【アニメ版『舞-乙HiME』感想 2】
 
第13話「茜色の空に…」 
 
第14話「オトメのS・O・S」 
 
第15話「アリカ、泣く。」 
 
第16話「『約束だよ!』」 
 
第17話「蒼の舞/想い、散るとき」 
 
第18話「ホワイトアウト」 
 
第19話「宿命の17歳 (^^;)」 
 
第20話「ニーナと呼ばないで」 
 
第21話「白き姫、目覚めるとき」 
 
第22話「ホロビノウタ」 
 
第23話「不思議の谷のアリカ」 
 
第24話「あなたのために…。」 
 
第25話「蒼天の乙女」 
 
第26話「Dream☆Wing〜夢の在処」 



■ 『舞-乙HiME』 第13話  「茜色の空に…」

 相変わらず、惚れ惚れするような構成力。実はジパング編の2話は個人的にイマイチだったため、不安な年越しだったんですけど・・・この1話でテンション戻りましたよ。これまでのテーマなぞり、謎解明、設定説明、新たな伏線張り、各キャラの回し方の上手さ、そしてバトルエンタメ。ここまで濃密な1話ってだけじゃなく、前作や漫画版とのリンクでそれ以上の深みを見せてくれます。ホントこのアニメ、メディアミックス史に残る名作になるんじゃないですかね。



 ○ まずは、五柱と舞衣の説明
 なるほど、僕はこれまで五柱というのは四天王みたいなノリで“すげー強いマイスターオトメ5人を集めた呼称”なのかと思っていたんですが(笑)、違っていた模様。
 普通のマイスターオトメにはご主人様がいて、その契約によってローブ装着とか色々が出来るようになるってなもんなんですが。五柱というのはご主人様がおらず真祖様に仕えることによって、世界中のオトメが順調に活動できるように奔走する存在だとか。ガルデローベの学園長をしているナツキや、それをサポートしているシズルも五柱の一人。

 だから、シズルはご主人様の認証なしでマテリアライズ出来て、ハルカはユキノの認証ないとマテリアライズ出来ないんですね。認証の設定の問題は、これで全部説明できそう・・・・・・漫画版のお超夫人が認証なしでマテリアライズしたのだけ謎なんですが、あれは単独で任務を請け負ったがゆえに認証なしでもマテリアライズできるようにした―――ってので納得しますか。



 んで、この五柱に選ばれてしまったのが、数年前の舞衣とのこと。
 「恋か夢か―――で悩んで」という話をニナが冷静にしていたので、この相手はセルゲイではなく、祐一は祐一として別に存在するみたいです。舞衣が行方不明になった後、彼がどこに行ったのか・・・が今後の鍵になりそうかな。アスワド5人は声優が判明しちゃっているんで、順当なとこはシュヴァルツとかですが・・・突如、味方サイドとして出てきても燃えます。つーか、シホとの絡みは良いのか?


 
※ 追記:
 そう言えば、ファンショップの舞衣ポスターがパールの制服だったことと、そのくせにマイスターの称号を持っていたこと―――という伏線2つも矛盾せずに消化しました。今振り返ってみると、設定の見せ方はあざといほど絶妙ですよ。恐るべし。



 てゆうか・・・よくよく考えてみると、ナツキが五柱になったのって舞衣の代わりなのでは?
 それでいてナツキは「ガルデローベだけが機械技術を独占して世界を歪めている」というミドリの言葉に「痛いことを言う・・・」と、現在のオトメのシステムにも疑問を持っているみたいですし。前作キャラを単なる超越者ポジションとしてではなく、ちゃんと背景のあるキャラとして描いてくれるのは嬉しい限り。



 ○ シズルとトモエ
 シズルもまた「昔」がちゃんと存在していて、その過去があってこその現在がある―――ということを含めて、トモエへの助言が入りました。「回り道」うんぬんは、「他人を蹴落としている場合じゃないでしょ?」という意味だと思ったので、さすがシズル様はトモエの悪行に気付いているんだ!?と驚いたんですが・・・

 その20秒後にはアリカとイチャイチャ話していて、トモエのジェラシーパワーを臨界点まで上げているんだから―――この人も凄いんだか、天然なのか分からん。



 トモエは伏線がかなり溜まってきたんで、そろそろ消化するかなー。
 今週のアリカへの怨念もそうですが、舞衣をバカにした発言とか・・・ちょっとずつ本性を見せ始めた模様。ミーヤ以外にも、ニナとかはそろそろ勘付いてもおかしくないと思うんですけどねー。チエは気付いておきながら泳がせてるっぽいけど・・・・



 ○ 恋か夢か・・・
 この回を観る前、年末年始の2週間で前作『舞-HiME』のアニメを(途中までですけど)まとめ観しておいて本当に良かったと思いました。大きなストーリー面としてもそうですし、ニヤリとさせられる製作サイドからの心配りがなかなかありがたい。ホント、このアニメって視聴者を意識して作っていますよね。

 前作『舞-HiME』のあかねちゃんは、主人公:舞衣の決意シーンと対比させるためのキャラでした。
 今作のアカネちゃんは、主人公:アリカに恋心を意識させるキャラだったんですね。

 ジパング編で随分とアリカ&ニナが仲良くなってイチャイチャしているんで、別に男入れて三角関係にせんでもいーじゃんかよとも思うんですが・・・最終的にアリカもニナもこの狭間で苦しむってのがこの作品のテーマでもあるんでしょうから、順当に終盤のシリアス展開に向けて伏線を積み上げていますね。
 しかし、アリカ→セルゲイというのは意外。セルゲイ→アリカというのは分かるんですが・・・・個人的に、アリカはマシロのオトメになることは確定しているんだから、ニナはナギサイドについて、セルゲイは最終的にナギ裏切ってアリカサイドに付くんじゃないかって思っているのですよ。この展開だと、アリカ→セルゲイの恋心って別に必要ないし・・・



 ○ 「でも・・・私、オトメなんです!!」
 そして―――もう一つ、アカネちゃんが突きつけられた二者択一。
 “築き上げてきたもの全てを捨てる”か、“カズ君を捨てる”か―――

 前作での悲劇とか、漫画版でのハッチャケっぷりっとか、アカネちゃん役の岩男潤子さんが『舞-乙HiME』のネットラジオに出てた時に「これから先、アカネちゃんはシリアスな展開になっちゃうんですよね」とか言われてたとか・・・・・・またしても、アカネちゃんとカズ君の恋は実らないのかと涙したものです。そもそも、この作品のテーマが「想い合うものが分かれて戦わなければならない」というものでしたし。


 現に、アカネちゃんは今まで築いてきた全てを捨てることは出来ず、オトメとして戦うことを選んでスレイブと戦いました。
 漫画版の佐藤作画のハッチャケっぷりには及ばなかったけど、必死に戦うアカネちゃんの表情も鬼気迫るものがあって―――あ、こりゃカズ君は完全にビビってるわと思ったもんでした。アカネちゃんが「マテリアライズ!」と叫ぶとこなんか、色んな感情がこみあげてきて、うるうるしてきちゃいました。


 でも・・・・そうしたシリアスモードを一気に吹き飛ばす、カズ君のダスティン・ホフマンっぷり!!
 最近のスピリッツで窪之内英策が『卒業』ネタをやってて、「まー3周くらい回転して逆に新しいのかもなー」と思ったもんなんですが。まさか、一週間の間に二度も目撃するとは思わなんだ(笑)
 でもなー。ホント、これまでの積み重なる悲劇を知っていて、いずれやって来るであろう今作の悲劇も覚悟していた分、ここをひっくり返してのハッピーエンドはマジ泣けるのですよ!

 アカネの想いを知っていた分、お部屋係だったエルスとイリーナが本当に嬉しそうだったり、相談を持ちかけられていたナオがニヤリとしていたり、エアリーズ編で二人の関係を目撃していたセルゲイが相手の代表に足引っ掛けて転ばせたり。ちゃーんと他のキャラの細かい反応にも力割いているのもポイント高いです。




 あー、ホントもう熱いわ。
 ただ一つの心配事は・・・僕が『舞-HiME』シリーズで一番アカネちゃんが好きだってことが、来週以降アカネちゃんが退場してしまうことでテンション保てるんだろうかってことなんですが。むぅ・・・・



 ○ その他の出来事
 ナギがいよいよ持って本性見せ始めました
 ・・・ミスリードの可能性もありますが。スミスとのコネクションを使って、新型スレイブを起動。あれはたまたまシズルが通りかかったから良かったものの、通りかかっていなかったら一大事だったワケで(それこそカズ君死んでたかも知れん)。現在“タメ”に入っているマシロとは逆に、ナギはここから暗黒面を見せてきそうな予感がします。

 ハルモニウムの秘密をナギも知った
 ・・・そもそもハルモニウムが何だか分からんのですが、これでオルガンの鍵を開けるヒントをマシロとナギの二人が手に入れたことに。どちらが先に真実に辿り着くかはまだ分かりませんが、この二人の対立軸がハッキリしてきたかも。マシロは巧海と出会うまでは「男=ナギ=鼻持ちならないヤツ」という認識でしたが、巧海との出会いでで随分と変わったみたいだし。色々と水面下で動いていますよ。

 舞台がヴィントブルームを離れた・・・?
 漫画版もよく分からんとこに移動したし、こちらもどっかとどっかの国境でシズルがオトメのバトルに遭遇した模様。次回予告の絵は敢えて観ていないんですけど、新キャラなのかな?なのかな? 新キャラ登場が、旧キャラ集結にも似た燃え要素になっているというのも『舞-乙HiME』の魅力の一つだよなぁ・・・・



<次回予告>
 アリカとイリーナとエルス。
 エロエロですよ〜っ。アリカは漫画版同様にこういうことには無知なのね。何気にこういうことに詳しいエルスに爆笑。つーか、このコは相手が誰でも良いのか? どうせだったら相手はニナの方が相応しいんじゃないか?








■ 『舞-乙HiME』 第14話 「オトメのS・O・S」

 あー、やっぱ面白いなぁ。シズルがガルデローベを出たことに象徴されるように、各キャラがこれまでの配置から外れて自由に動き出したことで思わぬ展開を見せてきました。ナギとシュヴァルツの同盟、アスワドの暗躍に加え、半世紀ぶりの王に仕えるマイスター同士の戦闘―――という大きな流れと。恋に悩むアリカのウジウジっぷり、各国を代表していることで友達関係がギクシャクしてくるクラスメイト達、パールの卒業試験に合わせた舞闘の準備、んでもって最終局面に入ったトモエの陰湿な攻撃というミクロな流れが同時並行で、互いに関係し合いながらの展開が絶妙です。

 しかし・・・面白いのは確かなんだけど、今はメインキャラ(アリカとかマシロとか)が“タメ”に入ってる段階なので、観ていて辛くもなります。ホント、「こんなのアタシじゃないよ!」とアリカが言うとおり、こんなのアリカじゃないってストレスが溜まる展開―――これを晴らしてくれるのは、アリカ-マシロの絆だと思うんけどなー。



 ○ 審査会の混乱
 設定説明過多になってでも、2〜4話にこの審査会の様子を入れておいたおかげで情勢の変化がよく分かりました。ボディブローのように、初期の描写がじわじわと効いてくるんですね。

 しかも、都合悪くシズルが留守中なため、ナツキ一人に負担がかかるばかりで―――シズルがいれば、シズル本人でもナツキでも、ヨウコ先生の異変に気付けたろうに。こういうボーンヘッドが、後々に積み重なって大変なことになりそう。シズル一人が強さも人格的にもガルデローベを支えていたため、彼女一人が抜けただけでグッと緊張感が増します。



 ○ やはり、『舞-HiME』→『舞-乙HiME』の流れを知るのはミユなのか
 そのシズル―――
 マイスター同士の戦闘が起きた場所で、シュヴァルツの新型スレイブの訓練の跡を発見。同時に、ミユとも遭遇。ミユ曰く、「このスレイブは、よりチャイルドに近い黒い歴史―――」とのこと。つまり、ナギやスミスが企んでいるのは、チャイルドの復活ということですね。

 アニメ版『舞-HiME』視聴はまだ途中なんで詳しい設定がどう説明されたかはまだ分からないんですが、これまでのスレイブとは次元の違うトンでもない脅威になりそうってこと・・・・・って、スレイブとチャイルドの違いは未だによく分かってないんですけど!ミドリのスレイブは、前作での碧のチャイルドと一緒だったしなあ。



 ○ マシロはずっと引きこもっていたみたいです・・・
 巧海とのやり取りをきっかけに成長するんだと思っていたら、コイツ、年末年始の間中ずっと引きこもっていたみたいです。うー、でも彼女が成長しないまま終わるワケがないので、やっぱ彼女にきっかけを与えるのはアリカなのかなー。今は二人ともどん底なので、ここから這い上がる展開が見れるのだと信じていますよ。

 今週はとにかく、マシロを心配するアオイが可愛かったです。



 んでもって、セルゲイの「本物の姫を捜せ」の調査が最終局面に。
 あー、やっぱアリカとマシロはテレコになっていたのか。これは漫画版ともリンクしているようなしていないような。

