【OVA版『舞-乙HiME Zwei』感想】
 → TV版:第1〜12話の感想
 → TV版:第13〜26話の感想

 第1話「ユメノツヅキ」

  第1巻スペシャルパッケージDisk
 第2話「ア・ラ・シの予感」

  第2巻スペシャルパッケージDisk
 第3話「縞の舞/乙女の迷宮」

  第3巻スペシャルパッケージDisk
 第4話「つながるゆめ」


 公式サイト



■ 『舞-乙HiME Zwei』 第1話  「ユメノツヅキ」
脚本:吉野弘幸 絵コンテ・演出:小原正和
キャラ作画監督:久行宏和 メカ作画監督:大塚健

 発売日当日、昼頃にようやく起き出したら既にAmazon先生から荷物が届いていました。

 

 
箱デカッ!

 ファンヒーターの半分くらいの大きさですよ。そういや僕はスペシャルパッケージの方を買ったんですが、ぶっちゃけ何が特典なのかチェックしていなかったので(笑)。何が入っているのかワクテカしながら、いざオープン!!



 

 上蓋を開けただけの状態。
隙間多いなぁ・・・
 まーこれはAmazonの仕様ですから『舞乙』に責任があるワケじゃないんですけどね。



 

 DVDのケースと、イラスト集、どデカいケースの組み合わせ。通常版はDVDケースのみですよ。



 

 イラスト集。僕はアニメ雑誌の類はほとんど読まないので、初めて見る絵ばかりで新鮮ではありました。
 まぁ、オマケっちゃオマケですけど・・・
 では、あのどデカいケースには何が入っていたのかというと―――



 


 
ビックリするほどスカスカでした。
 このミコトフィギュア(大体ストラップくらいのサイズ)に、この箱の大きさは・・・無駄にスペース取るから保管場所に困るなあ。DVDの価格が上がってしまうのはアニメ業界の行く末を考えると仕方ないことだと思うのだけど、なら、こういうところに気を配って欲しいですよ。この隙間が絶妙にDVDケースが入らないギリギリの隙間だし(笑)







 というワケで、不安いっぱいで本編をスタート。
 最初に言っておきますと、僕はこうした続編モノとか“本編で描かれなかった部分を補完”とかがあんまり好きじゃないんですよ。興行臭さを感じてしまうという理由もありますし、本編で描ききれなかったというのならそれは構成の失敗でしかないし、本編で完璧に描ききっているというのなら蛇足でしかないし―――
 僕はTV版『舞-乙HiME』には100点満点をつけたいくらい満足していましたから、敢えてその続きを描かなくても良いじゃないかと思ったのですよ。そりゃ心のどっかには「良かった!まだ終わってない!」とか「まだ『舞乙』を楽しみにしてて良いんだ!」という喜びもありましたが、完璧だったTV版を越えることは出来ないだろうし、ファンサービスくらいにしかならんだろうなーと半分くらい諦めていました。


 ―――で、1話を観た率直な感想。

 
僕はこのスタッフを侮っていました。

 TV版に勝るとも劣らない高密度な脚本、しっかりとTV版の“その後”を描いてファンを喜ばせ、そこに留まらずTV版の時点では描かれなかった問題にしっかりと向き合い、キャラ同士の掛け合いもしっかりと『舞-HiME』シリーズの良さを十分に発揮し、新たなキャラの魅力に挑むという凄まじい作品となっていました。小原監督自らコンテ切ったというのも分かるほど画面がひたすら楽しく、作画もTV版を遥かに上回るクオリティ。
 最高のスタッフが最高の作品を作ろうと考えた時に、勝手知ったるキャラを選んだ結果『舞-乙HiME』の続編になったというだけだったのかも知れませんね。アニメのDVDを買って初めて「この値段は安い」とすら思いました。早く2巻を観たいけど、この「早く2巻出ないかなー」というワクワクを1日でも長く味わっていたいという気持ちもあります。まぁ、それはともかく2巻の発売がいつ頃かくらいは発表してくれませんかね?(笑)




 ○ 手堅く、そしてあざといくらいに外さない構成
 それが劇場版であれ、OVA版であれ―――TV版の続編を新作として発表するからには外せないことが幾つかあると思います。それは“キャラや世界のその後を描くこと”、“TV版の良さを消さないこと”、そして“ちゃんとハラハラドキドキさせること”の3つかと思います。従来のファンに「これ!これ!これが『舞-乙HiME』なんだよ!」と思わせなければならない一方、TV版とは違うことをやって驚かせなければならない―――これって意外に難しいことなんですよ。



 で、冒頭からいきなり宇宙に上がって隕石を打ち落とすシーンからでした。
 前情報を全く入れないようにしていた僕としてはビックリ。『舞-HiME』シリーズで宇宙(と呼べる高度なのかは知らないけど)に上がったのは、『舞-HiME』でアルテミスを破壊した時と媛星を破壊した時、『舞-乙HiME』の最終決戦時の3回だけ。最後のは何故宇宙に上がったのかよく分からなかったんだけど(笑)、どれもクライマックスですよね。それを冒頭に持ってきたのに、まずはいい意味で裏切られました。

 だけどまぁ、これがちゃんと理に適っていて。ただ単にインパクトのためにこのシーンがあるワケじゃないんですよね。
 一つにはTV版から1年後の世界で、キャラがどうしていたのかを自然と描く意味。何か不自然なほどグエン王が格好良いんですが(笑)、変化したガルデローベと各国の関係だったり、変わらない各キャラの掛け合いだったりが冒頭に相応しく描かれていました。
 TV版25〜26話では台詞がなかったサラ・キャラガーに台詞が!ちゃんと柚木姉さん(=ハルカ)を嗜めていますよ。ちくしょー、分かってんなぁ。ロザリーもちょっとだけ台詞ありましたね。ロザリーとアリカの共闘とは、高橋美佳子ファンの僕としては嬉しい絵でした。
 ナオは五柱なのに参加していないってことは逃げたのか・・・? まぁ、吉野さんの中でナオとシズルはジョーカーでしょうから、満を持してってことなんでしょうけどね。横の猫は「入」の文字なので、マシロのとこのとは違う猫ですね。

