※ このページは前サイトに書いた「フリゲ紹介」の文章を再編集して載せているページです。
 言い回しが古かったり、今以上に文が稚拙だったりしますが、御了承下さい。

【フリゲ紹介セレクション】
 
『LADY PEARL』(フリーゲーム RPG) 
 
『レミュオールの錬金術師』(フリーゲーム 経営)
 
『水色の塔』(フリーゲーム ダンジョン探索)
 
『シルフェイド幻想譚』(フリーゲーム フリーシナリオRPG)
 
『アイ・舞・ミー』(フリーゲーム 2D格闘)



『LADY PEARL』(フリーゲーム RPG) 〜2004.8.26

 ※ この作品は公開停止になりました。これからプレイするのは難しいので、レビューを読む際には十分お気をつけ下さい。


 今回の感想は物凄くネタバレです。
 出来れば、まっさらの状態でプレイした方が良いと思うんで・・・・ちょっとでもプレイする気のある人は読まずに、クリアしてから読んでほしいです。20時間くらいでクリアできると思うので、ほら1日休みがあれば!(無茶な)

 1.妥協しない作りこみ
 俺はフリーウェアのゲームってのはほとんどやったことがないし、ツクール作品でどの程度のものが出来るのかも知らない。なので、これがどの程度凄いことなのかは分からないんだけど―――プレイ中1回たりとも「アマチュアが作った作品だなぁ」とは思わなかった。それこそ、商業作品をプレイしている感覚でプレイしていた。つか、俺が買ってきたRPGよりも遥かに面白かった。
 普通にゲームとして楽しめるってだけじゃなく、雪山行ったり、お化け屋敷行ったり、だだっ広い平原をひたすら歩いたり、ダンジョンも凝っていた。町の人の台詞も手抜きせずに生活観に溢れ、サブキャラにすら細かい設定が練られている。

 特に世界観――――冒頭から童話や過去話なんかの設定見せで、世界のとてつもない広さと「今いる国はその中の一つに過ぎない」ということが提示される。そこには宗教があり、ベストセラーの本があり、子どもたちが憧れる過去の英雄があったりする。これらの全てをゲーム内で消化することなく、設定だけをさりげなく垣間見せることで、「あぁ。俺は今膨大な世界の一部を歩いているんだ」とプレイヤーに世界を感じさせることになっている。設定がストーリーやゲーム攻略にダイレクトに関わりすぎちゃうゲームって、逆に世界が小さく見えちゃうもんね。


 そうそう。作りこみと言えば―――序盤からヒールレインを覚えるクーちゃんと違って、タバちゃんはなかなか全体回復魔法を覚えない。「何だよ、コイツ。友達がいのないヤツだなぁ」と思っていたら、公式サイトによると“作者さんの意図”だったらしい。うっわー。だから、終盤にアレを覚える展開になったのかぁ・・・・・ソツねえ。



 2.究極のキャラ立ち
 『FFVI』のヒットあたりからだろうか。キャラクター同士の人間関係を中心にしてストーリーが進むRPGが増え、そのアンチが声高に叫んでいたのが
「キャラ中心のRPGは、ドラクエみたいに“主人公=自分”じゃないから冒険している気にならない」。そして、続く台詞が「だからクソだ」となる。
 中学〜高校あたりの俺は、何故そんな凝り固まった価値観でしか楽しめないのか理解に苦しんでいた。“『SLAM DUNK』に比べて『アイシールド』は主人公が貧弱だから嫌い”に通じる、視野の狭さだと思う。



 果たして、キャラ中心のRPGでは冒険している気にならないのか。
 その話は置いといて、『LADY PEARL』の話。このゲームこそ、キャラクター中心に話が進む。大まかなストーリーが見えない序盤は、ただキャラクターの一喜一憂だけで十分に楽しめる。
 324の必殺技を持つバトル少女:クーがとにかくスゴい存在感だけど、世間知らずでプレイヤーの気持ちを代弁してくれるエリアとか、超行き当たりばったりチーム:コルレオーネ一家とか、味方・敵・サブキャラ問わず美味しいキャラばっか。