 この出生の秘密・・・本物の姫が存在するなら、それらしいキャラがいないのでアリカしかいないんですよね。でも、多分、アリカ(オトメ)−マシロ(女王)という関係性が真実がどうであれ崩れることはないってラストになるんじゃないかと思っています。アリカも自分で「マシロちゃんはマシロちゃんで・・・」と7話で言ってましたしね。



 ○ そういや、ハルモニウムの秘密は・・・
 先週ナギも鍵を解くキーワードを知ってしまったんで、マシロには早く封印を解くために動き出して欲しいんですけど―――それはもうちょっと先の話か。

 うたと、つむぎてと、まもりびと。
 “うた”は言うまでもなく、アリカが唄っているあの歌ですよね。それ以外の歌がないので(笑) セルゲイはアリカが唄っているとこを見ているんで、ナギに報告するかが肝になりそう。
 “まもりびと”というのは多分、仕えているオトメのこと。マシロにとってはアリカ。ナギは―――まだオトメがいないんだけど、多分ニナがここのポジションに就くのかな。まぁニナのイベントはともかく、マシロ-アリカの信頼関係をもう一段階描いてからの展開ではないかと思います。
 “つむぎて”は知らん。

 加えて―――猫ミコトが関わってくるのは間違いないんだけど、スラムにいた金髪のちっちゃいコもコレ絡みではないかと思います。無意味に声優使いまわしってだけだったら笑うけど。



 ○ 学園編はそろそろ終わっちゃうのかな・・・
 パールの卒業以後、今のコーラルがパールになって、新しい生徒が入ってくるなんて展開は描きようがないので。恐らく、その辺りで世界規模の動きになっていくのかと思います。コーラルも参加するであろう舞闘によって、出身国同士で争うことを否定するのか諦観するのはまだ分かりませんけど・・・そこらがポイントになりそう。

 現在の力関係をバトル漫画風に分析すると、ミドリ・ミユ・シズルが第1グループで、うんと離れてトリアス級、そこから更に離れてコーラル上位陣・・・ナギが復活させようとしているチャイルドは第1グループ以上だと思われるので、アリカは少なくともシズルクラスにならんとお話になりません。蒼天の青玉+マシロとの信頼+友情パワー+ハルモニウムと、各要素をどんどん足していっても流石に届かないような・・・


 というワケで、トモエの嫌がらせも最終局面に入りました。
 漫画版ならともかく、アニメ版でこう露骨にレイプ+撮影という鬼畜展開になるとは! まぁ、誰かが止めてくれるんでしょうけど・・・無邪気に明るいのがとりえだったアリカがこう可哀想な展開が続くと、辛いモンがあります。これでセルゲイに助けられたりしたら、またエアリーズ編の焼き直しになっちゃうので―――アリカが上を向ける展開に相応しいキャラに出てきてもらいたいもんです。




 ○ ちょっとコレ、エルスに不穏な伏線なんじゃないか・・・
 アリカを励まし勇気付け、アリカの気持ちに決着をつけるためにニナを足止め。
 これはアリカ-エルスの相互関係をちゃんと描いてきたがゆえの展開なんですけど、もうここでエルスの役目は終わるんだって言わんばかりの出番ですよ・・・『DESTINY』で言えば、シンがフリーダムを倒したとこみたいな。

 まぁでも、今の展開で彼女が死ぬってのも予想できないので・・・オトメを目指す道から脱落するとか、そんなかなー。成績に関するコンプレックスもありましたしね。

 どっちにしろ、彼女なりの恋心にはちゃんと決着をつけた上での退場になってもらいたいです。
 てゆうか、エルスはやっぱ責めキャラとして最強だなーと思いました。タレ目が可愛い・・・




<次回予告>
 マリアとミーアとトモエかな?
 ミーアとトモエの組み合わせだけでもなかなかシャレてんのに、マリアを加えてくる辺りが流石・・・作中、エルスの「私には(恋を手に入れることは)できなかったって言ってたけどね」という台詞がここにかかってきてるという。








■ 『舞-乙HiME』 第15話 「アリカ、泣く。」

 もう、これまでに張られた色んな要素を発展させてキレイにキャラを動かしてきてストーリー的には最高級の盛り上がりを見せているというのに!何故だか、今回、目に見えてBパートのキャラ作画が悪かったような・・・ここ数回は安定していたし、前作『舞-HiME』なんかは最初から最後まで安定していたのに(まだ最後まで見てないけど)なぁ。アリカの空回りなんかは計算して崩してきていたろうに、周囲も崩れちゃったもんだから・・・グダグダした画面に。

 でも、絵コンテレベルでは抜群の出来。
 アリカが屋上でクルッと回るとこや、ミーヤが手紙を破いて泣き崩れるとこなんか、とっても美しかった・・・だけに、キャラ絵がなぁ。脚本の方が、過去最高の回になるかも知れん熱さだっただけに残念です。



 ○ 結局、アリカを助けたのはセルゲイではありましたが・・・
 そこにナオを絡めたり、そのナオにチエが遭遇したり、そのチエはアオイちゃんの相談を受けていたり、そのアオイちゃんはマシロのことで悩んでいたり―――学園の外の出来事なのにちゃんとキャラが有機的に動いているのは凄い。
 ナオ一味の存在は・・・もはやギャグなんだな。私服のダサさもそれをなぞっているだけと見るべきか。

 しかし・・・・もう!今回は!!
 思い余ってチエに相談するアオイちゃんにガッツポーズ。てゆうか、今回はアオイちゃんメインの回と言い張っても良いくらいだ!
 実は前回でアオイちゃんがマシロの心配をしているシーンがあったので、彼女がアリカをマシロの元に連れてくるんだろうと推察して、「えっ!それじゃ助けに来てくれるのはアオイちゃんかよ!こう見えて無茶苦茶強かったんなら、オトメの存在って何?」とか思っていたんですけど―――ワンクッション入りましたね。

 チエとアオイちゃんは(前作でコンビだったということは抜きにして)、第5話でアイコンタクトしてたり、第12話で頼みごとをしていたり。ちょくちょく絡みがあったのですが、チエがガルデローベを受けた時に知り合った関係らしいですね。チエはエアリーズ出身だし、アオイちゃんは多分ヴィンドブルーム出身でしょうし、なるほどそういう繋がりだったワケか。
 ということは・・・実はアオイちゃんもオトメを目指してガルデローベを受験してたりするのかな。初期の頃、マシロに手を焼いてた彼女が「早くマシロ様もオトメと契約を結んでくれないかなー」とか冗談を言ってましたが。オトメになれなかった葛藤なんかがあっての台詞だったら深い。

 そう考えてみると、自分では「アリカを呼ぶ」ことを思いつかなかったことも、アリカとマシロが二人で泣いているのを外で聞いているだけだったというのも、なかなか泣ける話です・・・マシロはいずれ自分の手を離れオトメと契約するんだと覚悟していたけど、ソレがアリカの存在によって現実になってきている寂しさを踏まえての表情だったのなら・・・あぁ、泣ける話じゃないですか!



 幾らなんでも、僕はアオイちゃんで語りすぎですよ。どこまで好きなんだ・・・しかも、ほとんどが妄想だしな。

 というワケで、「どうしてチエはアリカとマシロの関係を知っていたのか」という疑問はとりあえず置いておきましょう。契約のことを知っているのはニナ、セルゲイ、ナツキ、シズルの4人だけ(ナギも知ってたかも)だろうし、マシロとアリカの仲の良さを指摘していたのはエルスだし、二人の因縁を知っている学生はニナとアカネちゃんくらいだったはずだし・・・・エアリーズ編でマシロがガルデローベを動かした時は同席してなかったはず。
 でもやっぱ、アオイちゃん視点の物語で言えば、ここはチエしかいないもんな・・・満点ではないにしてもキャラを絡めてくる辺りはかなりハイレベルな点数です。



 ○ トリアスはトリアスらしく、まだイベントが残っていることでしょう
 アカネちゃんの退場で、意外なことにキャラ配置に隙がなくなってきました。
 シホは多分、祐一との絡みがあるんでしょうし。ナオはアルタイ絡みのイベントがあるんでしょうし。

 んで、チエ―――アオイちゃんとのイベントは(残念だけど)これで終わりでしょうが、トモエとのイベントが残っています。
 トリアスが正義の執行部たるかは、チエの動向次第・・・今回の様子を見る限り、トモエはチエの目を盗んで悪さをしているのだけど、チエは薄々感づいているって感じでしょうか。トモエが最後に罰せられるのは間違いないでしょうけど、チエがやるのか、ニナがやるのか、アリカ自身でやるのか―――まだまだ分からんようにキャラを配置してるってとこか。
 個人的にはチエは前作から好きなキャラですんで、最後まで正義の人であってもらいたいです。



 ○ アリカとセルゲイ、すれ違い・・・
 この時点でくっ付いちゃうと全ての伏線が台無しになるどころか、残りの10話がどうにも動かなくなっちゃうので―――どうやって恋愛モードのアリカに区切りをつけさすのかと一週間ずっとやきもきしていたんですが。さすがにすげーな、吉野脚本。ちゃんと伏線活かして、キャラがちゃんと納得いく行動をして、今後更に面白くなりそうな展開へと繋がっていくとは・・・


 アリカが本物の王女だと知ったセルゲイは、「本物の王女を手に入れろ」というナギの言葉を思い出し、このままアリカをナギの思惑通りにしてしまうことに躊躇する。だから、本当に大切に思うがゆえに、アリカに(王女としてではなく)アリカ自身が望んだオトメの道を歩むように決別の言葉を吐く。

 もう!ここは・・・!
 セルゲイのナギ裏切り伏線を水面下で進行させつつ、アリカにはアリカとして別々の道を進ませつつ、実は互いに想い合っているだけなんだという描写―――凄い、ナギ→セルゲイの関係をやけに繰り返し描写してると思っていましたが、このシーンのためだったのか。
 でも、そんなことアリカ本人は知りつつもなく、傷心のまま寮に帰宅・・・・



 ○ サブタイトルの意味はここだったのか!
 チュー未遂の真相を知らない視聴者は、元気に朝帰りしてきたアリカを見て「うわーゲンキンなやっちゃなぁ」と思うしかなかったんだけど。実は、それは彼女の空元気でしかなくて、誰にも話せないそんなボロボロな気持ちを抱えたままアオイちゃんに言われるままマシロの元へ。

 マシロを励ましているはずが、いつの間にかアリカの頬を伝う涙・・・そして、二人して思いっきり泣いた。

 
「競争だよ?
 あたしがマイスターになるのが早いか、マシロちゃんが女王様になるのが早いか!」

 
「わらわはもう女王じゃ!」
 
「あー・・・じゃあ、みんなを幸せにできる女王様になれるかどうか!」


 別々に動いていた二つの線が、ようやく一つに―――
 この『舞-乙HiME』という作品、漫画版もアニメ版も―――アリカが立派なマイスターオトメを目指すシンデレラストーリーであるとともに、マシロが人々を救う為政者になるという物語。一人ではまだまだ弱っちくて、なかなか思い通りにならなくて、躓いてばっかだけど・・・最初はあんなに反発しあっていた二人がこうやって互いに想い合って、二人して成長していこうって話なんですよね。

 だから・・・・もう、こうやって二人の絆が強まっていく様子を手抜きせずにジックリ描いてくれるというだけで、ムチャクチャ泣けてきます。二人してだだっ広いベッドで横になって夢を語るとこなんか・・・もう、ボロボロ泣いてしまいましたよ。

 ここがスタート地点。二人して泣きまくったこの場所が、二人の物語の第一歩。
 だから、きっと今週のサブタイ「アリカ、泣く。」はこれが一歩目なんだということを表しているんでしょう(だから、冒頭セルゲイに泣きつくシーンはミスリード)。



 素晴らしかった。吉野脚本全開という感じ。
 しかし、ここでアリカ-マシロの絆を描いたということは、ハルモニウムの話が進んで、大局が動き出すという合図でもあります。話がクライマックスに向かうのは熱いのだけど、終わりに近づいていくのは寂しくもある・・・あぁ、そうか、アオイちゃんの気分ってこんなもんだったのか。




<次回予告>
 マシロとアリカの恋バナ。
 女子中学生みたいな会話は萌えるなぁ・・・・








■ 『舞-乙HiME』 第16話 「『約束だよ!』」

 ひょっとして・・・このアニメを観ている僕らって、伝説の目撃者になるのかも・・・
 いや、同じようなこと『舞-HiME』メモの方にも書いてたんですが(笑)、前作が最後まで現実世界の学園ドラマという制約の中で話を作らなきゃいけなかったのに対して、こちらはSF王宮グランドロマン。学園を出て国単位の話になることは序盤から伏線張られていたし、そういう展開に繋がるように学園パートで色々と仕込まれていました。完全に制約を取っ払った展開が可能な中、カンペキに計算され尽くした脚本がどういう展開を見せるのか期待していたところに―――今回のオープニング変更に燃えまくり。

 これ・・・全てが計算に基づいた企画だというのか。
 まずは『舞-HiME』でキャラ人気とアニメファンの支持を取り込み、『舞-乙HiME』序盤も同じようにほのぼの学園パートでキャラ人気を得る。でも、前作の例があるから「キャラ萌えだけじゃ終わらないんだろうなー」とアニメファンが観続けているって判断してーの、後半にギアを一気に上げるという。


 いや・・・ここまでやって来週からフツーにパールに進級してるって可能性も捨てられませんが(笑)