 そして、もう一つ。
 TV版26話を経て彼女らは成長して結束していきましたし、アリカは既にこの時点で“世界を救った”最強クラスのオトメです。ディオを倒した後の承太郎のように、燃え尽きてパワーダウンさせるのも一つの手ですが・・・・・・敢えて冒頭で変わらないアリカの力を見せ付けておくことで、これが失われた時のピンチっぷりを感じられるようにしてあるのでしょう。
 蒼天の青玉ver1.5→2(Zwei)の切り替えは「蒼天!」だそうで、これは熱い!パワーアップするのにマシロの想いが必要だというのもイイですね。OVAで終わらせてしまうのは勿体ないほど、広がりそうな設定ですよ。ver2になるとレナ並の力を発揮できるので、蒼天の青玉の特徴である「全ローブの中で最速」の設定が活きてきます。他のオトメが諦めた破片を、アリカが止めに行くというのもこの設定を知っていると燃え度アップですね。



 ○ これだけ絶賛して夢オチだったらどうしようかと思った
 と、ここまで最高のアバンを見せられて超興奮してたのに、夢オチで台無しかと一瞬焦りました・・・このスタッフは一度やらかしてますからねぇ(汗)

 ミス・マリアから補修を受けるアリカ・・・という情報だけは知ってましたが、風華宮まで教えに来てくれてるとは!つくづく良い先生だなーと思いますよ。あまりに人格者&強すぎるせいで、真っ先に退場させられるのがアレですが・・・
 部屋を間違えて入ったアリカの成長しなさ具合(体は成長してたけど)と、入られたマシロの大人な態度で二人の過ごした一年が手に取るように分かるのが凄いですね。マシロだってアオイに愚痴こぼしているように、内心は結構いっぱいいっぱいなのにね。座り込みの人達の話を親身に聞いちゃう辺りも、マシロの苦労まで気遣えない辺りもアリカらしいっちゃらしいけど―――まぁ、ともかく何だろう。この二人はケンカしてる方が可愛いなぁということです(笑)


 マシロって人気投票とかでもあんまり人気なかったんですよねー。
 まぁ、TV版序盤はツン・デレ〜ではありましたが、後半はアリカと終始イチャイチャしまくりでしたし。単にイチャイチャしてるだけよりも、衝突だったり嫉妬だったりがあればこそ萌えられるので・・・・・・こうして一年経ってケンカしてる二人を見て、マシロがかなり好きになってきましたよ。衣装も可愛くなりましたしね。胸もちょっと大きくなってきて・・・僕的にはこのくらいがべスt(落ち着け)。まぁ、元々の真白のキャラデザインはストライクゾーンど真ん中ではあったんですけど。


 しかも、ケンカしてムスっとした結果、舞衣のところに愚痴りに行ってる辺りもかあいい・・・
 と思っていたら、アレ?この舞衣の横にいるコの声?栗林みな実かよ!!



 ○ 配置され直したキャラを再確認
 僕が『舞-HiME』『舞-乙HiME』で一番凄いと思っているのがキャラ配置だったので、仕切り直しとなるOVA版ではどうなっているのかと心配していましたが―――今のところ登場していないのはミドリ達くらい?
 アカネちゃんとシホは最初観た時は分からなかったのですが、2回目観直したらアカネちゃんは隕石破壊チームに、シホは何故かナツキの後ろにいました(多分マキマキしてるんだと)。各国のオトメになっちゃった人達は尺的に活躍させるのは難しそうですね。トモエは・・・うーん、かなりテクニカルなことをしないと出せなさそう。まぁこのキャラの量ですから、現状でもかなり上手く配置してやっている方だとは思います。

 マシロ、アリカ、アオイ、サコミズは変わらずヴィントブルームに。
 ガルデローベ組も変わらず。シズルはまだナツキと一緒に動いているみたいですね。
 TV版の1年後なので、(多分)ガルデローベを卒業したイリーナはガルとともにヨウコの下でアシスタントみたいな扱い。何気に出番多いけどキャラとしては分からなくはないし、賑やかなコが居てくれるのは楽しいです。何よりアリカの同級生って、このコしか残っていませんからねー。
 舞衣とミコトは黒い谷を観光スポットに? 状況はよく分からんのですが、スレイブロードの人達は元に戻れないので舞衣が預かっているということなのかな。意外に仲良くやってるし、栗林さんが出ているのが嬉しかったり。最初はインスタントに一工夫でしかなかった舞衣のラーメンが、とうとうラーメン屋にまで発展したのには笑いました。

 ナオは前述の通り、シマシマ団と旅をしている模様?雪国っぽかったからアルタイに帰ったのかも。
 五柱の役回りには色んなところを周ったりする必要もあるだろうし、サボっているワケじゃないんだろうけど。今回は“途中で駆けつけてくれそうなキャラ”が多い分、どう使ってくるかに注目しています。


 これまではジョーカーというか反則技を連発していたミユが、まず真っ先にやられていたのにビックリ。
 続いてシズル、ミス・マリアと最強クラスから順に石化されていって、ついには真祖様が封じられてしまうという凄まじい展開でした。何が凄まじいって、強いキャラというのはそれだけ人気もあるワケで、そうしたキャラから退場させていく意味をこのスタッフが分かっていないはずもなくて。シズルを退場させて、マシロを主人公として描こうとする覚悟が凄いなぁと思ったのです。
 先ほども書いたように、僕はOVAに入ってからますますマシロが大好きになってますから構いませんけど―――シズルファンはどう受け止めているんだろうなぁって。



 バトル描写はTV版で使われていたアングルで新鮮味はなかったけど、更にエフェクトを派手にしたようで、コンテの上手さもあって迫力十分でした。これは週1のTVアニメじゃしんどいレベルでしょうねぇ。舞衣の「マテリアライズ!」もカッチョ良かったよ。アリカと舞衣の共同攻撃は使いまわしの絵かと思ったんですが・・・・・・アリカは着ているローブが違ったので、アリカだけ描き直したのかな?。



 真祖様封印に続いて、アリカとマシロは決裂して蒼天ver2の力を失い離れ離れ、ミコトも目覚めた何かの影響で眠り続け―――アリカ、舞衣、ナツキ、シズル、ミス・マリアと作中トップクラスのオトメが配置されていたヴィント市だったのに、あっという間に手駒がなくなってしまいました。こうして、冒頭で見せたアリカ達の力がなくなっていく過程で「え?大丈夫?」と思わせるとともに、アリカをモデルにしたグッズが哀しげに散らばっているという絵もまた素晴らしい。