 でも、本当にスゴいのは味方チームが大所帯になった後半。総勢9人というキャラになるにも、(流石にミラノ君は登場遅くて絡みが少ないけど)それぞれがそれぞれに絡み合っているのだ。
 例えば、AというキャラはBのことをこう思っていて、CというキャラはDというキャラに因縁がありつつAのことを尊敬していて・・・・みたいな。社会学的なネットワークで結んでも、存在感の薄いキャラがいないのはスゴい。
 まぁ、ミラノ君は登場遅いのでアレだけど、8人を同時に回せる作家さんってほとんどいないんじゃないかなぁ。『ワンピ』とかでも7人が限度、『アイシールド』は三兄弟1セットとかにして変則的にこなしているし・・・・デフォルト7人+1年3人の『帯ギュ』ですら三溝・仲安・石田の存在感がないし。
 味方チームの関係って、結構重要な要素だと思うのだ。後期『ドラゴンボール』とか『幽遊白書』を好きになれない理由は、“その他大勢”の味方がいるから。例えば、亀仙人とトランクスの関係とか、飛影と静流の関係とか、明確に分かる人います? 同人的にはそこが狙いどころなのかもしれないけど、俺はそこで「あー捨てキャラ発生しちゃったよ」と萎えちゃう。人間関係にリアリティを感じないのね。


 『LADY PEARL』は最後までここらをきっちり描いていた。チーム2分割とか別行動とか、そういう要素を利用してこれでもかってほどに。だからこそ、ラストの「私はもう独りじゃないから・・・」というタバちゃんの台詞がグッとくるのだ!
 だから、自分が冒険をしているというよりは、修学旅行の引率をしている気分なのだ。「あっはー、クーは馬鹿だなぁ」とか「タバサ、頑張れ!」とか叫んでいたし。すっげーワクワクドキドキしたし。それでも、「主人公=自分じゃないとクソだ」なんて台詞が出てきますか?



 3.タバサ成長物語
 なんつっても、このコ。ゲスト主役どころか、主役といっても過言ではない。最初は閉鎖的で心開いてくれないし、笑わないし、主人公チームがピンチでも一人でウリック追いかけるし、ヒールレイン覚えないし!
 とにかく、生きていて楽しくなさそうなコだったのよ。クーやリンのやることを一歩引いて見てるし。いや、それは普通の人間の反応なんだけど。

 「私を追うだけで、旅をしながら何も見ていなかったのか」とウリックに言われ、仲間たちに出会うことで彼女も少しずつ変わる。「もうちょっとワシらを頼れ」と言われても素直に答えられなかったが、徐々に皆を頼れるように。魔女を辞めた叔母に会い、自分の道を真剣に考えていく。そして、ようやく人々がどんなに笑ってどんなに必死に生きているのかに気付く。

 だからこそ、風奉りの神殿でのタバサの「アナタこそ世界の美しさを見ていない!」って台詞にジーンと来た。エンディングの「貴方は一人ぼっちじゃないよ・・・」に本気で泣いた。タメてタメてタメて、よくぞここまで成長した。最後は全体回復魔法覚えたもんね。


 小ネタとか味方キャラ同士の掛け合いだけでも十分に楽しいのだけど、こんな風に主軸のストーリーがきちっとキマっているのがまたスゴい。ここまでやって作者さん、「ストーリーはだめだめ」とか言っているのか。いやぁ、ストーリーだけでも歴代RPG上位に入るんスけど。それこそ俺の視野が狭いのかなぁ・・・・




 まぁ、ここまでがゲーム自体の大まかな感想。
 細かい部分にも語りたいコトいっぱいあるけど、更に長文化しそうで怖いので控えます。


 で、ここからは作者さん自身へのリスペクト。
 公式サイトで制作中の日記が3年分読めるんすよ。
 凄いよ・・・・・これ。今でこそゲームは色んなトコで紹介されて「すげー」「すげー」言われ慣れちゃっているだろうけど、それ以前の1枚1枚スクリーンショット紹介している(没になったぽいグラフィックなんかも見れてお得!)様から完成後記までの気分ってどんななんだろう?
 だってさ、皆さん。3年間も一つのものを黙々と作っていたことあります? サイトを3年運営していたって人はいるだろうけど、それは1日1日レス貰えるじゃないですか。でも、それを一人で誰に支持されるのかも分からず延々と作り続け、それが本当に完成した時の喜びってどんなだろう。