 ○ うわー、トモエ瞬殺かよ
 いきなり何が起こったかと思いました。
 『モンキーターン』の山崎のように、トモエ話は学園内で決着して後半は出番なし・・・だと踏んでいたんですが。どうやら彼女は学園後の展開にも遺恨を残しそうな雰囲気―――そうか、そういや声優が田中理恵だもんな。前作でもそうだったように、人気声優は前半チョイ役でも後半重要なキャラになると思われ。でも・・・まさか敵サイドに転じるとは思いませんでした。

 ニナはセルゲイに報告・・・セルゲイの「ニナとアリカはいいコンビになる」と「ニナはナギのオトメになるのが一番」は矛盾する展開のようで、どっちも真実なんだろうなー。いいコンビながら、敵味方に分かれての戦いにならざるを得ないという―――ここに、ようやくアリカの「戦争なんか起こさせない」という台詞が絡んでくるワケで。

 そして・・・迫り来るシュバルツの総攻撃。
 黒い手紙を受け取ったコーラルオトメは、シルエット的にはイリーナっぽかったんですけど―――機械に詳しい彼女がシュヴァルツサイドだったというなら、なるほど計算されたキャラ配置でした。
 でも、機械絡みで言えばアリカの「オトメ以外にもナノマシンを使えばいいのに」に複雑な顔をしていたり、「マイスターになるためにガルデローベに来たワケじゃない」と言っているエルスも・・・敵サイドに転がるか、早々に死んでしまうかのキャラっぽいんですが。でも、声が栗林みな実だし・・・重要な役目だと思うんだけどなー。



 えーっと・・・オープニングの前でこれだけ詰め込んでくるという。
 まぁ前作もそうなんですが、萌えを期待していた視聴者がギアの変化についてけるのか不安になります。


 ○ オープニング変更!!
 カッコよすぎる!!!!
 アリカ、マシロ、ニナが背中越しの3ショットの時点で『ガンダムSEED』みたいだ!と思ったんですが、次々と動き出すキャラ達や舞衣の登場なんかでソレすら上回る震えがきました。大丈夫なのか・・・あと10話、このオープニングを観るだけで燃え尽きてしまいそうだ!


 以下、出てきた新情報を列挙していきます

 ・アリカとマシロの認証シーン
 アリカの服は、旧OPや第1話でレナが着ていたもの。
 アリカ-レナの繋がりだけでなく、アリカが正式にヴィンドブルーム王のオトメになることの暗示でしょう。

 ・迫り来る大量のスレイブ
 ぶっちゃけ一番震えたのはココかも。
 アリカたった一人でこの数千とも言えるスレイブに立ち向かうという構図は、彼女が世界の命運を賭けて戦うことともに、“街を守る”ための戦いでもあることを示しているよう。ここで光り輝きながら出てくる“乙”の文字がムチャクチャ格好良い。

 ・アリカ・マシロ・ニナが背中を隔てて立つ
 旧オープニングではこの3人が肩を組む絵が最後のカットだったんですが、今回はタイトル後の最初のカット。そして3人の表情から見てとれるように、これからくるであろう過酷な展開を知っているかのような位置関係になっています。ニナは膝を抱えうつむき、マシロは上を向き、アリカは風を浴びながら空を見る―――つーか、この作画が素晴らしすぎて、そうか先週のキャラ絵がダメダメだったのかと納得。

 ・ナギ、スミス・・・そして
 ナギとスミスの共闘は随分前から明らかになっていたんで何とも思わなかったんですが、次のカットが・・・ト、トモエ!?青いオトメの制服を着ております!悪い笑顔をしております!まさか、彼女がシュヴァルツサイドなのか? シズルお姉さまがどうのとか、アリカへのコンプレックスがどうのとか、そういう次元じゃないぞ!!

 ・レナとセルゲイのカット
 レナは血を流してる?
 ここの歌詞が「守ることの本当の意味を」というのが深い。セルゲイ物語のキーを握るのは、やはりレナの出番なのか?

 ・流れ星
 そういえば、今作では月の横の青い星が地球なんだとかセルゲイが言ってましたね。

 ・アスワドサイド・・・? に、マシロがいる?
 二番目の震えがココ。
 左から・・・ヒゲのオッサン、ラド、ラドに抱えられているミコト、マシロ、ミミ(前にニナから引ったくりしてたコ)、風呂敷背負ってるばあちゃん(?)、ターバンのオッサン、ガル。名前分からんのは単にモブかも知れんですが―――

 問題は・・・ラド、ミコト、マシロ、ミミ、ガルが一緒のグループだということ。
 アスワド(ラド、ガル)サイドの論理としては「機械文明をガルデローベが独占して貧困の差がうんぬん」だったと思うので、「みんなを幸せにする女王になる」のが夢のマシロとは相反しないことに―――その象徴としてスラムにいたミミと一緒のカットだということと、これにミコトの人間化も絡んでくるのでしょうか。

 ちなみにミミの声優さんはミコトと一緒の清水愛さん、ガルの声優さんがユカリコと一緒の井上喜久子さん。
 声優絡みで言えば、カルデア皇帝のオトメの声優さんが田中理恵でトモエと一緒なんですよね。『SEED』みたいに何の関連もなく声優使いまわしはしてこないと思うので・・・ここにも何かありそう。

 ・ニナのローブは緑基調でした
 アリカのピンク基調のローブとの対比とともに―――中華っぽいローブが、アルタイっぽさを出しているような、アルタイのどこが中華なんだよとか思ったり。いや、でもアルタイ出身キャラの苗字は中華っぽいんですよね。

 ・アスワド5人揃い踏み
 旧キャラ並べるだけでも壮観。
 コイツらが善人サイドでも全然良いんですが、ルーメンだけはなぁ・・・アリカが一度殺されかけているだけに。

 ・五柱揃い踏み
 ハイ!燃えポイント3つ目ですよ!!
 最初、五柱だとは思わなかったんですが・・・巻き戻してみて5人だったことに気付き、「まさか!ナオが五柱に!!」と衝撃。どうやってなるんだろうと思ったら、今週あっさりと選ばれてた。ごちそうさま、ナオさま!これで一生オトメですよ。貞操守り続けて下さい!

 というワケで、手前から・・・ナオ、ナツキ、シズル、仮面の人、オデコにボタンがある人―――で五柱。最後の人なんかストーリーの都合で瞬殺されないか不安だ・・・・でも、ナツキのローブ姿が見れて彼女が戦う様子が今から楽しみだったり、前作での奈緒・静留・なつきの関係を知っていると―――この揃い踏みは燃えまくる!!だったりするワケです。

 言われてみれば、ナオは序盤から良いとこどりだったもんなぁ・・・このまま退場させるワケがなかった。

 ・舞衣登場!!
 僕のテンション上がりすぎて、よう分からんことに(笑)
 オレンジ基調のローブがカッコ良すぎる!!炎綬の紅玉の名の通り、前作のエレメントにも似た炎を使った特攻―――ローブは巨乳を強調したデザインっぽいですが(笑)、顔だけ見ると舞衣ってタレ目でかなり僕のツボだったりします。何、突然カミングアウトしてんだ僕わ。

 ・レナのローブ姿→アリカへ
 レナは子ども産んでいるからもうローブ着れないはずなんですが、何かそこら辺のウルトラテクニックがあるんでしょうか?
 アリカはこのオープニング、終始シリアスな表情ですね―――カッコ良いんだけど、今後が鬱な展開になるかと思うと、不憫で不憫で。

 ・着地したアリカが向かい合っているのは・・・
 ここから振り返って―――という構図なので、ここにいるのは味方サイドってこと・・・でもなさそうですね。
 左からハルカ、ロムルスのマイスター、レムスのマイスター(この二人は数話前で戦っていた人達)、あと誰か―――となっております。ちなみにロムルス・レムスの二人は公式サイトにプロフィール出てますね。

 この後、アリカが飛び立つシーンを見ると・・・ユカリコっぽい人もいるんですが果たして。

 ・で、アリカvsニナで終了
 まぁ・・・この二人がマシロサイド、ナギサイドに別れて戦うという伏線は張ってあったんですが―――いよいよもって、序盤の伏線を活かしての急展開が始まるのだと期待が高まります。



 というワケで、この新オープニング―――満点をあげたいほどのカンペキなカッコ良さ。
 しかし・・・ココに出てこないキャラも多い。エルス、イリーナ、チエ、シホなんかは出てきてもおかしくないキャラ立ちと因縁があるのに、このうちの誰かは早期退場するってことなのか??


 え−っと・・・まだ本編の感想に入ってないのに、ここまでに2時間かかっております(笑)




 ○ パールのお姉さま方の進路
 シホはフロリンスのオトメ・・・アカネちゃんが辞退したポジションに抜擢されました。
 確かアカネちゃんがフロリンス出身、シホがカルデア出身でしたっけ。カズくんがカルデア出身だったことで遺恨を残したことから考えると、今回の抜擢はどう考えても政治的なカードの一つなんですが―――カルデアは目下、最も危険な国なんで・・・ここにシホが行かないことにも何か脚本的に計算されたものがありそうです。

 チエはエアリーズで、ハルカの部下に。ハルカ&ユキノは最終的に(敵対するという意味ではなく)アリカ&マシロが乗り越える相手という役目が序盤から提示されていたので、アリカを理解しているチエがそこに行ってくれるのはありがたい限り。僕、前作『舞-HiME』では千絵がホント好きだったからさ・・・
 そのチエ、トモエの悪行には気付いていて、それでいて止めようとしていました。熱い・・・やっぱ、このコ大好きだよ。そういう意味でも、エアリーズは味方サイドで良いのかな??

 ナオは・・・オープニングでも明らかになっていたように五柱に。
 五柱ということはガルデローベ側についてシズル・ナツキと一緒のグループということなんでしょうが、ナツキなんかもこのガルデローベを自嘲気味に語ったりしていたんで、単に絶対的な正義サイドということではないっぽい。ここの位置にアリカ並にニュートラルなナオが就くというのは興味深いし、何より僕の大好きなナオたんがアルタイサイドに就かなくてすみそうなのは安心・・・


 そう言えば、漫画版ではカットされた五柱という説明―――アニメ版で必要だったのは、ここでナオにガルデローベ側に就かせるために予め説明しておかなきゃいけなかったからなのか。流石に吉野脚本、設定の見せ方にムダがありません。



 ○ ナギとアスワドの決裂
 アスワドは元々シュヴァルツと同胞だった・・・?
 これがラドのサイボーグ化の理由の一因になるんでしょうか。

 アスワドとヨウコの絡みも気になるところならば、シュヴァルツとコーラルの誰かの絡みも気になるところ。また、トモエがどうやって敵サイド(多分、ナギ-シュヴァルツライン)に転じるのかも気になります。「実は最初からシュヴァルツでしたのよー」ではなくて、堕ちるとこまで堕ちての転じだと思うのですが。



 ○ アリカとニナとエルス―――
 アリカはマシロサイド、ニナはナギサイド・・・というのは確定しているとして。
 それではエルスは・・・というと。言われてみれば、アリカと踏破試験にチャレンジしていた頃の語りなんかを見ても、彼女には未来のビジョンがなかったんですよね。これは単に憧れだけで学園に来たからなんだと思っていましたが、実はシュヴァルツの尖兵だったという見方も出来なくは・・・ない・・・けど。

 「約束だよ!3人でマイスターになろうね!」というアリカの呼びかけに答えられなかったり、「オトメ以外にもナノマシンを使えば」というアリカの無邪気な提案に顔を伏せたり―――そりゃ、怪しいところはバシバシあるんですけどさ。ニナがナギサイド、トモエもシュヴァルツだとすると、エルスまでシュヴァルツ側に回ることはないと思うんだけどなー。

 タレ目で巨乳の女のコは前作に引き続き、こうやってウダウダとする運命―――ってのも、タレ目スキーの僕としては避けて欲しいと思うのだし。



 とにかく。今週の3人がイチャイチャしているとこは、コレが最後なのか・・・と思うとかなり切なくなりました。
 そう言えば、前作16話も似たような回だったなぁ・・・ここでじっくり日常パートを描いておくことで、そこから一気にギアを上げて加速させるという展開。前作はまだ学園モノとしての帰結というのが決まっていたけど、今回は学園後の“進路”というものがあってのラストになるだろうからなー。



 そういや、今週でアリカ・ニナ・エルスが歌っていたあの歌―――レナが歌っていたのをセルゲイが聴いていて、それをニナに教えたってことなんでしょうが。これでハルモニウム起動の鍵の一つが、3人の手に・・・いや、セルゲイが知っていたならわざわざニナを使うこともなかったろう・・・と思ったんですが。
 そうか、セルゲイもアリカも一部の歌詞しか知らなかったんで、全部の歌詞を繋げたのを歌えるのはこの3人だけなんだ!うわー、マジで脚本に全くのムダがねえ!

 んでもって、そういや・・・色んなトコで使われてるこの歌、CDではアリカ、ニナ、マシロの3人で歌っているバージョンを録ったとか言われていたんですが。マシロもこの歌を歌うって展開になるんでしょうか?んでもって、エルスはどうなっちゃっうの??




