舎町という絶好の舞台を全く活用しない潔さは凄いですが、街のシーンを1回くらいは見せてもらいたいかなぁ。その方が、この“いちご舎”の生徒という異質性が見えると思いますし・・・いや、考えてみりゃ、やってることは同性愛の話ですし。無理して生々しくするよりは、その辺は現代日本じゃないようなファンタジーで押し切っちゃった方が正解ではあるのか。うーむ・・・そう考えると、今週の列車の描写なんかは作り手からするとかなり重要な描写だったのかもですね。




 ○ ぶっちゃけ、剣城さんって根性なしじゃね?
 別に強姦を推奨するワケでも期待するのでもないんですが、「さっさとヤっちゃえば良いんだ」という思考回路の剣城さんが何をモタモタやっているんだと思っちゃいます。脱がすとか縛るとか口を塞ぐとか、色々と手段はあるのに・・・・それともアレか、押さえつけてムダな抵抗をしているコを見るのが楽しいんでしょうか?その趣味を否定する気はないんですが、学校の寮でそれはないでしょ。音だってダダ漏れでしたし・・・・今週だって、普通に警察に通報されてもおかしくないことやってますし。


 ただ、これはあくまでひっくり返す前の“タメ”であって、唐突に行われた夜々→光莉へのチューへの伏線だったワケですね。ちょっと喩えは合ってるか微妙ですが、剣城さんがモタついていた分、夜々の方にカタルシスを感じさせる効果があったというか。ベジータやピッコロが全然適わなかったフリーザを、超サイヤ人になった悟空が圧倒的に倒してしまうようなものです。


 しかも、この夜々の決断・・・というか、抑えられなくなった衝動に向けて、コレでもかってほど伏線が張られていましたし。今週の剣城さんの「愛を抑えられるのは愛だけだ」という薄っぺらいセリフが、ここまで抑え続けてきた夜々の最後の堤防をガタガタと崩すことになるんだから・・・良かったね、剣城さんがストーリー的にムダキャラにならなくて。
 11話における千代の使い方にも唸らされましたけど、一見ムダなキャラっぽいコでもちゃんと役割があるというのは嬉しいですね。ル・リムの3人娘とか蕾とかにも、ちゃんと出番があるのかな?

 光莉の方にも、しっかりと夜々への感情がきっちり描かれてまして。天音さんと一緒にいる時でも夜々へのお土産をしっかりと持ち帰ったりする辺り、“一番大切な友達”であることがちゃんと視聴者に伝わっているので―――今後に光莉がどういう決断をしたとしても納得できるようにされていました。この辺りの構成は見事だなぁ・・・・・




 今週でちょうど半分の13話。
 渚砂と静馬、光莉と夜々がチューをしちゃいました。ストーリー的にも一区切り。

 エトワール選のシステムがよく分からないんですが、天音がエトワール選に出るためには誰かとくっ付くことが最低条件らしいので(理由は知らん)。選挙に出てくる時点では光莉とくっ付いてないとならないんですが、奇しくも剣城さんらの思惑通り、夜々とのチューで光莉の想いは揺れるワケです。何かもう3人でくっ付けば良いんじゃねえのとか思ってしまうんですが、この作品内では女×女は倫理的には間違っていないくせに、多人数はNGらしいです。てゆうか、多人数がOKだったらドラマにならないし(笑)




 地味に盛り上がって参りました!あとはル・リム組をどう絡めるか、かなぁ・・・
 そうそう、ウチのサイトの話ですが。1クール終わったので、来週からは新ページに移行します。このページに直接ブクマしている人は注意して下さいね。


 


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自作漫画を描いています
▲ 『ちのしあわせ家族』連載中。よろしければどうぞ。


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