 それを3年かけて完成させて、「3年待った甲斐があった」と思わせることが出来る人なんて一部の“努力と忍耐の天才”だけですよ。マジで作者さん、尊敬。


―ほとんどの登場人物において、今回のお話は「人生の旅の途中」の物語であって、終わりの話ではないのです―

 作者さんの後書きからの引用。
 世界観とかキャラ立ちとかも、こうした姿勢があるから形になるんですよ。きっと、『LADY PEARL』を愛している全てのプレイヤー以上に、作者さんが誰よりもキャラを想っている。同人受けしそうなキャラを連発して大金稼いでる一部のジャンプ作家にも見習ってほしい。


 それと、ともに。
 作者さん自身にとっても、『LADY PEARL』制作は「人生の旅の途中」であるんだろう。今後もゲームを作るのか否か、サイトを続けるのかどうかも作者さんの自由だけど・・・・・・出来れば、この人の動向を見守り続けたい。シェアウェアだろうがなんだろうが、この人の作るものを享受したい。






『レミュオールの錬金術師』(フリーゲーム 経営) 〜2004.11.27

 (製作者さんのサイト
 <ダウンロード方法;上記サイト→オリジナルゲーム→「レミュオールの錬金術師」のFull versionをクリック>

 タイトルはバトルエンタメ漫画っぽい感じですけど、同じ錬金術でも『アトリエ』シリーズのようなアイテム作りがメインの錬金術です。なので、敵の内臓をブチ撒けたり、肉体から魂をひっぺがして鎧に定着させたりはしません。そういうグロいのは期待しないで下さい。
 『アトリエ』シリーズは『マリー〜』しかやったことないんですけど、アイテム作りがメインのあれよりも、お店経営が主な感じですね。製作者さんが仰ってますが、どちらかというと「コンビニ」みたいな雰囲気だと思います。まー僕は「コンビニ」を含めた全ての経営SLGをプレーしたことがないんで比較できないですけど(汗)

 『FE』や『スパロボ』のようなS・RPGは好きですけど、SLGは僕が最も苦手なジャンルでした。恐らくちゃんとプレーしたのはSFC版『シムシティ』が最後。SLGなのかは微妙なのが前述の『マリーのアトリエ』と、『ジオンの系譜』くらいです(ちなみに『ジオンの系譜』も、相手がNT−1アレックスとか作ってるのにウチは○○式戦車とかがメインというへっぽこぶりでした)
 僕がSLGが苦手な理由―――それは「何から手をつけていいか分からない」複雑さでした。『スパロボ』なんかのS・RPGは「敵を倒す」という目的がはっきりしてますけど、『ジオンの系譜』はMSを生産して開発力を上げて資金を調達して戦闘して民意を引き付けてと、やれること/やらなきゃいけないことが多すぎなんですよ。頭を使うのは嫌いじゃないんですが、頭を使う以前にゲームシステムを理解することがまず出来ない。説明書や攻略本を読まない性格も、SLGには向いていないと思います。

 なので、この『レミュオール〜』も不安いっぱいで始めたのですが、ものの30分で既に虜になってました。これまでのSLGはダメで、どうして『レミュオール〜』は良かったのだろうか? それは単に、ゲームの目的が「商品を仕入れて、店で売る」という分かりやすいものだったからです。
 誤解しないで欲しいのは、だからといって単純なゲームだって訳じゃないですよ。目的は分かりやすいですが、仕入れる方法は様々です。市場で買ってくるも良し、冒険者に頼んで探索してもらうもよし、自分で加工するも良し。その手順は自分の好き勝手出来るんですけど、売るのは決まった時間で自分の店で売るという大原則があるので迷うことはないんです。システムは奥が深いのに、「何をして良いか分からない」感は皆無でした。ちなみに僕はゲーム開始直後、鶏を買ってきてひたすら卵を産ませてました。