 
「分からぬなら!黙ってわらわの命に従え!」

 TV版を1ヶ月かけて全話観返したばかりの僕には、この言葉はショックだった。言ったマシロも、言われたアリカも僕以上にショックだったろうし、その結果として蒼天ver2の力が失われてしまう説得力を伴うのだから―――よくぞまぁ、こんな台詞を言わせられるなぁと感心します。TV版7話の「大っ嫌いじゃ!」から歩んできた二人の道のりがあったからこそ出る言葉だし、あったからこそ決定的な言葉で・・・この言葉以外ないだろうって凄まじい台詞だったと思います。



 最後にニナやナギが映ったということは、“真白なる金剛石”を盗んだ正体は別人ということか。まぁ、これで正体がニナなワケないとは思っていましたが(笑)
 シルエットの敵は髪型から大よその検討がつくようになっていて、僕は1回目観た時は「前作のキャラが出てるのかな?」と思ったんですが―――状況を思い出してみると、そうでもないっぽい。ちょっとマジメに考察しちゃうんで、自分で考えたい人は読み飛ばした方が良いかも。

 ・アリカと接触した影―――羽根以外よく分からなかった
 ・シズルと遭遇した影―――アリカの蒼天ver2と同じ髪型(+ハルモニウムに侵蝕されたニナみたいな仮面)
 ・ヴィント攻撃前に出てきた影―――シズルと同じ髪型
 ・真祖様の間突入前に出てきた影―――ミユと同じ髪型?
 ・ミス・マリアが遭遇した影―――グルグルまわっていたのは分からんかった
 ・その後、舞衣やアリカを攻撃した影―――武器の形状を見ると、前作の二三さんのと一緒なんだよね

 そもそも、この黒い影は隕石と一緒にやってきたっぽいので青い星から来た生命体?
 最初に見た時は複数いるのかなと思ったんですが、アリカ→シズル→ミユ→フミさんとシルエットを変えていったことから倒した(?)敵の姿になれるとかそういうことで、フミさんを石化させたことで真祖様のローブが消えてしまったということじゃないかな。そうなると、何故アリカだけ石化しなかったという話になるんですが―――アリッサの血とかミユの力とか、理由は幾らでも考えられますからね。

 それよかミコトが眠ってしまったことの方が重要かも。ミコトはHiME同士の戦いで最後に勝った生き残りらしいですから、少なくとも同格以上ならば、当時の“祭り”に関係した人物かも知れませんね。ミコトというか猫神様は猫を使って“世界を維持”させていたそうですし、ミコトを眠らせるということは世界の危機レベルの話になりそうですね。



 というワケで、次回への期待値を上げるだけ上げまくって1巻終了。
 このクオリティなら2巻も迷わず買いますよ!次回予告のテキトーさ具合を見ると、まだ絵は仕上がってないっぽいんですけど。いつになるのかワクテカしながら待つことにします。






■ 『舞-乙HiME Zwei』 第1巻スペシャルパッケージDisk

 限定版だけのスペシャルディスク。
 菊地美香嬢の歌うEDと、菊地&小清水によるオーディオコメンタリーが収録されています。菊地&小清水コンビのノリを久々に聴けたのが懐かしいです。限定版の値段はどうなのかなーとは思うんですけど、乙女ちっくレディオ&TVを欠かさずチェックしていた自分にとっては嬉しい特典でした。


 ○ 『Believe〜永遠の絆〜』
 OVAの主題歌が栗林さんじゃなくて菊地さんだと知った時は「ビミョーなんじゃ・・・」と思ったんですが、この曲は何度も聴いているとクセになりますね(笑)。僕が元々菊地さんの声と歌が好きだってのもあるんでしょうが、EDに使うとしたらアリカらしいこういう元気な曲が相応しかったんだなーと今は思います。

 フツーに良い曲なんだけど、その分、初回限定特典のみのCDというのが惜しいかも・・・
 この歌詞、アリカとマシロのことだと思って聴くとヤバい・・・悶えるよ。

 しかし、歌詞カードもないのにボーカルオフのバージョンも入ってるのは何(笑)



 ○ オーディオコメンタリー
 全然内容に触れてねえ!!(笑)
 台本にほとんど触れてなかったらしく、小清水さんなんてずっと「ニナはまだー?」と言い続け、最終的にはモブで良いから出してよと発言。この小清水暴走っぷりを、菊地さんが軽くいなしている辺り「あぁ・・・流石、このコンビだ」とニヤニヤしながら聴いてました。

 しかし、作中に出てる“黒い影”の考察は流石ですね。一度観ただけで、よくぞまぁアレだけ把握できるなぁと思います。
 あとは「アカツキ!」のシーンを、「カグツチ!」みたいに言いたかったという菊地さんに燃える。でも、イントネーションが違うから直されたとか(笑)。てゆうか、サンライズ的にアカツキという名は良いのか。一応この人達も福田一派だと思っていたんですが。


 まぁ、内容なんてあってないようなものでしたが、そこが楽しかったです。
 パッケージの無駄な大きさを除けば、限定版を買って良かったと思っています。2巻以降は菊地さんの歌も入らないだろうし、どういう特典になるか次第ですけど―――恐らくはまた限定版の方を買っちゃうんだろうなと思います。てゆうか、Amazonでチェックしてみたら、通常版と限定版は500円しか差がなかった・・・限定版の値下げ率はスゲーな。


 



■ 『舞-乙HiME Zwei』 第2話  「ア・ラ・シの予感」
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:須永司・小原正和 演出:小原正和
キャラ作画監督:久行宏和 メカ作画監督:大塚健

 限定版特典は、アリカのマイスター服姿のフィギュアでした。
 なるほど、このサイズに合わせるために1巻もムダにデカかったのか・・・ということは、3〜4巻もフィギュア付きということ? 出来うるならばマシロたんのフィギュア希望!だってほら・・・バストの成長具合がちょうど良い塩梅に(以下略)


 しかし、正直なところアリカのフィギュアは微妙かも・・・僕はあんまりフィギュアの平均的な出来を知らんのですが、アリカっぽくないというかオマケっぽいというか。とりあえず箱の中にしまってあります。タイツよりもスカート&パンチラの方が良かったなー。



 ○ 今回はエアリーズ編です
 吉野弘幸の何が凄いって、冷静になってみたら「都合良すぎなんじゃない?」と思っても仕方ないストーリー展開のはずなのに、全く持ってそうは感じさせないところなのかも。

