イズっち

【遊んでみた商業ゲーム紹介】
 『がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻』(SFC/ACT)

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『がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻』(SFC/ACT) 〜2007.5.18
スーパーファミコン用/2Dアクション
コナミ
1991.7.19発売

Wiiバーチャルコンソール用
2007.3.13配信開始/800ポイント
公式サイト
 ※ このレビューはWiiバーチャルコンソールにてリメイクされたものをプレイして書かれたものなので、オリジナルのスーパーファミコン版や、リメイクされたゲームボーイアドバンス版とは内容が異なっている可能性があります。

 データを見て、意外だと思ったのはこのソフトの発売日でした。
 91年7月……当時まだまだスーファミを買ってもらえなかった僕ですが、友達の家でこのソフトを遊んだ記憶を紐解くと、スーファミと同時発売くらいの印象でした。ですが、スーファミの発売は90年11月ですから実際には8ヶ月後の発売ということですよね。
 多くの家庭がスーファミを買ってもらえていなかった事情があったとは言え、やはり8ヶ月間は『スーパーマリオワールド』で(特に2Dアクションは)日本中の子ども達は満足していたんじゃないかなぁと思います。そのくらい凄いゲームでしたし、今考えると8ヶ月遅れた『ゴエモン』の発売は『マリオワールド』熱の沈静化を待っていたのかも知れませんね。

 それは『Wii Sports』(06年12月発売)の熱が冷めるのを待った『パワプロWii』(07年7月発売予定)の様に。悪く言えば「ずる賢い」、よく言えば「より多くの人に手にとってもらうように考えている」のがコナミ流ということか。そして、いつだって単なる二番煎じに甘んじることなく任天堂に出来ないことをやってくる辺りが、コナミが20年間“屈指のサードメーカー”の位置を確保し続けている要因なのかも知れません。この『ゴエモン』もそうしたソフトでした。

※ GBAリメイク版



 ○ コミカルな見た目と裏腹に意外な難易度
 しかし、実を言うと…僕はこのゲームをクリアできていません。最終面の前の面で、何度チャレンジしてもゲームオーバーになってしまうのでクリアを断念しました。クリアを断念すること自体はさほど珍しいことじゃありませんけど、2Dアクションのゲームで挫折したのは久しぶりです。まぁ…『スーパードンキーコング』も残機増殖の裏技を使ってのクリアでしたけどさ。

 そう言えば―――小学生時代にスーファミを友達の家で遊ばせてもらった時、僕がこのゴエモンをやりたいと言っても友達は「いやー他のゲームやろうぜー」と言ってきてたっけ。あの時の僕は意味が分からず、「他のゲームは交代交代でしか遊べないけど、コレは2人同時に遊べるじゃん」と思ったものでした。でも、今ならばその理由が分かる気がします。
 このゲーム、結構メンドイんですよね。アイテムを買って装備をかためないとすぐゲームオーバーになっちゃうし、アイテム買うためにはザコをわんさか倒してお金稼がなきゃならないし、お金稼いでいると「残り時間」がどんどん減っちゃうし(旅日記つけてゲームオーバーになれば残り時間は戻るんだけどね)

 アクションの点でもかなりシビアです。こちらの攻撃判定が小さい割に、敵にかすっただけでダメージ。ダメージを喰らうと武器が劣化して、武器を強化するアイテム(招き猫)の出現率は低い。加えて、ダメージを喰らっただけでキャラが制御不能になって後ろに下がるので、足場が狭い後半の面は一撃喰らうと落下して死亡という場面が多々……


 でも、そうしたシビアな面も序盤は力技で何とかなるんです。惜しげもなく小判を投げたり、術を覚えて空を飛んだり、おにぎりやら鎧やらを買い込んだりすれば、序盤から進めないということはないでしょう。困ったことに、そうして序盤を力技で乗り越えてしまうとアクション操作の技術が上がらず、逆にゲーム後半で力尽きてしまうという気もします。
 思うに……アクションゲームの肝は、“如何にプレイヤーを自然に上達させるか”だと思うんですよ。『スーパーマリオブラザーズ』の例を挙げるまでもなく、昨日より上手くなっている自分を体感できるからアクションゲームは面白いんです。力技で何とかできる懐の深さは大いに評価したいんですけど、そのために上達の伸びシロを失ってしまったゲームバランスはちょっと残念かなと思いました。