 そして、ここからが頭の使いどころです。お店は限られた売り棚と限られた倉庫しかないので、無闇やたらと商品を仕入れることは出来ません。建築所にお金を払えば増築して貰えますけど、その資金を貯めるためには商品を売らなきゃならないです。
 しかも、このシステムが絶妙なのが―――売った数によって、恩恵が受けられるというシステム。100コ売れば「自動発注」が出来るようになり、200コ売れば「加工」が出来るようになります(加工不可能な商品もあるけど)。
 最初は単なる「木の枝」なんですが、200コ売って、加工してみると「木の剣」に化けるみたいなことがあるんです。もちろんこの「木の剣」も売ることが出来るので、“未知なるアイテムに出会いたい”というこちらの冒険心をくすぐってくるんですよ。なので、ずっと同じ商品ばかりを売ることも出来ず、新たな商品を200コ売ることを目指していくんです。もちろん倉庫には限度があるので、いきなり200コ仕入れることなんて出来ません。

 せっせと鶏に卵を産ませて、ようやく200コ売りさばいて加工してみて出来た「温泉卵」!これがビックリするくらいに売れなかった時は、鶏を食ってやろうかと思いましたよ(流石にそれは出来ませんでした/笑)


 とまぁ、ゲームシステムだけでも飽きることないとは思うんですが、それを更に魅力的にしているのがキャラクターと世界観です。『アトリエ』シリーズもそうですが、街の中に店を構えるだけあって、お客さん以外にも沢山の人々が訪れてくれます。近所のコが果物を分けてくれたり、冒険者のコが宝箱を持ってきてくれたり、悪友が金を借りに来たり。冒険者のコには、お金を払ってアイテム探索に行ってもらうことも出来ます。この冒険者のシオちゃんが可愛いんだ、これが。はぁ〜。
 と、ゲームはほとんど店の中だけで進むのに、魅力的なキャラがわんさか訪れることで“街の中で生きている”ことを実感させてくれます。そして、これも重要だとは思うんですが、商品が世界観構築に一役買っている点。壮大な草原も深遠な洞窟のグラフィックもないのに、「エルフの薬草」や「ワイバーンの卵」なんかを売っていると、その絵が思い浮かんでくるようです。

 『LADY PEARL』もそうですが、世界観を上手く表現したファンタジー作品ほど魅力的なものはないですよ。
 この『レミュオール〜』が世界観を上手く構築しているのも当然で、この製作者さん方は「晴れ雲」シリーズと称して、海洋都市イシュワルドを舞台にした様々なゲームを作っているんです。ちなみに『レミュオール〜』は2作目で、現在3作目を鋭意製作中らしいです。だから、世界観やキャラクターが手抜きすることなく作りこまれている訳なんですね。

 こうなったら1作目もプレーしたくなってしまうし、『レミュオール〜』も寄付金を募集していて特典として特別版パッチが貰えるといいます。これは是非、一通りプレーしたら特別版目当てで寄付をしなければ!
(シェアウェアの場合、学生さんなんかが参加しにくくなっちゃうデメリットがありますけど、フリーウェアで特典と引き換えに寄付を募るってのもありだなぁと思いました。ホントにハマった人なら、製作者さんに喜びを還元したいって思いますもんね)






『水色の塔』(フリーゲ−ム ダンジョン探索) 〜2005.3.16

 
製作者さんのサイト
 <ダウンロード方法:上記サイト→オリジナルゲーム→『水色の塔』フルバージョン>


 『レミュオールの錬金術師』を作ったサークル『犬と猫』さんの前作。晴れ雲シリーズ第1弾。ちなみに『レミュ金』が晴れ雲シリーズ第2弾で、現在第3弾の『晴れたり曇ったり』が公開されています。なので、キャラや舞台、アイテム名なんかは共有してる部分が多くて、『レミュ金』が好きな人はそれだけで楽しめまると思います。