 ストーリーを盛り上げてキャラを引き立てるためには少々の御都合主義はあって当然だと思うし、実際にバスジャックが起こる話には“知ってるキャラが人質の中にいる”と俄然話が面白くなるのは間違いないです。でも、使い古された手段は視聴者の慣れを生むし、「都合良い展開だなー」と思われかねません。
 しかしまぁ、今回のバスジャックの見せ方―――サラの登場からアリカの見せ方、チエとハルカのやり方なんかの構成の上手さでポンポンと引き込んでいかれるのですよね。この技術は凄い・・・あと、「アリカが乗っていたから解決!」という黄金パターンからズレて、むしろ事態の悪化に繋げているのも面白い(最終的には「ミコトが乗っていたから・・・」と持ってくるんですけど)



 今回の舞台がエアリーズなのも、テレビ版の終盤の展開から見ればエアリーズにナギが収容されていておかしくないのだから、アリカがエアリーズに向かうのも納得だし(黒い谷での強制労働はどうした?とは思ったけど)。それをサラが追ってきて、念願のサラ&ハルカの姉妹漫才をやってくれるのも納得な上に嬉しいし。人気キャラのハルカちゃんを通して、ハルカ−ユキノのラインとアリカ−マシロのラインの比較にもなるし。恐らく現在最も頼りになるハルカを退場させることによって、危機感を募らせる効果もある―――

 何とまあ、ムダのなく、ムリのないストーリー展開だこと。惚れ惚れしてしまいます。


 あ・・・・・・でも、トモエの大統領候補立候補はさすがに御都合主義か(笑)
 それも石上先生と絡めてコメディチックに描いたから、文句言う気が起きないんだから凄いよなぁ・・・チエがトモエを「痛々しい」と表現したのには笑った。テレビ版の途中までは「チエがしっかりしていればトモエはこんなことにならなかったんでは?」とか思ってましたが、そんな領域はとっくに超えてますもんね。

 というか、テレビ版観ていて「なんでこの人だけ出番ないのー?」とぼやいていた石上先生が、こんなところで出てきたことに大笑いしてしまったよ!三木眞だったんだね、すっかり忘れていましたよ。「美術教師」が「似顔絵描き」にグレードダウン(?)してたのも面白かった。やるなぁ。




 ○ テレビ版では描ききれなかった関係と描きようもないバトル
 テレビ版終盤のサラの扱いや、ナオとニナのやり取りなんかに不満を覚えていた僕としてはOVAで補完してくれたのは嬉しい限り。というよりも、OVAが出ることが決まっていたからこそ、テレビ版では最低限の描写に留めておいたと考えるのが正解かな?

 持て余すチエ、上手くあしらうサラ……と、両者のハルカの扱い方を見せておいて、その後の“信頼し合っているユキノ”を際立たせるのも流石だなーと感心しています。もち、それがOVA版クライマックスにおけるアリカ−マシロに繋がってくるという期待もありますから、本当に無駄のない動かし方なのです。


 サラは元々『電童』のキャラなんですっけ?
 マスクは元ネタあるとは知っていますが、携帯とかスクーターとかステルス仕様の能力なんかも元ネタあるのかな?携帯をスクーターにセットしてからのマテリアライズの画面の流れは、やたらロボットアニメっぽかったですし。

 
てゆうか、みゆきちの「マテリアライズ!!」が聴けたのが嬉しかったよ!
 現在『RED GARDEN』で演技を堪能させてもらっていますが、サラはサラで良いなぁ・・・石化光線を避けた時には、「良かった!まだ退場しなくて!」と思ってしまいました。ゴメンね、ハルカちゃん。



 黒い影はオトメだけを重点的に追いかけているみたいですが、デルタオトメには無反応でサラやハルカを追っていたみたいですね。サラのマテリアライズが解けたタイミングがアレだったんでよく分かりませんでしたが、やっぱり生身のオトメには興味がないということなのかな。単純なコピー能力なら、次に出てくる時はハルカちゃん仕様なんだろうが・・・はたして。


 一方のデルタオトメ。設定が良く分からないんですが、マスターがいなくて真祖様にも影響を受けないということはワルキューレ部隊と何が違うんだろうと思わなくもないです。チエの能力は地味だけど、やたら強くない?シルクハットで遠くからサクッと頚動脈を裂けば良いのだし(笑)




 ともかく。バスジャック撃破→チャイルド登場→黒い影登場と続いたバトルシーンは流石の迫力でした。作画の細かさももちろんなんですが、コンテが美しいですねぇ。サラが攻撃前にバイザー閉めるとことか、すげーカッチョ良かったです。このクオリティは確かにOVAならではで、見応え十分でした。凄かったのー。




 話の展開からすると、次はアルタイに行くのかな?
 個人的にはフロリンス組…ロザリーやシホも見てみたいです。そういや、メテオブレイクの時にシホじゃなくてロザリーが出撃していたのって理由が描かれていませんものね。可能性がなくもない?

 というか、第1話ラストで出てきたニナ宅の様子からすると、住んでいるのはアルタイっぽくはなかったんだけどなぁ・・・






■ 『舞-乙HiME Zwei』 第2巻スペシャルパッケージDisk


 ○ 『storm』
 1巻の菊地さんのEDは「元気になりたい」時にリピートで流していたもんだから、2巻のEDが切なげな曲だというのにはちょっとヘコんだのですが…これが結構、小清水さんの歌声に合っていますね。小清水さんのキャラソンは今まであんまり好きじゃなかったんですが、こういう路線ならばイイなーと思ったり。
 素晴らしい曲です。朝に聴く気にはならないけど(笑)



 ○ オーディオコメンタリー
 あみっけ、お菓子食べ過ぎ(笑)
 あと、バキューン(ピー音)になるような発言多すぎ(笑)。商品名出しちゃダメだよ、毎週生放送やっているのに…


 というワケで、小清水さんと中原さんのコンビでコメンタリー。
 菊地・小清水コンビじゃないんだ…と一瞬落ち込んだのだけど、菊地さんは『レ・ミゼ』で忙しいんだろうし(いや、この二人も十分に忙しいはずなんだが)、なかなかこのコンビもイイですね。『舞-HiME』を知っている中原さん視点の話が面白かったです。小清水さんがホスト役で中原さんがゲストなはずなのに、実際には逆だったけど(笑)