 たまに遊びに行った友達の家での協力プレイじゃなくて、年がら年中一緒にゲームをやっている兄弟とか悪友との協力プレイの方が向いているのかも。僕にはそんな友達もいないんで、協力プレイは未経験なのですが……




 ○ 「スーファミだからこそ出来たこと」と「コナミだからこそ出来たこと」
 とまぁ……難易度に関しては「甘く見るなよ」レベルではあるんですが、ゲームとしてはスーファミのスペックを活かしたハード初期の良作だったと思います。今となっちゃ笑い種な機能ですが……スーファミの売りであった「拡大・縮小・回転」機能を利用して、ステージそのものが回転したり、巨大化するボスの顔だったり、とにかくバラエティに富んだ演出が楽しませてくれます。
 ファミコン版の『ゴエモン』でお馴染みだったベルト型のステージと、スタンダードな2Dアクションステージの両方があるのも「一粒で二度オイシイ」お徳な印象でした。

 また……ゴエモン達が全国を旅するストーリーなので、四国では阿波踊りをする敵、伊賀には忍者屋敷、琉球には首里城っぽい城がある等々。飽きさせない内容となっています。欲を言えば―――ステージの前に日本地図が出るのだから、その土地が日本のどの辺りなのかを示してから面が始まれば盛り上がったのになーと思いましたが。


 それと。ひょっとしたらコッチをメインと考えている人も多いかも知れませんが、本筋から逸れた“お店”でのミニゲームが沢山あるのも嬉しいですよね。「迷路」「もぐら叩き」「ペンキ塗り」「鬼退治」「宝くじ」に「競馬」、ゲームセンターでは「グラディウス」や「ブロック崩し」まであります。ミニゲーム以外にも女湯に入ったり、エッチな店もあったりする辺りも懐かしいな(笑)。「グラディウス」をチョロッとやってみたら、(すぐ死んじゃったけど)面白かったので横スクロールSTGを遊んでみたいなーという気分になりました。やはり、ここは『オトメディウス』にチャレンジするべきか(笑)
 しかし、どうせなら「時間制限」を失くして、こうしたミニゲームを好きなだけ遊べるようにしてくれても良かったのになーと思わなくもないです。僕は「時間制限」があるとクリアするのに必死になってしまう性格なので、寄り道する余裕がなくなってしまうんですよ。

 この辺の“下らない面白さ”はコナミならでは、優等生だった当時の任天堂には出来なかったと思っているんですが―――同時に詰めが甘くなっている辺りもコナミならではということか。術はお金と体力と巻き物を消費する割には効果が大したことがなくて、1ステージ限定だし。武器レベルMAXのヨーヨーよりも、一段階下の金キセルの方がスキが少ないし。武器レベルMAXの時に招き猫を取っても小判と同じ金額しかもらえないし。「時間制限」の存在もそうだし。なんか…「バランス悪いなぁ」と思うところも多かったです。良作でありながら、惜しい、勿体ない部分も目立った作品だったかなと。



 ○ 総評
 全体として言えることは「見た目はコミカルだけど、本筋はシビアなアクションゲームだぞ」ということでしょうか。
 クリアは出来ませんでしたしイライラさせられることもあったけど、800円という元手を考えればそこそこに満足できたというのが正直な感想です。元々はパスワード制のゲームですが、バーチャルコンソールのおかげでセーブがあるのと実質同じでしたしね。旅日記をつけておけば、コンティニューしてやり直しできますし。

 『ゴエモン』ファンの人の話を聞くと、どうやらこの作品の次の『奇天烈将軍マッギネス』をゴエモンシリーズ最高傑作とする人が多いそうなので……こちらの配信にも期待しつつ。僕は当分は2Dアクションはお腹いっぱいだなという気分です(笑)。そりゃ、年末から『スーパードンキー』『カービィ』『ゴエモン』と3連荘でプレイしてきたからなぁ…



自作漫画を描いています
▲ 『ちのしあわせ家族』連載中。よろしければどうぞ。


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