 今週、新オープニングで語りすぎて本編を語る労力がなくなっちゃったんですが―――
 思い描いていた城じゃなくてショックを受けまくっていたマシロが、先週のベッドで夢を語るシーンを見ていた分、すごく可哀想に思えちゃいました。あー、ちくしょう。マシロ本人が仕返しできない分、アリカがシュヴァルツをぶっ倒してカタルシスを下さいな!!


 ではでは、次回へ。




<次回予告>
 アリカとニナ、あんどミコト。
 アリカなら猫語くらい理解できてそうなところが、これまでのキャラ立てと、それを絶妙に利用した遊び心の上手さを感じさせてくれます。しかし、猫ミコト・・・オープニングでも猫のままだったな。








■ 『舞-乙HiME』 第17話 「蒼の舞/想い、散るとき」

 全て伏線通りですし、こういう展開をいつか描くんだろうな・・・ってことはほとんど予想していたのですが。
 まさかここまで詰め込んでくるとは!!

 アリカの出自判明とか、セルゲイのナギ裏切りとかはもう一個先のクライマックス・・・22話辺りに来るのかなぁと思っていた分、この段階で描かれたのはビックリ。恐らく、アリカの出自判明でマシロが底辺まで落とされるから残り9話で彼女が這い上がってくる様を描くんじゃないか・・・なんて、一つのイベントが色んなキャラに繋がって有機的な動きになる配置も相変わらず凄い。



 しっかし・・・内容濃くて面白いのは良いんですが、ホント感想書くのが大変。
 どっから触れて良いのやら。



 ○ 蒼の舞
 前作でも「炎の舞/〜〜〜」というサブタイの回は2回ありまして、1回目は舞衣が初めてカグツチを呼ぶ回―――2回目は鬱展開が最高潮になってしまったブチギレの回。
 今作でも1回目の「蒼の舞」はアリカとマシロの契約シーンだったため、2回目の「蒼の舞」が作品的にシリアスモードに入る回だというのは予想していたんですが・・・・なるほど、前作20話と比較してみると様々なことが読み取れて面白いです。同じような展開のようで、そこに至るまでのアプローチの仕方は全然違っていたというか。


 しかし・・・前作20話でのどうしようもない絶望感に比べると、今作はまだ17話なんで・・・ココが底辺ではなく、ココから先も二転三転ありそうな感じがします。何だかんだ言って、アリカには支えてくれる人が沢山いますもんね。むしろ、マシロやニナの方が深刻・・・



 ○ 五柱の力を見せるとき!とうとうナツキの出陣!!
 オープニングでお披露目していたとは言え、ナツキのローブ装着は漫画版・アニメ版通じて初。
 冒頭の真祖様にアクセスして全ローブ発動させるとこから、とうとうナツキが戦うところが観れるのかと大興奮してました。学園の危機に、シズルとともにアスワドに立ち向かう絵も壮観の一言。この二人が共闘して学園を護ろうとする構図自体、前作から振り返ってみると色んな意味があるようで涙ぐんでました。そしたら

 涙ぐんでいる間にナツキの見せ場が終わってた。

 えぇ――――――!!
 いや、もう大爆笑しちゃいましたけどさ。前作のなつきもこんな感じだったけどさ。
 今作ではずっと“頼れる学園長”だったから、まさかこんな扱いを受けるとは思わねえですよ。今までタメてタメて引っ張って、敢えてナツキのローブ装着は描かなかったのに―――それで敢えてヘタレなナツキを描くとは。


 でも・・・ガルデローベ全オトメのローブ無効化のからくりなんかを描きつつ、学園を絶対的な危機に追い込み、それでも「ナツキが生きていれば学園はやり直せる」とシズル-ナツキの信頼関係を描いて希望に託すという手法は凄まじいな。これまで「ローブがあるからこそ無敵」だったオトメがローブを失ったことで、一気に緊張感が増しました。


 上手く逃げ出せたのはナツキとナオくらいで・・・シズルを始めとして、他の全員は捕まってしまったのかな?
 トモエはオープニングの状況を見る限り、このままシュヴァルツへと裏切ってしまうのかと思っていましたが・・・今週のシズルへの表情なんか、ただ単純に彼女を悪として描くんじゃなくて、その悪行にはそれなりの理由があるんだよという同情的なものになりそう。前作で言う詩帆のポジションか。



 ○ ヨウコ−ミドリ−ラドのアスワドライン
 ヨウコというか葉子先生というか。実はシリーズで最も蔑ろにされていたキャラって彼女だと思うので、アニメ版『舞-乙HiME』でちゃんとスポット浴びているのは嬉しい限りです。

 ミドリやラドに焦点があたるのは漫画版とのリンクですね。レイトがラドを名乗っている理由、こっちではちゃんと描いてくれそう。
 そうか・・・ミドリやラドからすると、ヨウコの方が裏切り者なのか。あっさりガルデローベを裏切ってアスワドに行ってしまうのかと思っていたので、今回こうやってナツキやシズルを庇ってくれたのには感動しました。そして、今後は技術主任としてかなり重要な役目になりそうな予感。五柱の復活、およびナオのマイスターローブには彼女が一役買わなきゃならんと思いますんで。


 ・・・そう考えると、オープニングのアスワド揃い踏みと五柱揃い踏みが対比されているのって意味深かったんですね。



 そうそう。ヨウコはオトメではないんでしょうが、ユカリコやマリアはオトメですよね。ユカリコ先生なんか授業の時にローブ着ていますし。でも、五柱ではないワケで。その認証は一体どこから出ているんでしょうか―――今回、学園が占拠されている時にすら戦えないんだから、真祖様が主って考えるのが自然なんですが。

 そう言えば、ユカリコは漫画版で「ご主人様とイロイロあってガルデローベの教師になりました」みたいな台詞がありましたね。漫画版ではローブ装着していないんで、更に意味深。でも、漫画版前作では石上は登場していないからすげえ謎・・・てゆうか、山田とかスミスとか、前作のチョイ役ですらアニメ版『舞-乙HiME』に出てるんだから、石上も出てくるのか??



 ○ セルゲイの裏切り、ニナとアリカの決別
 セルゲイがアリカ庇った時、セルゲイが死んだのかと思った・・・でもまぁ、レナの生死がどうのこうのに絡んでくるんでしょうから、ここで退場することはなかったか。いや・・・前作では伏線残したキャラを死なせてから伏線消化なんつー神業もありましたから、伏線だけで死ぬキャラを判断はできないんですけど。

 アリカの贈ったハンカチで、アリカのおじ様が判明―――自分ではなくアリカを選ばれたことで、とうとうニナの怒りが爆発。
 今回の見所として、前作から引き続いて主人公がブチギレる作画があったとは思うんですが―――アリカよりもニナのブチギレ作画、及び小清水亜美の演技に鳥肌が立ちまくりでした。一つ不満があるとすれば、ニナのマテリアライズの際の表情がデフォルトだったことなんですが・・・これは使いまわさなきゃいけなかったんだから仕方ないか。



 それにしても、アリカ=本当のお姫さまが判明して一番ショックなのはマシロなんですね・・・
 今週、城を奪われたり、国民に裏切られて密告されたり、ナギによって国を制圧されたり―――もうどん底を抜けたと思ったのに、まだマシロに試練を与えるのですか。このままアリカとともに国を追われ、流浪の旅の末にアスワドと合流し、世界の歪みに気付き始める・・・なんて、オープニングから推察出来そうなんですが。

 えぇっと・・・ハルモニウムの一件はどうすんでしょ?

 とにかく。ちゃんとマシロ成長物語を描いてくれるのはありがたい限り。
 アオイちゃんどうすんだろうとか、判明したからってアリカとマシロの関係が変わっちゃうのはイヤだなあとか、思うところはあるんですけど。少なくともマシロ物語はハッピーエンド“みんなを幸せにする女王様になる”で締めてくれるのだと信じていますよ。



 ○ エルス、そんなとこまでお姉さまを見習わなくても良かったのに・・・
 思い返せば、学費の話をした頃からエルスには不穏な空気がありました。踏破試験でそれが表面化しただけで。
 それは単にお嬢様ゆえのプレッシャーとか、夢を持てないことに対する負い目とかなんだと思っていましたが―――

 彼女が彼女として、アリカやニナを大切に想う気持ちに偽りはなくて。それでも、二人に会うずっと前から彼女はホー家の一員であって、シュヴァルツの教えと信仰を身に染み込まされていた。救いがあるようで、全く救いのない・・・どうしようもなく切ない話。これは前作でのあかねちゃんの話を観た時のような“やりきれない”気持ちに似ているかも。



 きっと、彼女はアリカとニナが戦い合うのがイヤだったんでしょう。自分が持てなかった「絶対マイスターになるんだ」というまっすぐな夢を持っていた大好きな二人が―――だから、身を挺してアリカを庇ったんでしょう。

 でも、・・・それが、二人が戦い合わなくちゃならない決定的な理由になってしまうのですから皮肉なもんです。



 えぇっと・・・・何とか前作の決定的なネタバレを防ぎながら感想書こうと思ったんですが、どうにもならなかったんでネタバレ部分は反転させて書くことにします。このアニメ、前作から観ていればキャラの繋がりなんかで楽しめる一方で、前作を知らなければ急転直下の展開に衝撃を受けて楽しめるんじゃないかと思いますんで―――そういう人も、反転部分は読まない方が良さげかも。

<前作アニメ版『舞-HiME』のネタバレ、反転しています>
 
前作20話でも似たように、巧海の死によって舞衣と命が離別する展開がありました。
 今作では巧海がエルスに、舞衣がアリカに、命がニナになったようなもので(正確には命は巧海を殺してはなかったんですが)―――命の「私は舞衣が好きだ」が「私には本当の好きなんてなかったんだな・・・」に裏っ返って離別せざるを得なくなったように、今作でもニナの“セルゲイへの想い”が“アリカへの憎悪”に裏っ返っていったということですね。

 ・・・これは『舞-HiME』のメモにも書いたんですが、前作の巧海は別に生き返る必要はなかったと思うんですよ。序盤から丁寧に晶くんとの関係性を描いていき、最期には巧海は舞衣ではなく晶くんを選び、「僕は晶くんのためなら死んでしまったって構わないよ。だって、僕に生きる意志をくれたのは晶くんだもん」とまで描ききったからです。巧海-晶くん物語はアレでカンペキに終わったワケで、その後に生き返ってイチャイチャしてたのもそりゃ萌えるんですけど、言ってしまえば蛇足だったワケです。
 では、今作のエルスは・・・というと。一応、彼女としては自分から進んでアリカを庇ってニナに殺されたのですし、「嬉しかった・・・友達になれて」と言っているのですし。この後、ちゃんと彼女の遺志を継いでアリカ&マシロが“戦いのない世界”を築き上げれば、エルス-アリカ物語もキレイにまとまるような気もするんですが・・・・

 あぁ、しかも。
 “柱”があった前作と違って、今作は復活する伏線もないんですよね・・・オトメなら真祖様関連でどうこうできそうな気もしますが、エルスはシュヴァルツ側だったワケですし。ドラゴンボール的な復活アイテムを後出ししないと復活できないような・・・でも、それだと一気に幻滅しちゃうような。
 まさか、ハルモニウムが復活アイテムで、最終回に人間に戻ったミコトが願いを3つだけ叶えてくれるとか??そんなんイヤだ

</ネタバレ>



 というワケで・・・エルスティン・ホー、および栗林みな実退場。
 予想も覚悟もしていたけど、やっぱショックですね・・・・・・・





 学園生活16話の間に張っていた伏線は、今週ほとんど使ってしまったんじゃないかな?
 残っているのはハルモニウムとレナの生死関連、セルゲイとニナの出会いとかくらい・・・・か。

 アルタイはともかく、エアリーズ、ジパング、カルデア、フロリンス・・・と諸外国の名前を出して世界観を広げていた甲斐あって、こっから先は世界規模の話になるのか。わぁぁぁぁ、うわあぁぁぁぁ。すげー楽しみですよ。ここまで広げた風呂敷を、このスタッフがどう料理するんでしょう。一週先が楽しみで仕方ないけど、1話進むたびに残り話数が減っていく寂しさもあるワケで・・・・・




<次回予告>
 ナツキとシズル。
 へたれナツキと、それに萌えてるシズル。そりゃナツキのへたれっぷりは僕も気にかかりましたけどさ、何もエルス死亡の直後にこんな予告入れんでも(笑)

 しっかし・・・前作からファンの間ではヘタレヘタレ言われるのが普通だったナツキですが、オフィシャルにヘタレ言われるとはなぁ。前作では「でも、コレが最後には裏っ返るんだろ?」と安心していたけれど、今回は学園長のポジションだから最後までヘタレな可能性があるからな・・・・








■ 『舞-乙HiME』 第18話 「ホワイトアウト」

 Aパートだけ観終った時点では、前回の騒動によって各キャラがどう転じたのかを整理するだけの回なのかなーと油断していたら。
 Bパートに怒涛の鬱展開。前作で舞衣をトコトン追い詰めた方法―――1クール目で舞衣が周囲と関係を構築させていく様を描いておいて、2クール目でそれを一つ一つ断ち切って“何もない”状況まで追い込んだ―――に通じるように、今作のマシロも1クール目で持っていたもの全てを奪い取るという追い詰め方。こういう計算された“詰み方”はもはや芸術の域に達しています。

 国を追われ、自分のやってきたこと全てを否定され、自分の傍でずっと励ましてくれたアオイが自分のせいで死んでしまった。
 もうマシロが一つずつ追い詰められていく時点で僕はボロボロ泣いてたんですが、最後の最後、マシロに希望と絶望を与えるべく―――アオイちゃんがマシロを生かそうと笑顔で飛び降りた時点で涙腺が崩壊してドバドバ泣きました。
 アオイちゃん-マシロ物語は笑顔で傍にいた1クール目→15話で“自分では出来ないこと”をアリカに頼んだ→マシロのために身を捨てることによって、マシロを極限まで追い込む・・・と言った具合に、これ以上ないほどにカンペキな出来。前作での各HiMEと想い人の関係性といい、このシリーズ、サブキャラ同士の関係性も単体で物語が成り立つくらいに丁寧に描ききってきます。

 前作のHiMEが想い人を失ったと同時に退場していったのとは違い、今作のマシロはここから這い上がっていかなきゃならない。大切なものを全て失った彼女が、果たして夢を見失わずに女王としてヴィントに戻ってこれるのか―――熱くなってきましたよ!!!