 聞いてみて、中原さんって『舞-HiME』ホントに好きだったんだなーと、『舞-HiME』好きだったコチラとしても嬉しい限りでした。遥ちゃんの話とか、石上先生と紫子の話とか・・・実際、キャラクターとしての舞衣はあんまり絡んでいなかったのですが、そういう相手のキャラにも愛着があるってのは嬉しくなっちゃいますね。

 あと、能登麻美子を総理大臣にしようという話が面白かった(笑)


 ヘキサゴンが“ペンタゴン”のもじりだということは、中原さんの発言聞くまで気付かなかった・・・そうか、ハルカちゃんのファミリーネームは“アーミテージ”だったな。あんまり“ここの国はどこの国”みたいな連想に繋げて欲しくないんだけど、そういう意図はあるんでしょうね。
 デルタオトメの一人が小清水さんの別役だったことと、チャイルド登場シーンが『舞-HiME』で宇宙に上がったシーンと同じ曲だったという話も気付かんかった。いや、曲に関しては覚えてないのもムリないと思うけど…あれはやはり“スレイブ”ではなく、“チャイルド”に近いということなのか。単なる偶然なのか・・・・・・


 本編でみゆきち(=サラ)が出てきたのって24話だっけ。
 で、中原さん(=舞衣)が出てきたのが23話。24話から来たみゆきちが「今週が初めてなんです」と言ったそうなんですが、25〜26話は出番なかったけどな!(笑)そういう意味では、今話のサラの立ち回りは嬉しかったのですよ。爆弾のコード切ったのと、アリカをバスから下ろしたのくらいしか活躍してなかったけど。


 ということで、これはこれで面白いコメンタリーでした。自由奔放とは言え、相方泣かせな小清水さん相手でよく進行させてるなぁと中原さんに感心しました。『ストパニ』のPV以降ちょっと否定的だったのだけど(笑)、随分と見直しました。次こそは出番があるとイイね。







■ 『舞-乙HiME Zwei』 第3話  「縞の舞/乙女の迷宮」
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:水草一馬 演出:渡邊哲哉
キャラ作画監督:久行宏和 メカ作画監督:大塚健

 「縞の舞」って(笑)
 この感想を読んでいるくらいの人なら分かっていると思いますが……アニメ版『舞-HiME』での「炎の舞」(3話と20話)、アニメ版『舞-乙HiME』での「蒼の舞」(7話と17話)と、これまでストーリーの大きな転換点で使われてきたサブタイトルです。それを3話目に持ってきたこと自体は別に驚きでもないのですが、よりによってシマシマ団なのかよと。これで4話目のサブタイが「渦の舞」だったらどうしようか。



 というワケで、3ヶ月ぶりの『舞-乙HiME』OVAの発売です。
 我が家には何故か24日の午前中に届いていて、発送メールを確認していなかったので何かなーとワクテカしながら開けてみたのですが……
 

 ん?
 Amazonで見たパッケージ画像と違うよね。今考えれば、象徴とも言える十字のバックがなかったし、1巻がアリカ&舞衣で2巻がハルカ&ユキノなんだから3巻はアリカ&ニナにはならないだろうと逆算して考えれば分かっても良さそうなものですが……これまでに見てきたパケ画の方が好きだったので、ちょっと残念です。アカネちゃん映ってないし。
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 ○ さてさて、そんなイメージ図にすっかり騙されたワケですが……
 1話目は小原さんの楽しい絵コンテに魅了され、2話目は限定条件下で無駄なくキャラを動かす吉野脚本にひれ伏し……今回の3話目は、上半身裸祭りという相変わらずのバカ回であって「あー、やっぱこういう回がなきゃ舞-HiMEじゃねえよな」と懐かしい気分になりました。いやね、結構凄いテクニックだとは思うんですけどね。

 元々、テレビ版の終盤に大量に出てきた各国のオトメ。姿こそは序盤からチラホラ出ていましたが、キャストや性格付けが見えてきたのは最終決戦直前の23話辺りだったと思います。そうして出てきた大量のオトメの出番はメテオブレイカーだけなのかと思いきや、そこで「引退せずに出撃してるロザリー」「何故か出撃していないシホ」という新たな伏線が貼られていたからさあ大変。そう言えば、アカネちゃんとマーヤとかもテレビ版で消化しきってなかったぞ―――
 ………とまぁ、これだけ広げたキャラを残り2話でどう描くのか、しかも単純に登場させるだけでは退屈なだけだし、お話として面白いものになるか?という不安も大きかったのですが。流石、小原&吉野コンビですね。


 本筋はナオとニナに任せて、残り全員のオトメで水着でお風呂。
 これで未消化だった伏線を大量に消化しました。ロザリーは出戻りでシホと犬猿の仲(メテオブレイカーの最中シホがマキマキしてたのは、自分ではなくロザリーが出撃したことへの恨み?)、アカネちゃんは幾度もオトメ卒業を試みるもマーヤによって妨害され、チエとアオイちゃんは相変わらずの距離感で、伏兵だったアインさんで落とす…と。やってることはパッと見バカなんだけど、抜かりないんだよなぁ。外角のボール球を強引に引っ張ってホームランにするような技術でした。
 前述のAmazonでのイメージ図でアリカとニナのショットを見て、「え?もう二人は再会するの?」と思ったんですが……典型的なミスリードに引っかかりましたよ。アルタイでSOLTが開かれるということは1話目から繰り返し言われていたことなんですけどね。

 ちなみに…水着姿の簡単な感想でも述べるなら。
 ・アリカ…意外にこの髪型はイケるかも。本編中ならニナと被っちゃうけど、ニナがストレートにした今ならアリでしょう。1年間の発育は誰かに開発されたからか?みたいなことがライナーノーツに書いてあったけど、それが次回予告のウソ絵に繋がってて笑いました。
 ・ロザリー…これは酷い。みったんがノリノリで演技をしているのが輪をかけて、僕のなかのロザリーが壊れていきました(笑)。テレビ版の頃はともかく、メテオブレイカーの頃には既にコレを考えていたのかもですね。不自然なほど真剣な台詞を回されていましたもの。
 ・マーヤ…一瞬、脱ぎながら喋ってるのかと勘違いしてしまいました。
 ・カズくん…流石にカギ付きパンツは可哀想だと思います。あんなの見たの、『シティハンター』以来だよ。

