| 『スーパーマリオRPG』(SFC/RPG) |
〜2008.7.23 |
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スーパーファミコン用/RPG
任天堂/開発:スクウェア
1996.3.9発売
スーファミ版公式サイト
Wiiバーチャルコンソール用
2008.6.24配信開始/900ポイント
公式サイト
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※ このレビューはWiiバーチャルコンソールにてリメイクされたものをプレイして書いているので、オリジナルのスーパーファミコン版とは内容が異なっている可能性があります。
世間の評判がイマイチだけど自分が大好きな作品を紹介する場合は、ありったけの思いを込めて「良かったと思うところ」を紹介すればイイだけの話。
しかし、世間の評判が物凄く高いのに自分は好きになれず、自分以外の人が貶しているのを見かけないような作品を紹介する場合は……それは果たして「悪かったと思うところ」を紹介するだけでイイのか?という疑問が生まれます。
好き嫌いは人それぞれだとは言え、「良かったと思うところ」を紹介するのと「悪かったと思うところ」を紹介するのとでは、読み手が受け取る印象は別のものになるんじゃないかと思うのです。だから、僕はこれまでそうした作品の紹介はあまり書いてきませんでした(例:『トワイライトプリンセス』)。
ただ……ちょっと、この『スーパーマリオRPG』については思うことがあるのです。
この作品が発売されたのは96年の3月―――この1年弱後の97年1月には『ファイナルファンタジー7』が発売されます(開発はどちらもスクウェア)。この『ファイナルファンタジー7』も、世間の評判とは正反対に僕は「何が面白いのか分からない……」と感じてしまった作品なのです。
この二作品が発売された96〜97年頃は、ちょうど僕はゲームをやっていない時期でした。
『スーパーマリオRPG』が大ヒットして、『ファイナルファンタジー7』が社会現象にまでなって……その当時のゲームファンが賛美して、求めていた方向性=当時の『スーパーマリオRPG』や『ファイナルファンタジー7』が進化した方向性が、ただ単に僕がゲームに求めているものとは合致していなかっただけなんじゃないかと思ったのです。
ならば、僕が『スーパーマリオRPG』について「悪かったと思うところ」を書けば、それは「当時の世間が良いと思ったところ」を裏側から書くことが出来て―――当時のゲーム業界の方向性を読み取ることが出来るんじゃないかと考えました。
そういう意味もあって、今日は容赦なく辛口な記事を書こうと思います。御了承下さい。 |
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○ 「ザコ敵の攻撃エフェクトが長い」、これに尽きる
「ゲームに何を求めるのか―――」と問われれば、「グラフィック」でも「ストーリー」でも「操作性」でも「おっぱい」でもなく、僕はまず第一に「テンポを―――」と答えることでしょう。もちろんグラフィックやストーリーや操作性がイイに越したことはないですし、おっぱいはサイコーなんですけど、テンポの悪いゲーム……もっと言うと、待ち時間の長いゲームは大抵途中で投げ出してしまいます。
『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』を積んだ理由は一つではなく沢山のものが積みあがったものですが、まず最初に「マップ切り替え時のロード時間に耐えられなかった」というのが大きかったです。ロード時間がうざったいからなるべく切り替えないように探索し、その結果としてダンジョン探索で詰まることが多くなり、1回のプレイでなかなか進まなくなってしまったことで投げ出してしまったのです。
『ファイナルファンタジー9』を遊んでいた頃は「ザコ敵とエンカウントしたらチャンネルを回す」のがフツーでした。戦闘前のグルグル回っている時間だけで、野球中継なら1球観れましたしね。回した方のチャンネルが面白かった場合、戦闘はAボタン連打で済ませることも多々ありました。