 主人公はシオちゃん。水色の塔と呼ばれるカルヴァーンの塔の魔物退治のために、最上階である30階を目指すダンジョン探索ゲームです。『レミュ金』もかなりとっつきやすいゲームでしたが、こちらの『水色の塔』はもっとシンプルで遊びやすいゲームとなっています。
 “ダンジョン探索ゲーム”ではありますが、『トルネコの大冒険』のようなRPGではなく、あくまでSLGです。探索はスロットを回し、出た目によって魔物が出てきたり、宝箱を見つけたり、階段を見つけたり―――階段を見つけると1つ上の階に進めるようになり、そうやって30階を目指していくのです。

 攻略はスロットの出目次第なので「運次第」ではあるんですが、アイテム活用などの戦略が重要です。
 シオちゃんはHPの他に満腹度というパラメータがあり、行動を一つ起こすごとにコレが減っていきます。HPと違ってレベルアップしても満腹度の上限は上がらないので、常に満腹度の回復を気にかけないとなりません。リンゴやパンなどのアイテムがあれば満腹度は回復しますが、アイテムは8コまでしか持てないので大人買いは出来ませんし、満腹度回復以外のアイテムも必要になってきます。このバランスが絶妙。

 また、オーブと呼ばれる特殊能力の装備も重要で、「宝箱を空ける」「階を昇るごとにHP回復」などを如何に組み合わせていくかという戦略性こそが攻略の鍵となります。『レミュ金』もそうでしたが、プレイヤーへの制限が“戦略を立てること”に繋がっているゲームですよね。絵も音もキレイで、ボイスも多く、イベントも豊富。かなり秀逸なゲームだと思います。


 ・・・・・・ただ、不満がないと言うとそうでもなくて―――
 下の階と上の階で起こりうることの違いが、魔物の種類と宝箱の中身というのは上の階に昇るモチベーションに繋がらないですよね。「上の階に昇ったからこんなワクワクするイベントが起きた!」みたいなものが欲しかったです(アイテム依頼とか、懸賞かかってる魔物とかはいますが・・・・・)
 あと、ところどころでコインを拾って枚数チェックまで出来るんですが、使い道が換金しかないのが残念でした。そもそも、お金自体そんなに使わないですしねぇ。パラメータアップのアイテムを買うくらいだったら、塔に昇ってレベル上げた方が良いんじゃないかなー。コインを集めることで、レアアイテムと交換してくれるとかでも面白かったかも・・・・・・



 とにかく、良作フリーゲームです。ゲームバランスが良いですし、シオちゃんのボイスが可愛いですし。
 次は・・・・・『レミュ金』の完全クリアを目指すか、『晴れたり曇ったり』を始めるか悩み中。犬と猫さんのゲームだけで、当分の間は楽しめそうです。世の中には凄い人達がいるもんですねぇ。ありがたや、ありがたや。






『シルフェイド幻想譚』(フリーゲーム フリーシナリオRPG) 〜2005.4.21

 (製作者さんのサイト
 <ダウンロード方法:上記サイト→シルフェイド幻想譚のダウンロード>
  ※ 『LADY PEARL』同様、32ビットだと動きがカクカクしちゃうかも。コントロールパネルで16に直しましょう


 小学生の頃―――ディスクシステムを持っていなかった僕は、スーパーファミコンで初めて『ゼルダの伝説』をプレイしました。宮本茂の「ゲームとは、おもちゃ箱をひっくり返したもののようであるべき」という言葉の通り、そこには未知なおもちゃが転がっていたんです。もっと小さかった頃、「2丁目の公園に新しいすべり台が出来たんだよ」「あの坂の上に○○の家があるけど、アイツは家に入れてくれない」などと友達同士で話し合い、近所を駆け回ったものでした。その頃は近所が“世界”であり、放課後は“冒険”だったのです。『ゼルダの伝説』は、そうした「生まれて初めて駆け回った日のこと」を思い出させてくれるゲームでした。