 激しく今更ですけど、ロザリーとマーヤの“終盤出てきた二人”の中の人って昔コンビだった二人なんですね。テレビ版で出てきた頃は声優さんのラジオとかも聴いたことがほとんどなかったので、そうした中の人の関係とかも分からなかったです。



 ○ ナオとニナの変わらない関係
 というワケで、今回のメインはむしろこっち。
 この二人の関係は実はテレビ版の序盤から非常に好きで、その役回りから最終決戦時にあまり絡めなかったことが不満の一つでした。一応、吉野さんの気遣いで「アリカ!ニナのこと任せたよ」というナオの台詞は入れられていたんですけどね。
 ちゃんとそこをOVAで補完してくれる辺り、というか補完することが決まっていたからテレビ版はあっさりだったのかも知れませんが、とにかく嬉しかったです。セルゲイの日記を人に読ませたくないからという理由で付いてくるのも、しっかり考えてあるなーと感心しましたし。

 かつては優等生の後輩と、(成績は良かったけど)問題児の先輩。
 今はオトメの世界を離れ平穏に暮らそうとしたニナと、望まない大出世をしつつも自分を変えなかったナオ。

 こうした二人の歩んできた道があるからこそ、ナオだけがニナに言える「鈍ってんじゃないの?」という言葉が熱いです。もちろん、この言葉の通りに後に足手まといになってしまったことと、そこからの奮起に向かうであろう最終話への伏線になっているのが燃えます。ナオというジョーカーを、こうやってニナ復活劇に使う辺りがやっぱ凄いよなぁと。



 そしてもちろん……この「相変わらずだね」と言い合うナオとニナのカットと並行して、アリカが変わってしまったマシロとの関係を想うのも切ない。変わらなかったからこそ奮起に繋がるニナと、変わってしまったからこそ奮起に繋がるアリカと、ニ方向からタメを作っての最終話になるのですから。何つーか、ホントもう、凄い脚本だよなあと改めて身に染みます。

 まぁ……ニナが未だにオトメだというのはちょっと笑ったけど。
 アレだけ菊地&小清水コンビとか中原さんが「ニナはもうオトメじゃないんじゃ…」とツッコんできたのに。もちろんニナの心情を考えれば御都合主義ってワケでもないし(しかも、オトメの貞操観念は現代日本のソレとは随分違うでしょうしね)、そうしたニナの気持ちをしっかり描こうとするのは好印象なんですが。

 世界を破滅に導きかねない事件を乗り越えても、まだ「踏ん切りが……」とか言っているオマエラ何なんだよと(笑)



 ○ ナオvs謎の生命体
 謎の生命体とか言ってても、ライナーノーツに普通に名前が書いてあるんだけどね。なんで?
 戦闘前にヨウコ先生から「(サロゲートシステムは)あと3回……頑張れば4回」という説明がありました。いや、正確にはコアがどうのこうのという言葉だったんですけど、ここで数字を出すというのは回数制限だと思って間違いないでしょう。

 そして、そのサロゲートシステムを使ってのナオがマテリアライズ!
 2話のサラもそうだったんだけど、システムの認証シーンの台詞がカッチョいいなぁ。

 『舞-乙HiME』でのナオはアニメ版・漫画版ともにジョーカーとして使われていたので、ボスクラスと2対1でも五分に戦えるのも納得。事前に情報が入っているというのもあるんでしょうが、最強クラスのミユ・シズル・ミスマリア・ハルカと撃退してきた生命体を相手に戦うナオが格好良かった!


 そして……「鈍ってる」くせに手助けしようとして、見事足手まといになってしまうニナ。ベタだけど、このせいでナオが撃たれた時はショックでした。さっきまでの変わらない先輩・後輩関係を見ていたからさ余計にダメージがデカかったです。ナオの仇(別に死んでないけど)と、コーラルナンバー1だった誇りと、セルゲイへの愛……ニナ復活フラグは万全なほどに揃っていますが、果たして。
 予想外に、ニナとマシロが再会してしまったということは―――マシロと契約してニナがオトメ化?という可能性もなくはないんですが、それだとアリカ−マシロラインが上手く描けそうにないので。どう料理してくるのか、素直に楽しみに待ちたいと思います。


 ○ HiME→乙HiMEの世界を繋ぐ遺跡
 まぁ、この辺はしっかりと設定を考えて作っているというよりは、匂わせるだけのファンサービスなんでしょうが…今回ニナとナオが入り込んだ遺跡はかつて風華学園だったところみたいですね。僕は『舞-HiME』はバンダイチャンネルで1周観ただけなので、細かい部分まで「あ!ここは」と気付けたワケじゃないですが……

 ・ニナが気絶していたのは教室だったところ?
 ・ナオとニナが話していた場所は、学園の廊下
 ・マシロが釣り上げたのは、思いっきり水晶宮
 ・リボンちゃんがマシロを拝んでいた場所も風華学園の庭にあったような……(ちょっと自信なし)

 観始めたのが『舞-乙HiME』からで『舞-HiME』ネタは分からないよーって方は、公式サイトに学園の全景があるので、真ん中にある水晶宮を確認でもして下さいな。内部もしっかり今回マシロ達が入った状態のままですね。確かここでナツキのノーパンが…(笑)。こういうネタがあると、久々に『HiME』観返したくなりますねー。



<次回予告>
 『舞-乙HiME』(恐らく)最後の次回予告。
 リボンちゃんとエルスの声優ネタをここで使ってくるとは……






■ 『舞-乙HiME Zwei』 第3巻スペシャルパッケージDisk

 限定版だけのスペシャルディスク。
 ゆかなさんの歌うEDテーマと、千葉紗子さん(ナツキ役)とゆかなさん(マシロ役)によるオーディオコメンタリー。なんでこの二人!?と思ったけど、結構イイコンビで楽しかったです。ゆかにゃんのトークを聴いたのって、TBSラジオで鬼武者のラジオやってた時以来……1年、1年半前だっけ?写真のイメージと違って、気さくで凄く面白い人なんですよねぇ。


 ○ 『笑顔の色は虹の色』
 ということで、今回のEDはゆかなさん。アリカ→ニナ→マシロと続いたから、4巻はリボンちゃんか?
 『舞乙』に出てきた子守唄を除くと、ゆかなさんの歌って初めて聴いたかも。「梶浦さんが明るい曲を書くなんて!」と千葉さんが言うくらいの元気な曲で、ゆかなさんも演技のイメージとは随分違う元気に歌っていて個人的にツボな曲でした。あー、これはパッと元気を出したい時に聴こうっと。