そのくらい、僕はゲーム中の待ち時間が嫌いなのです。
Wiiのディスクソフトを遊ぶ場合は、最初の読み込み中にトイレ行ったり飲み物用意したりするのは当然。『パンヤ』とか『スマブラ』とか(Wii版は遊んだことがないけど)『ウイイレ』なんかの試合前のロードは「集中力を高めている時間なんだ」と自分に言い聞かせていましたけど、あれがなければもうちょっと長く遊んでいたかもなぁとは思っています。
そういった最近のゲームに比べ……スーファミのようにロード時間のないゲームはストレスを感じる必要がないぜー!と思っていたのですが。まさか『スーパーマリオRPG』でそれ以上のイライラを喰らうとは思いませんでした。ザコ敵の攻撃エフェクトが長すぎる―――
通常攻撃ならまだしも、普通のRPGでいう「魔法」にあたる「スペシャル技」を使ってきた場合……
敵が一歩前に出る→敵が踊る→画面上部に技の名前が表示される→その技がビジュアル化される(炎の攻撃なら炎の絵が出る、みたいな)→攻撃を受けたこちら側のキャラがダメージを受けた動きをする→ダメージ数が数字になって出てくる
とまぁ、こんな風に非常に長ったらしいワケです。
「スペシャル技」と言っても通常攻撃並の頻度で使ってきますし……同じ敵が5〜6匹出てきて、1匹ずつ上のアクションをしてきやがった日には「この時間を利用して『DS文学全集』を読んだら良いんじゃないか」と真剣に悩んだほどの時間がかかるのです。しかも、そんなクソ長い攻撃をしておきながら、喰らうダメージが「1」とかなの。
後述しますけど、戦闘時のエフェクトの豪華さというのは『ファイナルファンタジー』シリーズの十八番みたいなところですし、『ファイナルファンタジー』のイメージで「それくらいガマンできるだろ」と思う人もいると思います。でも、『ファイナルファンタジー』のアクティブタイムバトルならば、敵の攻撃中もこちらはコマンド選択が可能なので戦闘中の“待ち時間”はほとんどないんですよ。
『スーパーマリオRPG』の場合はコマンド選択→即行動で、それは「コマンドを実行する前に何かされてしまうかも」と心配しなくてイイ親切仕様とも言えるんですけど………同じ「はやさ」のザコ敵が大量に出てきた場合、その間こちらは何もすることがなくなってしまうのです。
『ファイナルファンタジー』シリーズならば、最悪Aボタン連打で何とかなる(ので、ザコ戦はチャンネルを回してても大丈夫)のですが……この『スーパーマリオRPG』は「攻撃時・守備時にタイミングよくボタンを押すと攻撃力・守備力アップ」というシステムがある分、Aボタン連打で何とか出来ないという気になってしまいます(レベルが上がっていれば大丈夫なんでしょうけどね)。
「戦闘にアクセントを」という意図で付けられたシステムなんでしょうが、それならば敵の攻撃時間をひたすら観ている時間をどうにかしてくれよというのが僕の感想です。しかも、「タイミングよくAボタンを押す」をアクション要素と言い張るのもよく分からないと、リズム感0の僕が恨み言を言ってみる。
この「ザコ戦が長すぎて耐えられない」が僕にとって全てでした。
「持てるコインやアイテムの上限が低い」ことによりザコ戦が更に達成感のないものに思えてしまったし、そのためにシンボルエンカウントなザコがうようよ湧いてくるダンジョンが腹立つし、思ったように動いてくれないでザコにぶつかっちゃうクォータービューのアクションも辛いし、クォータービューで距離感つかめないまま足場をジャンプして飛んでいき落ちたらザコ全員復活みたいなとこも多いし、ダンジョンクリアしても御褒美があるワケでもなく先に進めるだけだし……
そうした各所のイライラも、元を辿れば全て「ザコ戦が長すぎて耐えられない」に集約されてしまうのです。
しかし、裏を返せば「ザコ敵の攻撃エフェクトが長くても耐えられる人」にとっては、僕が羅列した上述の不満点も気にならないことでしょうし、不満のない「最高のゲーム!」と思えるんだろうなぁと思いました。エフェクトもそうなんですけど、ドット絵の敵キャラが細かく動くところなんかも凄いですしね。背景の描き込みもなかなかのものです(おかげで、ダンジョン内のギミックに気付かずに足止めを喰らったところもありましたが)。