 アレから10年以上―――忘れていた“冒険心”よ、再び。
 今回の『シルフェイド幻想譚』はフリーシナリオRPG―――前に紹介した『シルフェイド見聞録』とはジャンルもノリも別物です。『シル見』のノリが楽しめなかった人もこちらは楽しめると思います。もち、『シル見』が好きだった人も、トーテムとか、あのキャラが出てくるとことか・・・ニヤリとさせられる部分が多いことでしょう。まぁだから、誰でも楽しめる万人向けのゲームだってことです。


 最近のゲーム事情はよく知らないのですが、僕らの世代――スーファミ中期がストライクゾーンの世代にとっては、RPGとはお使いゲームのことを指していました。Aという町の長老に「Bという洞窟にCというアイテムがあるから取ってきてくれ」と言われ取って帰ってくると、Aという町で一番の美人がDという盗賊に攫われたので助けに行ったらEという鍵が手に入って―――といった感じに、やるべきことを誰かが説明してくれて、それをクリアしないと先には進めないゲームのことです。
 もちろん、こういうゲームが悪い訳じゃないです。面白いゲームもいっぱいあります。重厚なストーリーに感動させられることもあります。ただ、自分の意志で“冒険”している感は薄れていってしまうよねという話です。



 『シル幻』はプレイ開始後、まず名前と性別、そしてトーテムと呼ばれる相棒を3匹の中から選ばされます。
 強制的に行われるイベントはここまで。「15日後の午前0時に何か災いが起こるような気がするんで何とかして」という非常にアバウトなお願いだけをされて、世界に投げ出されます。ここから先は何をしても自由。Aという街に行っても、Bという洞窟に行っても、Fという森に行っても、Gという隣街まで歩いていっても―――(もちろん、最初のプレイでは街に行かないと情報入らないし、フツーは雑魚敵が弱いところから攻略するものなんですけどね)

 また、「15日後の午前0時」とタイムリミットがあることに代表されるように、作中では時間が経過していくんです。外を歩くたび、宿屋に泊まるたび、洞窟の中で彷徨っているたび―――それぞれの場合も常に時間が進み、時間が経過されないのは「街の中」と「戦闘中」だけです。
 宿屋も、1泊の宿泊代を払うと「明日の朝6時までベッドを自由に使える権利」が貰えるので、10分単位で睡眠を取ることになります。10分ごとにLIFEとFORCE(HPとMPね)が一定値回復するので、好きな時に起きることができる―――まぁ、大抵は全回復するまで寝ているんですが、最大値が上がった終盤はともかく、序盤は30分くらい寝ると「全回復しましたよー!」と起こされる羽目に。「オマエは漫画雑誌の編集者か」とツッコみたくなりますよ。世界を救う勇者は漫画家と一緒で、不眠不休で戦い続けるんですね。

 この時間経過が非常に上手くイベントに組み込まれているのです。「明日は客人が来る」「その橋は2日後に完成する」などのイベントが豊富で、1日ごとや朝昼夜ごとに街の人の位置やセリフが変わっていたりするという。1回目のプレイだけでは確認出来なかったんですけど、喩えば「何日目までに○○に行かなくては××というアイテムは手に入らない」というイベントもあったんだと思います

 こうした時間経過の“縛り”と、何処にでも行っても良いという“自由度”―――
 この相反する2つの要素が混ざり合っているからこその『シルフェイド幻想譚』なのです。

 「あの砦を落とすのが先か、洞窟に向かうのが先か」
 自由度の高さがゆえに選ぶのは自分自身なのですが、砦を落としている間にも時間は経過しているので洞窟が塞がってしまったりするんです(ネタバレ防止のため、あくまで喩えを書いてます)。一方に時間を割いていれば、もう一方は攻略できない・・・・・こうしたことも頻繁に起こるので、「あぁ、もしも時間が戻るなら、あれをやる前にこれをやっていたのに―――」としょっちゅう考えます。でも、「大量のセーブデータを用意して、あの地点からやり直そう」とは思えません。だって、現実ってそんなもんでしょ?