 ○ ナツキ−ナオ−ヤマダ・・・そして、ミユの帰還
 まぁ、一旦マシロの話は置いておいて。
 ナツキのヘタレっぷりが溜まりません。ミユやナオにまで舐められてるってことは、いずれ名誉挽回する展開が描かれるってことですね。いやね・・・ヘタレたままでもかあいいんですが、ここはやっぱりシズルのために彼女が復活するってのが最燃え展開でしょうよ。

 それにしても、ナツキを助け出していたのがヤマダとナオというのは、前作から考えるとなかなか深いです。
 ヤマダは今作では初顔合わせだったのか・・・ナオと顔見知りなのはアルタイ繋がりなのか、夜の街繋がりなのか。ヤマダとセルゲイの会話を見る限り、ヤマダはナギに対しては懐疑的なとこがあったので、政治的な意図抜きで純粋に情報売るだけに徹しているのかも。でも、これが最終的に利益計算抜きで誰かのために動いてくれたら、またボロボロ泣いてしまいそう。前作最終決戦で、なつきにバイク届けたみたいに。

 ナオ−ナツキの関係は・・・前作ラストを見て「もっと描いてくれよー」と不満だったとこなんで、この二人がイチャイチャ(?)してんのには萌えるのです。漫画版のアリッサ−ナツキなんかもそうですが、前作では関係性が始まったとこで最終回になってしまったキャラ同士を今作でちゃんと補完してくれるとこが、ファンとしては嬉しいですねー。



 そして―――ミユ。
 この発言は、やはりミユだけは転生ではなく前作『舞-HiME』に出てきた深優その人ということみたいですね、シアーズの科学力って凄いっていうか、燃料とかそういうものはどうなってんだ?? まさか・・・今作でもアンチマテリアライザ発動? てゆうか、演出が凄かったから考える余裕なかったですけど、前作のあの理屈は未だによく分からんのですよ(笑) 霊廟に使ってくるのかなぁ・・・・

 ↓↓のナギの目的なんかもそうなんですが、最終的には前作『舞-HiME』との繋がりをサラッと触れてくれそうなのは嬉しい限り。もちろん、前作を知らなくても楽しめる程度に。



 ○ 地味に存在感抜群のエアリーズコンビ
 ギャグ濃度を上げてシリアス薄めるっていうか、シリアスを際立たせるための登場だったんでしょうが。
 五柱がローブを封じられている現状、最も頼りになる存在なのは各国のマイスターオトメ達。中でも、ハルカとユキノはシズルやアリカに好意的なんで、絶対的に助けてくれそうな存在です。だから、ここで“動けない”という現状と理由をしっかり描いてくれることで、視聴者としては「あー、助けに来てはくれないんだ」と絶望感を高めてくれるワケですね。いやぁ、ホント無駄なシーンがない・・・・

 ハルカとユキノについては、もう一つ役目があると思うんですが・・・それはマシロのとこで書きます。



 ○ 新型スレイブ、霊廟、ハルモニウム・・・
 エアリーズでスミスが奪ったデータは、スレイブを改良して「よりチャイルドに近づける」ためだったことがミユの発言から分かっています。地球時代の技術=前作『舞-HiME』の能力だと思うので、ナギの最終目的は前作のチャイルド・・・カグツチとかキヨヒメを復活させることなのかなぁと予想しているんですが。それだと愕天王の存在が微妙に・・・そもそもスレイブとチャイルドの違いが分からん。

 霊廟は、8話に出てきたアレですね。オープニングで象徴的に描かれているので、ストーリーの中核を担いそうです。
 歴史的なオトメ達の墓があるのでそれを復活させるためか、エアルの歴史を記した本があるのでコレも地球時代の技術復活のためなのか。それとも・・・前作の凪の役目を考えると、ここで復活させたオトメがラスボスという可能性もあるか。まさかまさかの、フミさんラスボス説。

 ハルモニウムは・・・これも地球時代の兵器? ミコトが人型になってたっぽいのは、絶対に何かのヒントなんでしょうが。さっぱり予想がつきません。ミコトとミミの声優さんが一緒なのも絶対何かあると思ってるんですけどねー。前作の二役キャラも、ちゃんと意味あったし。でも、今作は二役キャラ多いから・・・・
 ・ミコト−ミミ
 ・トモエ−フィア
 ・ユカリコ−ガル
 ・スミス−ルーメン
 あと、今週ダイン役の宮下さんが「男」の役で出てたみたいで・・・男って。
 そもそもダインが誰だか覚えていない人も多いでしょうしね(笑) エアリーズ編で、ウホウホやっててアカネちゃんに見つかってた彼のことです。

 うたとつむぎてとまもりびとは、一歩前進。
 うたはやはりアリカが唄っていたアレで、ニナが知っていた1番、アリカが知っていた2番、マシロが知っているであろう3番まである模様。アリカがエルスのために唄っていた展開(9話かな?)から、ここまでの伏線になっていたことが驚愕。この3人が歌詞をバラバラに覚えているというのも、3人の誕生日が一緒だということを考えると、絶対何かの伏線だろうなー。

 つむぎてはヴィントブルームの本物の王女? そういや、あの場にはアリカも居合わせていたもんな・・・とすると、アリカとマシロがあの場にいたことに気付いていたナツキ&シズルも、アリカ=王女だと思っていたということ?いや、それだったらナギ&セルゲイが本物の王女に気付いていないのがおかしいか・・・・
 個人的にはアリカがこのまんま王女って言うんじゃなくて、もう一捻り、実はあの場にいたミコトの中の人が本物王女なんじゃないかとか思っていたり。この展開だとミミの正体も一捻りありそうですし。まぁ、ミミの場合は年齢計算が微妙になってくるんですが・・・

 そうすると、まもりびとは・・・
 オトメなのかなぁと思っていましたが、こちらにミコトが使われても面白いかも。つむぎてが王女だと、そのオトメって線も微妙な気もしますし・・・・どちらにしろ、時間作って第1話からもう一度観返した方がよさげ。



 ○
「知りません・・・知っていても、絶対に言いません!」
 これ・・・奇しくも、前作『舞-HiME』メモでも18話に全く同じことを書いたような。
 これまでの17週も本当に大好きで何度も震えたし、何度も泣きました。でも・・・多分、このシーンがこれまでの中で最も突き刺さって最も震えて最もズタボロに泣きました。

 女王たるためにアオイちゃんを助けようと一歩を踏み出そうとしつつ、恐怖でその一歩を出せなかったマシロ。
 その様子に一人気付いたアオイちゃんは、それまでの恐怖を捨て、強い口調とマシロにだけ向けた笑顔を残して身を捨てることに―――きっと・・・踏み出せなかったとは言え、そのマシロの想いを受け取ったからこそ、彼女はマシロが生き残ることを願ったんでしょう。マシロさえ生き残れば、自分の替わりはアリカがやってくれるのだと信じたからこそ。

 マシロはアオイちゃんを救えなかったことで「王の誇りすら失った・・・」と言っていたけど、あそこでアオイちゃんを助けて暴徒にマシロが殺されたとしても、それは単に自己満足でしかなくて。本当に誇りを持って地を這ってでも国のためを思うなら、自分が生き残って国を再興させなければならない・・・辛くても、底辺まで堕ちたマシロだからこそ、ここからが彼女の成長物語の始まりなのです。



 思えば、4話でユキノに言いくるめられてた辺りから僕は・・・
「アリカが終盤でハルカに成長した姿を見せなきゃならなくなったように、マシロも終盤にユキノに成長した姿を見せられれば燃えるんですけど―――」と書いていました。それは漫画版がマシロくん成長物語だってこともあって、希望的展開を述べていただけだったんですが。ちゃんと、こうやって彼女を堕として、政治的に救わなきゃいけない目標を作って、マシロ成長物語としてしっかり描いてくれるとは思っていませんでした。
 ホント、このスタッフは高い志持って作品に挑んでるんだなーと尊敬。政治パートは有耶無耶にして「ハイ、解決しましたよ。みんな幸せになりましたよ」と結果だけ描く作品が多い中、敢えてこういう高いハードルに立ち向かう辺りがステキです。





 さて、その飛び降りたアオイちゃん・・・この描き方だと別に死んでなくてもおかしくはないですよね。
 ガケとか海・川に飛び込んだキャラは生きているってのがセオリーで、現にエアリーズ編でアリカは生きてましたし(笑)

 この状況で自力生還は難しいと思うので誰かに助けられたとすると―――流石にチエはムリですよね。ローブ封じられてるし。そうなると、各国にいるマイスターと考えるべきか。五柱もまだ2人登場していませんしね。あ、五柱はローブ使えないんだった・・・・そうなると。
 ちなみに、前作のメインキャラで未だ登場してないのは・・・舞衣、祐一、武田先輩、石上、ジョセフくらいか。石上が颯爽と飛んできてアオイちゃん助けてたらどうしましょう(笑)



 まぁ、生きていたとしてもマシロとアリカが各自成長して、合流して反撃に転ずるまでは出てきそうにないですし。
 このまま死んでいたとしても、何度も言うようにマシロとアオイちゃんの物語はカンペキだったのだから、それはそれで満足です。まぁ、僕の好きなキャラが次々と退場していくのは何の因果かと思ってますけど・・・次は巧海辺りがヤバいかも!?




 とにかくもう、抜群に面白すぎてお腹いっぱい。帰結のさせ方は分かりませんが、最終回まではこのままノンストップで突っ走ってくれそうで今後も期待十分です。前作も終盤神がかってたけど、ひょっとしてソレすら上回るかも知れないという気すらしてきました。



<次回予告>
 マシロとアリカ。
 アリカのボケっぷりは本編の空気をまるで読んでないけど、今になっちゃ癒されるなぁ・・・そして、永遠の謎と思われる“アリカのばっちゃ”の正体。天涯孤独の主人公ってどうしても設定上こういう“育ての親”が必要だから、設定だけでそれほど意味ないだろうって甘く見てたけど。ひょっとしてネタじゃなく、何かここにサプライズがあるとか?
 実は「ばっちゃ」と呼ばれてるけど、行方不明のマイとか―――あれ?でも、アリカは「ばっちゃは死んだ」って言ってたっけ? ビデオ観返さないと分からんなぁ。








■ 『舞-乙HiME』 第19話 「宿命の17歳 (^^;)」

 終局に向けて、各キャラの動向を整理して、今まで隠匿されていた設定を明らかにして―――と、繋ぎの回だったと言えば繋ぎの回だったのですが。各所に散りばめられた小ネタの質が高い高い。
 前作の神がかったキャラ配置を考えると、今作でもバラバラに動き出したキャラ達がそれぞれちゃんと役割があるのだろうと期待が昂ぶります。しっかし、それもこれも、キャラがしっかりと立っているからこそ出来る玄人芸なんですよね・・・ホント、『舞-HiME』の初期プロットを作った人達はバケモンですね。



 ○ マシロとアリカ
 何か・・・あっさり再会しちゃったのは拍子抜けではあるんですが。
 それぞれがどん底に堕ちて、支えていたものをほとんど失っての再会なので―――ここから二人で這い上がっていくシナリオなんだともう一回燃えてきました。前作の舞衣となつきは完全に別行動だったけど辿り着いた答えが一緒でムチャクチャ感動したんですが、逆に言うと二人のイチャイチャが少なくて物足りなかったトコはありまして。今作のアリカとマシロはイチャイチャしながら、それぞれ答えに辿り着くんだと―――オープニングの冒頭部分、マシロの認証でアリカが大量のスレイブに立ち向かう絵に繋がるんだと今からワクワクしているのです。

 ミドリの「全てを失ったことなどないくせに・・・」という台詞は、確かにマシロは五体満足ですし、アリカやミコトと再会出来たんだから幸せなのかも知れませんが・・・先週のアオイの身投げを見ていると、可哀想な気もします。

 マシロとミドリの対比は漫画版でもチラリと見えましたが、こちらは更に顕著に。
 ミドリがアスワドの信望を集めているのは、「先代の血をひいてはいるが彼女自身が身を削って努力しているからだ」みたいなことがラドの台詞から分かりました。なるほど、確かにマシロは何一つリスクを冒さずに安全なところから「みんなを幸せにする女王様に」とか言ってましたもんね。最終局面にて、マシロが色んなものを犠牲にしてでも「みんなを幸せに」出来るかどうかが一つのキーワードになるんじゃないかと予想しておきます。
 ――――――ん。ひょっとして、アニメ版ではまだまだ活かされていない“オトメが傷つくとマスターも傷つく”設定がここに繋がるんでしょうか? こういう設定を使いどころ考えずに作ったりはしないスタッフでしょうしねぇ。


 それにしても・・・アスワドと合流できた反面、ミミとははぐれちゃいましたね。
 マシロ成長物語の最終局面に再登場はするのは間違いないとしても、ここではぐれるとなるとミコトとの声優繋がりはそれほど意味がないのかもなぁと弱気になりつつあります。ガルとユカリコ先生も、スミスとルーメンも単なるネタっぽいし・・・


 ○ アスワドが語る科学の黒い裏側
 十二曜戦争の後遺症にて、アスワドの民は生まれつき病に冒されているため。サイボーグ化やREMによる制御によって何とか生き長らえている―――なので、ガルデローベの技術を狙っていたということなんでしょうけど。そうなると、ヨウコ先生はどういう経緯でガルデローベに来たのでしょう? 彼女もアスワドの民ならば、ガルデローベの技術で発病を抑えてるんでしょうか? 今作、何気にヨウコ先生が重要なポジションなのかも知れませんね。

 また、ガルデローベのナノマシン技術はフミさんの体を基にして作られていて―――
 それに対抗するためにスミスらシュヴァルツはレナの遺体を基に、黒オトメを量産しようとしている―――??