思えば……これ以降のゲーム業界、特にこの後に春を満喫するスクウェアのゲームはこの路線を突き進むんですよね。
豪華なゲーム、見栄えの良いゲーム、多少プレイヤーに待ち時間を強要してでも、その時間で素晴らしい映像を観せるよ―――と。僕はプレステ時代のスクウェアのゲームは『ファイナルファンタジー7〜9』しかやっていませんが、なるほど『スーパーマリオRPG』はそこに繋がっているような気もするなと思いました。
ともすれば、『ファイナルファンタジー7』を楽しめなかった自分が『スーパーマリオRPG』も楽しめなかったのも不思議はないです。もちろん、この二作品をプレイしたのが発売当初ではない(『FF7』は2001年、『マリオRPG』は2008年にプレイしました)というのも大きいでしょうけどね。
○ 隠し要素とミニゲーム
うーん……これを言い出すと線引きが難しくて、喩えば『FF5』の神竜・オメガだって隠し要素ですし、『ゼルダの伝説
神々のトライフォ−ス』のミニゲームは楽しんだんですけど……基本的にはということで、僕はこの二つ(隠し要素とミニゲーム)があまり好きじゃないんです。「好きじゃない」というか、「ないのも一緒」というか。
上述した『ファイナルファンタジー7〜9』なんかは、まさにこの二つを詰め込んだゲームでしたよね。
でも、僕は『ファイナルファンタジー7』では仲間2人を完全スルーして、召還獣も武器も必殺技も全然揃えないままクリアしましたし。『ファイナルファンタジー8』はそんなんだから3枚目の終盤で進めなくなって攻略本読んで何とかしましたし(武器を強化する方法がちっとも分かっていなかった)。『ファイナルファンタジー9』はラスボスに瞬殺されて、泣く泣くチョコボで穴掘るハメになりました。
うーん……こう見ると、隠し要素とミニゲームは昔っから僕にとって鬼門だったみたいですね。
でもね、僕から言わせると「世界が滅びそうだから何とかしてくれよ」みたいなシナリオ書かれたら、横道の隠し要素やミニゲームに没頭出来ないと思っちゃうんです。だから、『ドラクエ』のカジノとかも苦手。最強の防具とかが置いてあるから仕方なくやるけれど、本音ではやりたくないと思っています。
ということで……隠し要素・ミニゲームが満載の『スーパーマリオRPG』が僕にとって辛いのも当然な話。
これも、裏返せば「隠し要素やミニゲームが大好き!」な人にとっては物凄く遊び応えのあるゲームに思えるんだろうなと思ったりもします。ミニゲームはとにかく物凄く多くて、記録が残るものなんかもあるみたいです。僕はほとんどやっていませんけど。
強制イベントでミニゲームに入るものの「クリアしないと進めない」タイプのミニゲームでないのが救いですが、「タイミングを合わせてAボタン」系のミニゲームが多いのは辛かったですね……『リズム天国』を最初の面から進めないくらいの僕ですから。楽譜を作るゲームですらタイミングを合わせてジャンプするというもので、楽譜は分かっているのにタイミングが合わなくて最初からやり直しという辛い目を何度も味わいました。
この辺も時代の流れなんでしょうね。
プレステ時代を満喫した世代だと、隠し要素とかミニゲームは「存在するだけでプラス評価」としている人もいますしね。
○ 総評
辛口なことを書きましたし、僕自身は正直とてもじゃないけど好きなゲームではありませんでしたけど……記事に書いた通り、僕が気になったウィークポイントが気にならない人にとっては楽しいゲームなんじゃないかなぁと思いました。RPGだけど殺伐としていませんし、暖かい世界観とグラフィックとか、クッパやピーチ姫のキャラなど目を見張る部分も多かったです。細部まで作りこんだゲームと言う印象は受けます。
なら、尚更……ザコ敵の攻撃が長いのくらい誰か気づけよと思うんですけど。
こればっかしは哲学の違いなんでしょうね。僕以外に貶している人を見かけないところを見ると、ゲームビジネスとしてはこれが正解だったのでしょうし。何つーか……この96〜97年ごろに起こっていたゲームの変革って、最近の“Touch!Generations”の賛否に似ているのかもなぁと思ったりも。 |