 全ての人を同時に救うことなんて出来る訳がなく、一方を向いていれば一方には背中を向けてしまうのが実際の僕らの現実です。『デスノ』が連載再開したから『武装錬金』が・・・・・(笑) スパロボなんかでも、「こっちのルートに行ったら無茶苦茶強い機体が手に入るけど、もう一方のルートに行けば仲間になるキャラは仲間にならないよ」ということはあります。ですが、そうした“フラグ立て”を時間経過と絡めることで、作業ゲームだとは思わなくさせている本作はやっぱ飛びぬけていると思います。


 まさに名作。
 さすがに商業ゲームと比べると1周あたりのプレイ時間は少なめ(6〜7時間くらい?)ですが、ここまで密度の濃い6〜7時間はそうそう得られないですよ。何周もプレイしたくなるゲームですが、やはりネタバレ抜きの1周目が一番楽しいと思います。各プレイヤーごとに物語があり、思うところのあるストーリーだったんじゃないでしょうか。僕はもう○○○○○で○○いると、その○○○が○○されていたのが衝撃的で衝撃的で―――あと、○○の○○への洞窟で3日間も彷徨っていたこととかも。






『アイ・舞・ミー』(フリーゲーム 2D格闘) 〜05.7.2

 
製作者さんのサイト
 <ダウンロード方法:
  上記サイト→ゲームのお部屋→アイ・舞・ミー→ダウンロードはこちらから>
 
※ 現在は完成版『アイ舞ミーGirls Revolutions』となっておられます。


 プレステのコントローラーをPC用に変換させるアダプタを買ったので、どうせならキーボードでは出来なかったジャンルのゲームをやるべー!と、まずはアクション・シューティング・格ゲーのどれかをプレイしてみようとフリゲサイトを巡回する日々。その中で目を引いたのが、このゲームでした。版権キャラも登場する女の子オンリーの格闘ゲーム。ほら、僕が惹かれた理由が一発で分かるでしょ?


 格闘ゲーム。
 世代によって感じる印象は全然ベツなソレになると思いますが、81年生まれの僕の感覚で言わせてもらうと「格ゲーをやらずしてゲーマーを名乗るな」というほどにハードルの高いジャンルのゲームでした。

 『ストリートファイターII』のスーファミ版が出てきたのは、確か僕が小学5年の頃。その翌年に『ストIIターボ』がスーファミで出て―――小5〜6という最もゲームに生活を侵食されていた時期に発売されたこの2作に僕もどっぷりハマり、ハッキリ言ってスクリューパイルとかも普通に出せていました。よくいう「必殺技が出せないから格ゲーできない」って人とは違ったんですよね。『幽白FINAL』でも黒龍3種類撃ち分けられたし。
 ですが、中学に入り、時間もなくなり、ゲームに触れていなかった更に翌年―――セガサターンとプレイステーションという2大ハードが登場するのです。そして、そこから格闘ゲームはバーチャファイター系のゲームが増え(正直、系統の分類も僕にはよく分かりません)、ライトユーザーの手の届かないジャンルになってしまいました。

 FFが3Dになってしっくりこなくなったのと同じように、格ゲーも3Dが席巻するようになってから遠いゲームになりました。見た目だけでなく、コマンドの複雑化、コンボって何よ?とか、とにかくゲームが複雑化され、それでいて派手さは消え、地味な読み合いが重視されるゲームになっちゃった―――と、少なくとも格ゲーやらない人にとっては、そういう認識だったのですよ。僕にとって格ゲーは囲碁とか将棋とかと同じくらいの距離になってしまったのですよ。




 はい、ここまでは雑文。
 まとめると―――僕はストII系必殺技のコマンド入力は出来るけど、ゲームが複雑化したことで格ゲーは一切やらなくなって10年経過って人なのですよ。そんな僕が、これから格ゲーを紹介しますよ、その辺を踏まえて読んでくださいねってことなのですよ。今の格ゲーでは当たり前すぎることを書いちゃうかも知れませんってことですよ。ここまでOKですか? じゃー、ここからが本文です。