 シュヴァルツ&ナギの目的は後回しにして。
 第1話冒頭の事件が終盤の鍵を握っていて、アスワドとシュヴァルツの離別の理由も繋がっていて、「それはムリなんじゃないか」と思われていたレナ登場を一気に現実的に引き上げてきました。しかも、これに絡んでセルゲイの若い頃の話や現在の葛藤も描けるしで・・・ホント隙がない展開になってきましたが。レナ&フミさんが普通に復活する展開はやっぱムチャなような・・・・冗談抜きでフミさんラスボスの可能性あるのか??この段階でも、どういう最終決戦になるのかさっぱり予想が出来ないのは凄いです。


 そうそう。前作の繋がりを考えると、ラドとミコトにも何かしらの関係があるのかなーと深読みしていたんですが。オープニングではラドがミコト抱えているしね。



 ○ ナツキのヒッチハイク再び!!
 先週も書いたんですが、今作のナツキ&ナオの関係は、前作ラストでのなつき&奈緒の関係の続きのようでファンとしては嬉しい限り。もちろん前作知らなくても楽しめるようにはしているんですが、前作知っているとなつきのヒッチハイクネタが二倍楽しめるようになっていますね。前作のオチと同じようなものを考えていたら、更に上を行く“猥褻物陳列罪で逮捕”というオチに爆笑。

 結局、エアリーズの人達だったからユキノ&ハルカとは合流出来そうですが―――合流してもローブ復活はできそうにないし。
 ナツキのヘタレっぷりがどこまで堕ちていくのかが楽しみです。



 ○ ガルデローベに残された者たち
 ・マリア先生は教師としてナギらに反発。
 ・ユカリコ先生は教師として職務を真っ当。
 ・イリーナはエルス&アリカのことをニナに詰問。

 イリーナの意味づけをどうするんだろうとずっと気になっていたんですが、なるほど“戻るべき日常パート(学園)”の象徴としての役割なのかな。前作で言う千絵&あおいの役割―――それでいて、前作25話の千絵の台詞のように、シリアスパートで奔走している主人公達を支えるような役目があったのなら、今作のキャラ配置も前作同様に神がかってくるんですが果たして。


 ・ヨウコ先生は研究資料をシュヴァルツに奪われ。
 ・チエは誰かしらに手紙を記し。
 ・シホはヤヨイ&リリエとともに脱走。

 シホの別行動は、前作の鬱展開のきっかけを担ったシアーズ戦での事故を彷彿と・・・・全然させませんね(笑)
 どちらかというと前作漫画版の遥&雪之みたいな感じかな? このスタッフがムダに別行動なんかさせるワケがないので、絶対に何か意味があるんだと思います。シホはフロリンスのオトメになる予定だったので、向かう先はフロリンスっぽいんですが・・・公式サイトのキャラリストのフロリンス欄に一つ空きがあるんですよね。果たして。
 一方のチエ・・・残された者としての行動は前作を思い起こさせて燃えるんですが、その間に妹がやばいことなりそうですよ!! 手紙の先は故郷のエアリーズってのが順当なとこではありますが、前作との繋がりで舞衣か祐一だったら燃えるんですが(舞衣は完全な新キャラとしてではなく、誰かの知り合いとして出てくるんじゃないかと思っています)


 ・シズルは危険人物として独房に監禁。
 ・トモエはそれを見て「自分のせいだ・・・」と自責の念に。

 ナギの黒オトメ量産化第一号がトモエになるんでしょうが、それがシズルへの想いゆえというのは切ない。前作同様に、大切な人への想いが暴走していき、最終的にアリカを討とうという流れになるんでしょうか。しかも、そのGEMの基となるのがレナの体なんだからいたたまれません。


 残されたキャラ達もちゃんと動き出したので、ひょっとしたら早々に学園を去ったアカネちゃんやミーヤにも出番があるんじゃないかと思ったりしています。アカネちゃんはフロリンスかカルデア、ミーヤはルーテシア連合のどっちかですっけ。物語が世界規模に広がっているので、十分にありえるんでないかと。



 ○ さてさて、ナギとシュヴァルツの目的は?
 ナギの目的はヴィントを抑えてガルデローベの技術を奪い、黒オトメを量産することとハルモニウムの起動?
 どちらも兵器の確保ということを考えると、ナギの頭には“仮想敵”が存在しているみたいですね。カルデアを始めとする各国なのか、アスワドなのか、それとも未だ明らかになっていない陰の勢力が存在するのか・・・

 シュヴァルツの目的は・・・あれ?そう言えば、シュヴァルツって何が目的なんですっけ?
 エルスの話を思い出せば、科学技術を一般人にも使えば戦争がなくなって平和になるとかそんなんだったと思うんですが。それだと戦争する気満々のナギが「君たちの目的も忘れてないよ」なんて言うワケないですもんね。末端のエルスが知らない何かが、スミスのような幹部格にはあるのかも知れませんね。




 というワケで、こんなタイミングで公式サイトのキャラ紹介にて今後に登場するであろうキャラのポジションが明らかに。
 ネタバレも含むと思うんで、「公式サイトの情報だったら別に構わないよという人だけ反転させて下さいな。
<ネタバレ>
 
未登場キャラの数は11人。
 内訳はフロリンス1、ロムルス1、レムス1、アンナン2、シュヴァルツ1、五柱2、その他3.
 フロリンスはアカネちゃんにフラれた上にシホが別行動中なので、王様にはオトメがいないんですよね。カルデアが不穏な動きをしている現在、手駒が少ないフロリンスは絶体絶命? シホがフロリンスに颯爽と辿り着いてマイスターローブ着て大活躍って展開だったら燃えまくりなんですが果たして。
 ロムルスとレムスは王様の枠なんでしょうが、この二人ってマシロの即位式には出ていなかったんでしょうか?
 アンナンは・・・アンナンって初めて聞いた名前なんですが、国の名前? だとすると、王様とオトメなんでしょうが。もう未登場の女性キャラはいませんよね。
 シュヴァルツ枠は―――前作のスミスがシアーズだったことを考えると、前作でちょっとだけ映ったシアーズ会長とか、ジョセフとか? どっちにしろスミス以外のキャラがちゃんと出てくれないと、シュヴァルツ=スミスの私兵舞部隊という印象が拭えませんからねぇ。
 五柱二人はオープニングで出ている二人で良しとして。この二人もローブ封じられているので、どうなることやら。
 そして、その他枠3・・・ジパング枠に空きがないので一人は舞衣で間違いないと思うので、残りは祐一とレナか、武田先輩とか? シホがカルデア出身だったので、祐一がカルデア出身だったら入る枠はここしかないんですが―――武田先輩が祐一がらみで登場すると、武田先輩もここの枠。そうなるとレナが入る場所がなくなる・・・・・まさかシュヴァルツの枠? うーん? 石上も出てないしなぁ。

</ネタバレ>


 「今週は繋ぎの回だったから感想書くの楽だろう!」と思ってたのに、結局いつもと同じくらいかかった・・・しかし。ここまでストーリーが進んでも決着のさせ方どころか、ラスボスももちろん分からないどころか、前作主人公:舞衣がどのタイミングで出てくるのかサッパリ予想出来ないのはホント凄いですね。
 そういや、PSP版のCMが流れてたんですけど、あの声って中原さんなんですか? 台詞が舞衣っぽかったけど、全然声が違っていたような・・・・



<次回予告>
 アリカとミドリ、17歳についてのガルなのかユカリコ先生の声優ネタ。
 前作にもあったミドリ17歳の真偽に対して井上喜久子(自称17歳)のキャラが絡むネタ―――に加え、喜久子姉は今回ガルとユカリコの二役なので、それも絡めた二重の声優ネタ。物凄くマニアックなんだけど、その分ムチャクチャ高度なお遊びですね。前作の次回予告と比べる声優ネタなんて、そうそう出来ませんものね。








■ 『舞-乙HiME』 第20話 「ニーナと呼ばないで」

 Aパートのキャラ作画が・・・
 せっかく菊地美香が過去最高級の熱演を聴かせてくれたっていうのに、どうしてかアリカ&マシロの回に限って作画がダメダメになってしまうんでしょうか。ストーリー的にも物凄く盛り上がっているだけに・・・あぁ、勿体ない!
 ニナとセルゲイの過去話も満を持して描かれたというのに、他の作画に比べて、旧オープニングで使われていた“額から血を流しながら笑顔で手を差し伸べるセルゲイ”の絵だけがマトモで浮いていたのが何とも。まぁ・・・2クールのアニメですから、あれだけ絵が安定していた前作が異常だったんでしょうけどさ。



 ○ ワルキューレ部隊・・・?
 ナギの結成した、レナの生むGEMを基にしたオトメ部隊の名はワルキューレ部隊。
 隊長はセルゲイ―――ですが、彼は「新しい真祖」としか知らされず、それがレナの死体であることは知りません。現オープニングのセルゲイとレナのカットと、そのカットで流れる「守ることの本当の意味を」という歌詞の意味が深く突き刺さってきます。セルゲイが“二度目”ナギを裏切るのは、レナ絡みなんでしょうが、アリカのためなのかニナのためなのか・・・・

 ニナとセルゲイの過去が明らかになったのは良いけど、これだとアリカ&マシロと同じ誕生日だというのは単なる偶然ですよね。ニナの年齢を見ても、風華宮襲撃よりも数年後の話っぽいですし。
 でも、新たに“ニナは元々、孤児や誘拐されてきた子ども”という情報が出てきました。ということは、ここはここで出生の謎が秘められているのかも? でも、気付けば残り6話か・・・アリカ、マシロ、ミコトの出生の秘密に加えて、舞衣の行方とか描きゃなきゃならんことがいっぱいで・・・ニナの出生にカラクリ仕込む余裕があるんでしょうか。でも、「後半はニナが主役」ってスタッフが明言してましたしねぇ。はてさて。


 そうそう。ナギが結成したオトメ部隊の名はワルキューレ部隊。
 前作でシアーズサイドがHiMEのことを「ワルキューレ」と呼んでいたことや、前作のHiMEは凪達が集めていたことを考えると、単に“戦う乙女達”という以上の意味があるような気がします。しかし・・・残念ながら、トモエとチエ以外はキャラが弱い・・・前作のHiME達をメタな意味で内包するだけのパワーはなさそう。



 ○ もう、泣かずにはいられるかってんだ!!
 
(大丈夫ですよ。アオイは信じてます・・・マシロ様は、きっと素晴らしい王様になられます)
 
「そうじゃ・・・わらわは・・生きねばならぬ。
 わらわのような者のために命を投げ出したアオイのためにも!
 わらわは死ねぬのじゃ、まだ死ぬわけにはいかぬ!」


 号泣。
 ようやく・・・ようやく・・・長いこと“タメ”のままだったマシロ物語の一歩目が始まりました。

 アリカとマシロが早々に再会したことでどうなることかと不安だったのですが、この二人は依存し合うことで浮上するのではなく、あくまでそれぞれ―――マシロはアオイのおかげで女王の意味を考え直し、アリカはエルスやミドリのおかげでオトメの意味を考え直して浮上するという。二人は同じ場所にいることはいるのですが、前作の舞衣となつき同様に“バラバラの道を歩みながら辿り着いた結論が同じ”という物語になりそうな感じです。これはあっつい!


 そして、号泣しながら燃えまくっていた矢先に、マシロがアリカに無理矢理キスしようとしていたりでギャグで落とす辺りが『舞-乙HiME』が『舞-HiME』ではないことの証明か。いや、まぁ「よいではないか!」に笑ったし適度にエロかったから満足なんですけど。公式サイトの次回予告は反則だ・・・あの台詞を菊地美香に言ってもらいたい!