 ○ オーディオコメンタリー
 千葉さんとゆかなさんのオーディオコメンタリー。
 今回の担当を見た時は、二人が絡んでいるところも聴いたことないし「どうなんだろうな?」と正直思ったんですが……『舞-HiME』に出てきた風華学園が今回の舞台ということで、『HiME』からの二人が思い出話をしてくれたのが嬉しかったですね。僕にとっては『舞-HiME』もオトメと同じくらい好きな作品だったので、それを演じていた人達が当時のことを忘れずに語ってくれるのはジーンとするというか。

 そうそう。もうオフィシャルに今回の遺跡が風華学園だと言っちゃっていましたね。「気付く人だけ気付けば良いや」くらいの描き方かと思いましたが、コメンタリーではバシッと言っちゃった方が楽しいですしね。あと……二人が「真白がとうとう戦うと思ったら」みたいな思い出話をしていたのだけど、今回出てきた白装束の敵の話だったのかな。ライナーノーツにも紋様がどうのこうのと書いてあったので気になったんだけど、ちょっと繋がりが思い出せませんでした。うわー、『HiME』を観返したい!DVD欲しいわー。


 あと、内容に関係ない二人のトークではお風呂の話が印象的でした。やっぱり二人ともラジオ慣れしてるなぁ……
 イメージで言えば、ゆかなさんがボケボケで千葉さんがしっかりしているような気がしていましたが、年上ということもあってゆかなさんが進行役で引っ張っていっていましたねぇ。ところどころにマシロの声とかモノマネとか入れてて面白かったです。そうだなぁ、ゆかなさん=真白というイメージだったけど二三さんもゆかなさんだったんだよなぁ。『舞-乙HiME』のマシロも含めて、どれも地の声とは違う辺りが凄いです。

 トークなどではあまり絡んでいない二人が、こうして絡むというのは新鮮で面白いですね。
 次巻はまた違う人達になるんでしょうが、その組み合わせも楽しみにしています。一度くらいアリカ・ニナ・マシロの3人でのトークを聴いてみたいというのはあるんだけど、実現してくれないかなぁ。



 そして、最後は「次は劇場版で」という締めで(笑)
 実際問題、もう3年近く続いている『舞-HiME』が終わってしまうのは寂しいと思うのだけれど……しんみりすることなく笑顔で「楽しかったね!」と終わってくれることを願っています。いや、別に劇場版をやってくれるのに越したことはないんですけど、流石にそれは厳しいでしょうしねぇ。

 では、4巻も楽しみにしております!







■ 『舞-乙HiME Zwei』 第4話  「つながるゆめ」
脚本:吉野弘幸 絵コンテ・演出:小原正和
キャラ作画監督:久行宏和 メカ作画監督:大塚健

 『舞-乙HiME』という作品は、僕にとって本当に特別な作品でした。
 漫画版とアニメ版が毎週木曜日に発売・放映されて幸せだった日々。『舞-乙HiME』にハマったおかげで前作『舞-HiME』をバンダイチャンネルで見漁ったりもしました。アニメ終盤は毎週のように号泣したし、OVAが発売する直前にビデオを観返してまた号泣したし。たった一つの作品が自分をこんなに元気付けてくれることを、『舞-乙HiME』は気付かせてくれました……この作品に出会えて本当に良かったです。


 そして、そんな幸せな日々も今話で最終回です。笑顔で「あー、この3年間は幸せだった」と言える最終回でした。



 ○ 最終話なので、色んなキャラがチラホラ登場
 ミドリ達の扱いの酷さに不覚にも笑った。
 漫画版『嵐』でもチョイ役でしたし……やっぱり、この手の話でダークヒーローに見せ場を作るのは難しいのか。

 各国のオトメ達の活躍も3話で描いちゃったので、最終話はほんの1シーンとかでしたね。アカネちゃんがセクハラされていたことと、シホが(珍しく)活躍してたっぽいことと、サコミズが生きてたこと(笑)くらいでしょうか。ナギは活躍したようで、最後のオチはあんな感じで……まー、釈放とかされたら続編作らなきゃならなくなりそうですし、落としどころとしては見事かなと思いました。

 2話で活躍したハルカや、3話で活躍したナオ、何だかんだ格好良かったナツキはともかく……シズルはちょっと可哀想でしたね。ミドリ同様に強すぎるキャラは活躍させにくいということなんでしょうけど。あ、そういやトモエたんは2話のあの出番だけだったんですね。元気な姿を見せてくれただけで良しとすべきか。



 各国に登場したチャイルドは今作オリジナルのチャイルドだったっぽい…うーん、この辺りの設定はよく分からんかった。
 その代わりというか……ユナとともにカグツチ登場。あの剣は3話でドンパチしてたところから持ってきたというので、風華学園絡み?そもそも、『舞-HiME』でカグツチの剣が何だったのか覚えていないなぁ(笑)。細かい設定は分からなくても、舞衣vsカグツチというシチュエーションだけでご飯3杯イケそうでしたよ。


 舞衣vsカグツチ。
 言わずもがな、『舞-HiME』にて共に戦った相棒同士なワケです。OVAならではの、逃げ回る舞衣と細かく動き回るカグツチの超絶作画にゾクゾクしっ放しでした。炎と炎がぶつかるところは興奮したなー。

 猫の姿は封印されたカグツチってこと?
 あまり設定を覚えていないんですが、確か『舞-HiME』のチャイルドはHiMEからHiMEに受け継がれるみたいな設定があったと思うので(真白がカグツチの使い手だった、とか)……最後のHiME大戦に勝ち残ったうミコトが知っていても不思議はないのでしょう。ミコトやカグツチが猫だというのがよく分からんのだけど。
 何故カグツチが出てきたのかということも含めて、この辺はファンサービスの意味が強いんでしょうね。最後のチャイルドバージョンの真白とかもそうだけど、深い意味よりも、「あぁ…こんなんあったなぁ」と思わせるための演出なのかなと。最終話ですしね。