 格ゲーを10年間プレイしなかった僕が、『アイ・舞・ミー』の何処に惹かれてダウンロードしたのか。それはまぁ登場キャラが女のコばっかだからというアホな理由が8割なんですが―――もう一つには、このゲームの登場キャラは版権・ゲスト・オリジナル入り乱れてというものだったからです。
 実は僕は美少女ゲーの類はほとんどやらないので、元ネタ分かるのは『あずまんが大王』ちよちゃんとえここくらいだったのですが。それでも、「知ってるキャラがいる」というのはフリゲを選択するのには大きなアドバンテージになりますよね。ちよちゃんで相手の女のコをボッコボコに出来るってんだから、そりゃコントローラーを握る手も熱くなりますよ。


 そうそう、このゲーム。色んなフリゲサイトの紹介を読んでみると―――
 「商業用の格闘ゲームでは抑えられていたパンチラが全開!」とのこと(笑)
 これには賛否両論あるでしょうが、僕的にはもうとってもツボでした。だってね、実際にこんな短いスカートの女のコが飛び跳ねたらパンツくらい見えるのが自然でしょ? むしろ、それを隠そうと隠蔽する人の方がエロイですよ。

 まぁ、パンツはアレですけど。全キャラにボイス付きってのが美味しかったです。
 特にえここの声が反則的に可愛いんですけど!こんな声で喋られた日には―――喋られた日には―――まぁ、ボッコボコにやっつけるんですけどね!ウチのちよちゃんでタコ殴り。てゆうか、ちよちゃんvsえここって凄い(ある意味で夢の)組み合わせだよなー。



 登場人物がほとんど女のコ、版権キャラ、パンチラ全開、ボイスが可愛い。
 ここまでの紹介文で、半分の読者がドン引きしているだろうとほくそ笑みつつ―――実は、これだけのゲームだったらこんなに熱を上げて紹介なんかしないですよと言いたかったり。ハッキリ言って僕は、このゲームのためだけに1200円出して変換アダプタを購入した価値があったとすら思っています。萌え要素だけでなく、ゲームとしてムチャクチャに楽しいのです。

 ひょっとしたら、格ゲー界では常識なのかも知れんのですが―――このゲームって技から技が繋がるんですよ。弱パンチから弱キックが繋がり、弱キックから中キックが繋がり、強パンチから必殺技が繋がり、必殺技から超必殺技が繋がり・・・・・と言ったように。詳しい説明は公式サイトを読んで下さいね。

 ここでの重要なことは、必殺技から必殺技が繋がるってことなんです。

 このゲームの必殺技―――とかく賑やかで楽しいものが多いです。版権キャラを使っていることによる特性なのか、他のキャラを呼んで手伝ってもらったり、タッグのキャラを呼んで同時攻撃を繰り広げたり。ちよちゃんで説明するなら、『あずまんが大王』の他のキャラ――智ちゃんとか榊さんとかを召還して攻撃してもらえるんですよ。この必殺技を同時に繋げることが出来るんですよ。

 これらを上手く組み合わせると、智ちゃんが箒を振り回して榊さんが回転して忠吉に乗ってちよちゃんが突進しつつ空からちよパパが降りてくる―――みたいなことが、普通に繰り広げられます。これは絵を見てるだけで楽しい。版権キャラの元ネタを知ってる場合、それだけで楽しめます。間違いなく(ただし、必殺技出せないと楽しみは減りそうですけど・・・・・)


 ちなみに僕のマイキャラはちよちゃんだったのですが、このキャラは相当使いやすいキャラらしく(超必殺技が当てやすくてオートエリアルがある)、僕でも2回目のプレイでノーコンティニューでラスボスまで到達できました。多分、難易度はそれほど高くはないんじゃないかな。
 他のキャラはというと―――“妹のことを考えるだけで鼻血が止まらないくノ一”が萌えです。すっげ使いにくくて全然勝てないんですが(笑) ちなみに、このキャラはオリジナル。
 あとは、何だか百合百合した女子高生タッグも萌えです。ミウの天然っぷりが巫女子ちゃんみたいです。こちらは他のカクツクゲーからのゲストみたいですね。


 とにかくもう、すっごく面白いです。久々に左手の親指がヒリヒリする日々・・・・・



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