 しかし・・・このマシロ→アリカのキスネタが「ちゃんちゃん!」では終わらず、トモエとシズルの話の布石になっている辺りが抜かりなし。明るくギャグを忘れないアリカ&マシロパートやナツキ&ナオパートと、もはや戻ることすら出来そうにないニナやトモエパートの闇っぷりの対比にもなっているのか。詳しくは後述。




 ○ カルデア皇帝動く・・・!
 田中理恵声のオトメは、やっぱトモエとは無関係なのか―――
 ガルデローベの技術を手に入れたアルタイに対抗するために、アスワドの技術を狙ったカルデア。ストーリー的には当然の展開なんですが、これに「オトメって一体何なんだ」と悩み続けたアリカの物語を絡めてくる構成にシビレまくり。
 そうかー、フィアはマシロの即位式に来ていたんですものね。あの時点でハルカやフィアのようなマイスターはアリカにとって“憧れの対象”だったんですが、ハルカはあくまで(肯定的に)越えなきゃならない目標であって、フィアは相対せねばならない敵であったということですか。

 「マスターの意志に従うことがオトメの責務」は漫画版でも描かれたテーマでしたが、こちらでもちゃんと描いて欲しい。マシロ成長物語がそうした“足枷”を取っ払って、アリカ−マシロが互いに支え合いながら成長していけたなら物凄いカタルシスになりそうです。色んな話が隙なく繋がってきたみたいで、否応なく期待値が上昇していきますわー。



 ○ 相変わらず、カッコ良すぎなミドリに惚れる!!
 
「力に良いも悪いもない。
 ただ・・・力なくば死あるのみ。それがこの世界を支配する掟だ。」


 村の危機を適切な指示で救うミドリを見て、真の王の意味を考えるマシロ―――
 ミドリが敵サイドのボス格だと知った時は、まさかこんな使い方をしてくるとは思わなかったなぁ。碧の信念は前作でも全肯定されたまま終わったので、それを引き継ぐ形でアリカとマシロの進む道を照らしてくれているのはとっても頼り強いです。

 そして、一歩目を踏み出したマシロは、まず自分に出来ることをと村人を助けるために奔走・・・
 少しずつ・・・少しずつだけど、前に進み始めた様子に既に感動。がんばれ、がんばれ、マシロ!



 ○ そして、残された者たちの物語は・・・
 トモエはシズルを救うためにワルキューレ部隊に志願。彼女のために手柄を上げようと奮闘することで、これでアリカやマシロと敵対する理由が出来ました。
 シズルはそうやって邪悪に堕ちていくトモエを知りつつ、トモエのついた「学園長は捕まりました」のウソを信じ、ナツキを助けるためにトモエに手柄を上げさせようと体を許すことに―――親の因果が子に報いというか、前作とは立場が逆になってしまいましたシズル様。


 しかし、トモエはどうしてナツキが捕まったとウソを言ったんでしょう?
 観ている時は「あぁ〜こう言われれば、シズルはトモエを拒むことが出来ないもんなぁ」と思ったんですけど、それだと“トモエはシズル→ナツキの関係を知っていた”ということになっちゃいますよね。アリカ達一般生徒はその事実を知らなかったみたいだし、トモエだけ勘付いていたというのも・・・トモエの盲目っぷりを考えると、どうも納得がいきません。

 まぁ、どっちにしろ。ここのパートだけは前作に匹敵するほどの鬱っぷり。
 前作では堕ちるトコまで堕ちたキャラにもちゃんと救済が入ったように、今作でトモエに入る救済はチエっぽいです(ミ−ヤは無理だよなぁ・・・)。ここで、16話の二人の会話が活きてくるのです。カッチョ良いよ、チエ!!アオイちゃんといい、チエといい、前作では日常パート置いてけぼりだった二人が今作では重要なポジションにいるというのが興味深いですね。二人が大好きだった僕からすると、嬉しい限りなのです!!
 「ウォン少佐に報告です!」と大声で伝えていたのを聞いていたってのは伏線? チエがワルキューレ部隊に志願するような情報だったんでしょうか? しかし、木の陰で盗み聞きしてるチエは前作の黎人っぽかったな・・・・ここまで燃えていながらチエが黎人ポジションだったら、僕は2〜3週間寝込みそうな勢いですよ。


 ニナはナギとともにハルモニウムに接触。
 この声、『舞-HiME』を観た後だとミコちんだとちゃんと分かるようにしているんですね・・・しかし、以前にアリカ達が接触した時には一時どっか行ってた猫ミコトは今回はいなかったんだけど、どういうこと??
 二ナの「懐かしい気がする・・・」は、『舞-HiME』→『舞-乙HiME』を繋ぐ転生システムの鍵を握っているような気も。単なるフンイキな気も。ニナは一応、前作で舞衣のクラスメイトだったワケですし・・・いや、それを言うと、アリカはともかくマシロがノーリアクションだったのはよく分からないんですけどさ。





 というワケで、今週もムチャクチャ面白かったです。テンション落ちないなぁホント・・・
 今作も、前作同様に全てのキャラに意味と見せ場があるのが凄い―――あとはシホをどう使ってくるかなんだけど、これは祐一をどう使ってくるか次第? いずれにせよ、面白すぎて一週一週が勿体ない日々が続いてます。あぁ〜、あと6話なのかぁ。




<次回予告>
 ナギとマシロ、あーんどニナ。
 「勢いだけで契約するもんじゃないね」という話。確かに、成長する前のマシロはホント駄目人間でしたしね。








■ 『舞-乙HiME』 第21話 「白き姫、目覚めるとき」

 毎週毎週ムチャクチャ面白くて、内容濃いんですけど・・・・これ、1度観ただけじゃカンペキには内容把握できませんよね。
 とりあえず要点を網羅して書き残しておきたいんですけど、それでも何かしら忘れていそうな気がします。これだけ多くのキャラがそれぞれに動き回って、その全てが意味ある動きなので、油断していると楽しさも半減してしまいそうなんですが―――てゆうか、僕みたいに思ったこと全部文章に残しておく感想書きにとっては堪らない作品だけど、文章書かないフツーのアニメ好きの人は楽しめているんでしょうか??



 ○ ハルモニウムの秘密
 アバンタイトルのシーン、ちょっと時間軸が分かりにくかったんですが―――
 ニナvs黒ミコトが決着ついた後に、ナギは一人で資料漁っていたってことですよね? で、黒ミコトがぶった斬られた後に、招き猫が割れて、ノーマルなミコトが目覚めた・・・?? ん?ん? これはまだハルモニウムは起動していないんですよね。目覚めたミコトは一体何?

 とにかく、これでようやくうたとつむぎてとまもりびとの意味が解明しました。
 うた← アリカが唄っていた歌。アリカ、及びナギサイドは2番まで歌詞が分かっています。3番の歌詞はマシロが知っているとのことなんですが、「あのコが目覚めたら」とナギが言っているので、3番の歌詞を知っているコが他にもいるらしい。マイじゃないだろうし、ミコトはさっき目覚めていたし、ひょっとしてアオイちゃん!?と思っていたら、その後のシーンでほぼ確定しちゃいましたわ。
 つむぎて← ヴィントブルームの王族の血をひくもの。マシロでもアリカでもなく、ニナだったっぽいんですが・・・ここにも何かヒネリがあるような気がします。セルゲイに「蒼天の青玉を持つコが王女」と教えた婆ちゃんがミミの婆ちゃんだったのも、何らかの意図があったと思うんですけど・・・・とにかくナギサイドがニナを確保しているというのは確か。
 まもりびと← というワケで、今週確定したのはコレ。ナギの言動から“既に手に入れたもの”だとは思っていたんですが、予想通りにオトメだったみたい。でも、最古の兵器ということは、当時はオトメのシステムが確立していなかったろうし。どういうことなんだ??

 しかし―――本当に重要なのは、多分コレから。
 「つむぎて」で「まもりびと」なニナが黒ミコトを呼び出したのは当然だとして、では以前にアリカとマシロが黒ミコトを呼び出せたのは何故? 猫ミコトがいたから? コーラルとは言え、アリカがいたから?(あの段階では、まだマイスターの契約は結んでない) それともアリカかマシロのどちらかが「つむぎて」なのか??

 いずれにしろ、物語の真相に迫る事実がここに隠されているような予感がします。




 ○ カルデア、アルタイ、アスワドらの策謀の中で動き出すエアリーズと・・・
 フィアによってマシロの居場所を知ったカルデアは、アルタイに情報を流す。
 カルデアとしてはアルタイとアスワドをぶつけたい目算だったのだが、アルタイはそれを見越してミドリら5人衆がカルデアに攻め入った隙を狙っての進撃。
 その動きを感知していたエアリーズなんだけど・・・気になるのはナギが(アスワドにマシロとアリカがいるということを)「カルデアからの情報だから眉唾だけどねー」と言っていたのに対して、ユキノは「確かな情報元です」と言っていたこと。封筒から察するに、2週前にチエが書いていた手紙なんじゃないかと思ったんですがが―――あの時点ではチエはワルキューレ部隊には入っていなかったですし、手紙を出し続けていたとしても“マシロとアリカがアスワドにいる”ことはチエは確信していなかったんじゃないでしょうか? 他に情報提供者がいるってことか??

 そして、ナツキとナオがカルデアに向かおうするのに協力する二人が・・・
 新キャラですね。そして、この二人の声優が宮下栄治(ダインの人)、新谷良子(アオイちゃんの人)ということから、これで今作での“声優一緒なのは何か意味あるんでは?”という推測が完全に崩れました。ふぎゃ・・・




 ○ で、実際はバラバラなアルタイサイド
 隊長のセルゲイはヘタレ街道まっしぐらだし。
 チエはトモエを気にかけているようで、どっかしらでナギを裏切るのは確定っぽいし。
 トモエはシズルとの赤ちゃんプレイに夢中で・・・・
 あと、声も名前も不明な3人がいるだけ。

 ダメぽ。蒼天ローブのアリカに勝てる気がしねえ。ここら辺、前作同様“弱い主人公が強敵に立ち向かって成長する”話ではなく、“力を持った主人公が、戦いのなかで心を成長させていく”話なんですよね。なので、このワルキューレ部隊との対決も、心理描写がメインになるっぽい。「裏切ることはできない」というスミスの台詞も気になりますし・・・


 それでいて、チエは後をシホに託しているので、来週辺りにトモエを制すために黒化したり殺されたりしてもおかしくない展開。てゆうか、シホはまだあんなとこにいたのかよ!てっきり、カルデアかフロリンスに向かっているのかと思っていたのに・・・最後にチエが頼りにしたのがシホってのはかなり燃えるシチュエーションで、この後ちゃんとシホがチエの遺志を受け継いで活躍なんかしてくれたら号泣ものなんですが。すげー頼りねえ(笑)
 でもまぁ、シホは祐一が出てくるまでは生き残るとは思いますが・・・果たして、どういう絡みになるんでしょう??



 あと、トモエとシズルのマニアックプレイには吹いた。
 吹いたけど、あれだとトモエが赤ちゃん役ってこと? てゆうか、赤ちゃんプレイって実際どういうものか分からんな。女のコ同士だと更に謎。



 ○ そして・・・とうとうマシロが女王たる時!
 まさか、ミミはここで化け物に殺されるだけの役だったとは・・・!清水愛だったのはどういうことなんでしょう。
 ミミがいなけりゃマシロが民を守ろうとは思わなかったろうし、ミミが生き残ってしまえば「民のため」なのか「ミミのため」なのか曖昧になってしまったろうけど―――まさか、ここであっさり殺してくるとはなぁ。ニナと境遇似ていたり、色んな要素のあるキャラだったんで素直に驚いてしまいました。
 そのおかげって言うのもアレですが、これをきっかけについにマシロが浮上し始めました。また、マシロの決意を後押ししたのがアオイの台詞だってのが熱すぎます。まぁ、アオイちゃんは生きてるっぽいんですが・・・

 涙ながらに民に訴えかける姿も、その後のアリカとの会話も―――マシロ役のゆかなさんの演技が凄かった。


 
「わらわはもう二度と泣かぬ。
 国を取り戻し、皆が笑えるようになるまでは」


 そうして、マシロ、アリカともに迷いを捨てて決戦へ。
 「まだ蒼天の青玉の力を使いこなせていない」って言われたのってアニメ版ですっけ?
 これでようやく真の力を出せるのだとしたら、結局はバラバラなワルキューレ部隊やナギサイドは敵じゃなくなるんじゃないか。




 ○ 託されるのは皆の想い
 8話のアリカの「絶対に戦争なんて起こさせない」という台詞をマリア先生がリフレイン。
 あの頃のアリカは無知だったからこそあんな台詞が吐けたのですが、現実を知って打ちのめされてズタボロになった現在でも同じことが言えるのかどうか―――というアリカ成長物語を、おさらいしてくれているワケですね。マリア先生はそんなアリカを見守る役だったのか。熱い。でも、そうなるとユカリコ先生の存在意義が・・・


 また、ミドリもアリカとマシロに未来を託してカルデアに。
 アリカにかつて分かれたヨウコの姿を重ねながら・・・

 憎しみに憎しみをうんちゃらというのは、同じサンライズの看板作品『ガンダムSEED』が挑んだテーマ―――正直、バトルものでこのテーマは鬼門だと思うんですよね。作品としてバトルしないとならない矛盾を孕んでいるだけに。しかし、このテーマをヨウコ先生が受け継いでいるのだとしたら、一筋の光明になるかも? 彼女は戦闘要員としてのオトメの枠から外れた唯一の存在なので。