 ○ アリカとマシロvsフミ様
 「殴れ!」と言った時には「何を言ってるんだコイツは…」と思ったもんなんですが、僕には伝わらなくてもアリカにはマシロ様の気持ちが伝わったらしい。これは2話・3話とアリカがマシロを探す旅の中で成長した証でもあるし、1話でウジウジしていたアリカを横で見ていたガル先生が「グッドフェイスになった!」と言っていたことにも裏付けられているんでしょうね。この辺の、キャラの使い方は相変わらず天才的です。

 イルカは……どっかで伏線あったか、こんなの(笑)
 猫ミコトと同じように黒い谷関連の動物ということなのかなと思うのだけど……ちょっと反則くさい。ユナ(というかフミ様の力?)が結界を崩したおかげでアリカ達が島まで辿り着けたというのはナルホドだし、ユナもチャイルド覚醒のために風華宮まで行かなきゃならなかったということなんだろうけど。まぁ、あんまり細かい設定に疑問を感じるのも野暮というものか。



 アリカvsフミ様の作画と、Zwei覚醒時の盛り上がりっちゃー半端なかったし、最後の特攻もすこぶる格好良かったのだけど…
 どうにも全部ニナに持ってかれた感はありますね(笑)。一応、EDクレジットのシーンはアリカ&マシロで、TV版EDの一人で走っているアリカにかけているというか、TV版の1話から二人がこんなに成長したんだという描き方だったと思うんですが……

 本当の最後のシーンはリボンちゃんでしたしね。



 ○ そのための栗林みな実だったのか!
 正直、TV版が完結した時にOVA版の情報が出てきた時は複雑でした。
 「『舞-乙HiME』ワールドが終わらないことで寂しくなくて済む」と思う一方で、「せっかく全26話で最高の終わり方をしたのに蛇足になるんじゃないか……」という不安もありました。OVAの4話では、作画はともかく脚本的にはTV版の26話を超えることは出来ないだろうと思っていたからです。

 実際にOVA版が発売されると、そんな不安も忘れて楽しんではいましたが……どこかで「やっぱコレってファンアイテムでしかないんだよなぁ」と思う部分もあったりで。TV版の感動には遠く及ばないと感じていました。



 だけど……まぁ、泣いたワケですよ。最終話でとうとう。
 このためのリボンちゃんだったのか!という驚きと、だからこそ栗林みな実だったのか!という感嘆で。

 思えば……『舞-乙HiME』自体が、『舞-HiME』では描けなかったものを描こうとした作品でしたよね。良きパートナーとなったナツキとシズルとか、荒んでいない(でも世間には斜めな)ナオとか、何か幸せそうなシホとか(笑)、ヅカな人生を謳歌しているチエとか、名実ともに正義のヒーローになったハルカとか。
 一方で『舞-乙HiME』で出てきたキャラというのは『舞-乙HiME』の中でしか生きていないワケですから、描けなかったものも多かった。それを補完するためのOVA版『Zwei』だったのかなーと今は思います。“敵”がいなくなった後のマシロとアリカや、オトメにはならなかったイリーナのその後とか、何だかんだ元気なトモエとか。


 そして……何より、エルスを殺してしまったニナのその後を描くために、このOVAはあったのでしょうね。
 4話冒頭の“友を殺してしまう夢”から、オトメだった自分やその力を恐れる心情をキチンと描いたからこそ―――その力に引っ張られようとしたリボンちゃんを止めるニナの想いが、僕らにも伝わってきたのです。もちろん、力を恐れたがゆえにナオの脚を引っ張った3話も受けて……

 
「戦いはオトメに任せなさい」

 世界を破壊する力を背負わされて押し潰されそうになったあの頃、彼女には決して言えなかった言葉。
 アリカとニナの共闘を描くまでに、これだけの下地を描いた……このスタッフが、何より人間の葛藤と成長を描こうとしているのが分かる話です。



 EDクレジットの後……
 『舞-乙HiME』『舞-乙HiME Zwei』のラストシーンは、武装解除されたリボンちゃんがオトメを目指すというものでした。

 オトメを目指す意味を持たずに苦しんだエルスティン……彼女を殺してしまった過去に苦しんだニナ。そんなニナが戦う姿を見て、かつてアリカがシズルの戦う姿に惹かれたように、リボンちゃんはオトメを目指す。ゆめは次の世代につながる―――その未来を紡ぐ役を、アリカではなくニナに担わせた。コレ以上ないほど美しく、温かなラストシーンに涙しました。


 『舞-乙HiME』を好きで良かった。本当に素晴らしい作品でした。


<OVAが終わって…>
 平和になった世界でまた新たな事件を起こしてキャラを成長させるために、“宇宙からの侵略者”が来るというベタベタなお話ではありましたが―――各キャラのその後、更なる活躍、本編ではあまり出番のなかったキャラ、水着などなど。視聴者が観たがっているものをしっかりと描いている良い“後日譚”だったと思います。
 本編があくまでアリカ達の成長物語に終始したのに対して、こちらが未来に繋がる文化を描いていたというのも熱かったです。『舞-乙HiME』完結に相応しい素晴らしい話でした。

 んで―――どうやら次の『舞-HiME』プロジェクトは、『舞-乙HiME』の過去編(?)。ミスマリアっぽい人とレナっぽい人が見えたけど、フェイクな映像の可能性もあるんですよね。どっちにしろ出てくるとしたらOVAなのかな。監督が久行さん……いや、面白い設定を考える人だとは思うのだけど、未知数だよなぁ。
 『舞-乙HiME』の未来の話は、もう描かないでしょうね。キャラが成長しきっちゃった分、話も続きそうにないですし。またイチからメンバー入れ替えると言うのも無茶ですし。

 手錠のツインテールの話はノベル版なんですよね。ドラマCD化というか特典ディスクに入ってるみたいなので後で聴きますけど、『舞-HiME』でも『舞-乙HiME』でもない新しい世界観らしい。映像化はしないのかなぁ。『舞-乙HiME』過去編の予告に、似たようなコが出ていた気がしたんですが……アレは他人の空似?


 僕個人としては、『舞-HiME』のキャラが好きだったというよりも、アニメ版や漫画版のスタッフの方々が好きだったので……『舞-HiME』プロジェクトでなくても良いから、このチームでの新作TVアニメが観たいと強く願っています。OVAが嫌いなワケじゃないんですが、如何せん尺が限られるのと、共有話題としては盛り上がりにくいのでね……是非、期待をしております!




自作漫画を描いています
▲ 『ちのしあわせ家族』連載中。よろしければどうぞ。


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