 一応、重要っぽい情報は抜き出したつもりだけど、それでも何か抜け落ちているかも・・・情報量が多すぎなんです。


<次回予告>
 アリカとラド、ツッコミ入れるミドリ。
 関俊彦の壊れキャラは別に元ネタあるワケじゃないですよね? 前作でも黎人のキャラは壊してこなかったので(凪におちょくられてはいましたが)、さすがにコレにはビックリ。でも、笑いの方向性としては力技ですよね。








■ 『舞-乙HiME』 第22話 「ホロビノウタ」

 セルゲイとアリカがそれぞれ心情吐露した後に別離、トモエの自白と狂いっぷり、カルデアが堕ちて、ミユがとうとう前線に出てきた上に、ハルモニウム起動して、舞衣っぽい人が出てきましたよ。内容濃すぎて、脳がいっぱいいっぱい!!しかもコレ、ほとんどBパートの怒涛な展開ですもんねぇ。前作24話なんかもそうだったんですが、「ホントに30分アニメ?」と叫びたくなるような濃密な時間を堪能しました。

 決してスカスカだったワケではないんですが、ここ数週はアリカとマシロが復活するための心情描写がメインでした。そのため、どちらかというとスローペースに落ち着いていたため(その割には死者が結構出てるんですが)、今週の急激な展開にアップアップ。ホント、このシリーズは視聴者サイドを緩急で揺さぶってきます。疲れている時に観るとしんどそう・・・健康な時に観るべきですよ。



 ○
「出来れば降伏して欲しい・・・・・・でも、君は・・・夢を追うんだろ? それでこそアリンコだ」
 セルゲイとアリカ物語。
 Bパート終盤でミユにぶっ刺された際にも「確かにセルゲイとアリカの物語はキレイに完結したと言えるし、ここでちゃんと殺したとしても文句は全くないなぁ」と思えたほど、この二人の会話シーンに感動。互いに想い合う二人が戦わなきゃいけないシチュエーションを、ここまで見事に作り上げるのかって構成に震えっ放し。前作でも“戦い合わなきゃならない”説得力は凄かったけど、アレ以上かもなぁ・・・・

 アリカがたった一人でヴィントにやって来た時からずっと見守ってきたのがセルゲイ。蒼天の青玉を持っていたから、在りし日のレナの面影を見たから―――きっかけはそうだったかも知れない。けど、いつしかセルゲイはアリカ自身の真っ直ぐさに惹かれていった。だからこそ、敵対しつつはあるけど、君は君でいてくれという願いが台詞に込められていて、もう号泣ですよ。まさか、セルゲイに泣かされるとは思わなんだ・・・!


 でも、まだセルゲイ→レナの伏線は消化されてないし(個人的にはなくてもいいかなぁと思うんですけど)、セルゲイとナギの夢もよく分かっていませんから、まだだだ彼は働いてもらわなきゃならんのですね。




 ○ ワルキューレ部隊vsアリカ
 マシロがどんどんカッコ良くなっていく・・・もう、それだけで涙腺が(笑)
 やはり命令に背くと電撃が走るような仕組みになっているみたいで、チエ先輩が早くも第1の電撃を喰らいました。バラエティ番組で体張る芸人みたいです。しかし、コレ・・・電撃覚悟で命令に背くって展開がミエミエのような。良いのです!僕は千絵もチエも大好きなんで、ミエミエでもいいのです!彼女が身を張るのはトモエのためか、アオイちゃんのためか・・・

 トモエはようやく自分の悪事をバラしました。これでミーヤの再登場の可能性は消えた・・・か。
 田中理恵のブチギレ演技と表情作画は流石、これはもうシリーズのお家芸と言って良いほどの出来栄え。逆に戦闘シーンは単調でハデさがなかったんですが、これはまぁ「ここで緩い戦闘シーンを見せておいてー」みたいな意図だと思うので、むしろ単調だと思った人ほど製作者に踊らされてるのです。



 ○ ハルモニウム起動!
 長く引っ張った割にはあっさりと起動したな・・・
 アオイちゃんはあっさりと歌詞を教えちゃったの? んー、何だか拍子抜けではあるんですが、あの歌詞にそんな重要な意味があるとは知らなかったんだろうなぁ。仕方ないですよね。てゆうか、包帯姿の彼女は見てて痛々しい・・・チエが思いつめたのも分からなくない(先々週、チエがワルキューレ部隊に入ったきっかけとなった“セルゲイへの伝令”はアオイちゃんのことだったんだろうなぁ)。

 ちょっと時間軸前後しますけど、前回のアバンタイトルでニナにぶった切られて目覚めたのが、今週ラストでアリカに乗っかっていた命なんじゃないかな? そうすると、猫が何なのか余計分からなくはなりますが・・・


 で、ハルモニウムの意味は―――単純にオトメの能力を増幅する装置?? でも、それだとナツキがあれだけ焦る理由がないか。空間転移能力が膨れ上がって、時間も転移するとか。ミユの「よりチャイルドに近いもの・・・」という台詞から考えると、時間を転移してチャイルドを復活させるとか?



 ○ カルデアvsアスワド
 フィアvsミドリは、思ったよりも肉弾戦で地味ィな感じかと思いきや。愕天王召還を上と見せかけ下から、というシンプルながら面白い攻撃でミドリの勝利。でも、これ観る限り前作で戦艦貫いたチャイルドほどの破壊力は感じられず、チャイルドとスレイブは別物だと再認識しました。

 そして、ここにエアリーズからはるばるジープでやって来たナツキ&ナオが到着。
 「カルデアに向かうぞ!」と言っていた先週時点では、ミドリのピンチにナツキが駆けつけ「アリカが世話になったお礼だ!」みたいな燃え展開を期待して・・・・・・いませんでしたけど(笑)、やっぱナツキはナツキなんだなぁ。可愛くてしゃあない。


 そして、ここに落ちてきた猫・・・ミコトかと思ったら、額の傷の形が違うんですね(ミコトは十字傷、コイツは三日月)
 ビックリした。ハルモニウムの影響で、ミコトだけ空間転移したとかムチャクチャな論理だったらどうしようかと思いました。そうすると、アバンタイトルでミユとバッタリ会っていた猫もミコトじゃないのか・・・・? もう一度見てみたら、こいつは傷が「入」の字みたいなヤツでした。ミコト型の猫は最低3匹確認されているので、これらの猫の秘密もハルモニウムを解くヒントになりそうです。



 ○ アリカのピンチに颯爽と駆けつけるミユ!!
 うわああああああ!!
 待っていただけあって、これにはもう痺れっ放し。ムチャクチャ格好よかった!!!

 また、その前のアリカとトモエの会話も、先週エルスの包帯を握り締めながらオトメになることを再び決意したアリカとの対比になっててゾクゾク。この時点ではまだアリカは自力でトモエを倒すことが出来なかったけど、これはまだ最終決戦に取っておくということなのかな。


 ミユの登場から流れるBGM及び、真実を淡々と語りつつ怒りを込める演技とともに、前作同様のミユ起動の画面に移っての高速戦闘。もう!全てがカッコ良過ぎる!!前作でアレだけHiMEを苦しめた彼女が、味方サイドだとこうも頼もしいのか・・・!
 「あの方の遺した最優先指令です」というのは、ミユはレナの遺志を継いで行動していたってことなのかな? レナ・セイヤーズという名と、シアーズという名も発音の差という気がするので―――レナはひょっとしたら、前作のアリッサの子孫とかそんななのかも。そう考えると、アリッサの遺伝情報がインコ(?)にのみ残っているということは、アリカはやっぱりレナの娘ではなくて、それでもレナはアリカを守って欲しいとミユに託したんじゃないかと思えます。あ、やばい。妄想してるだけなのに泣けてきた(笑)



 そして―――
 ハルモニウムとアリカへの憎悪に身を堕としたニナと、アリッサの想いを込めアルテミスを起動したミユが衝突!
 ここでアルテミスか――!!わぁ、むっちゃ震えた。アルテミスはもちろん前作でアリッサのチャイルドに付けられた名。それを、ミユがアリカを守るために受け継いだってのはもう!もう!単純にバトル作画も迫力十分。むっちゃカッコ良かった。




 ○ そして、ついに登場する前作ヒロイン
 ニナとミユの激突で、またしても一同がバラバラに吹っ飛びました。
 またリセットか・・・『20世紀少年』じゃないんだから。


 顔が隠れて光っているのは、先ほどまでの黒ニナを引っ掛けているだけのお遊びで、来週以降はのほほんモードになるんだと思いますが・・・。舞衣がローブモードなのと、命(だと思われ)が寝巻きっぽいのは??

 考えられる一つの可能性としては、舞衣も命も最近まで封印されててこないだ目覚めた・・・とか?
 舞衣は五柱候補だったのだから、フミさんのローブが全員封じられている現在、舞衣だけがローブを失っていない理由は何かあるんじゃないかと思います。
 もしくは、単純に同じGEMで、誰かご主人様つけてるとか・・・それだったら祐一なんだろうからハッピーなことですけど、非常に脱力しますね。アリカ達が死闘繰り広げているのに、何呑気なことしてんだよって。




 とにかく。もう毎週毎週、物凄く楽しい。こんなに面白くて良いのだろうかと不安になるくらい。
 ねぇ?そりゃ、オチで全部台無しにしちゃうようなアニメもありますから・・・・ね?


<次回予告>
 トモエとミユとアリカ。
 ミユのキャラまでイジってきて面白かったけど、流石に前回のラドみたいに壊すワケにはいかなかったか・・・。まだまだストーリーの根幹を成すべくキャラであるし。トモエに関しては、ニナの登場のおかげですっかり忘却していた分、「あーそうだ。この回はトモエの回だったんだ」と思い出せませた。不憫なコ・・・








■ 『舞-乙HiME』 第23話 「不思議の谷のアリカ」

 この作品の評価すべきところは、『舞-HiME』シリーズ2作目という謳い文句なのに前作を知らなくても楽しむのに全く問題がなかったということ。そりゃもちろん「あのキャラが出てきた!」という喜びや、今後の展開の考察なんかには前作を観ていることは肝要ではありましたが・・・基本的にメインを張っているのは新キャラ達ですし(マシロは前作もいたけど別人格なんで)、人間関係も新たに構築されていくものがほとんどでした。

 なんだけど・・・・正直、今週の内容は「前作を知っているか」で楽しさも奥深さもまるで違う話だったと思います。客観的な評価をしなければならないんだったら、どう評価していいか迷ってしまうところなんですが・・・このサイトは管理人が好き勝手に主観を語りまくるサイトなのです。だから、敢えて太字にして言わせてもらう!!


 俺は舞衣と命が大好きなんだ――――――!!

 というワケで、これまで必死に“前作ラストのネタバレ”を避けて感想を書いてきた僕なんですが、今回ばっかしはネタバレ全開で書かなきゃ駄目っぽい。その辺、まずは御了承お願いします。


 ○ 舞衣の台詞は、前作最終回後の彼女の台詞
 てゆうかですね・・・前作で舞衣と命が戦い合ったことを知っている人は、この二人がこうしてイチャイチャしてくれてるということだけで泣けるはず。舞衣がゴハンを作って、命が美味しそうにそれを食べて、なつきがツンデレしてて、深優が「さすがです、お嬢様(アリカ)」と言ってる姿に舞衣がツッコむ―――1年という時間と、数百年という時代を超えて、『舞-HiME』最終回の後に続く彼女らの関係性を垣間見えたようで、もうそれだけで嬉しいのです。特になー、なつきと舞衣のやり取りが萌えまくりですよ。

 言われてみれば・・・これまで不自然なほど絡みのなかった(オープニングではあった)、ナオと猫ミコト(のそっくりさん)のやりとりなんかも、前作の奈緒と命の関係を思い出させたり。
 てゆうか・・・今気付いた。旧オープニングのナオとシホがいがみ合って、そこにミコトが割り込むという絵。前作のオープニングで命、奈緒、詩帆の中学生トリオが1ショットで映っていたのに引っ掛けていたのか。芸が細かい・・・



 そして・・・今週ニナがアリカへの想いを口にしたことが暗示しているのですが・・・
 前作での舞衣が命と離れ離れになって彼女の重さを知ったように、今作でのアリカとニナも“大切な親友”だと互いに分かっていて・・・それでも前作の舞衣と命同様に、アリカとニナも戦い合わなきゃならないのでしょう。そうした現実にアリカを直面させた時期に、舞衣と命に遭遇させるというのは―――この作品が『舞-乙HiME』という単体作品ではなく、『舞-HiME』の続編としての『舞乙HiME』という深い意味を持たされていることの証明なんだと思ったり。


 また、こうやって悩みまくりのアリカに対する舞衣の台詞が・・・前作を知っていると物凄く深いのです。
 もちろん前作の舞衣と今作の舞衣は別人であるはずですし、今作の舞衣の「私も悩んだわー」という台詞は失踪前のゴタゴタに対する発言だと解釈するのが正しい見方だと思うのですが。メタな視点で見つめ直すと、前作でHiME同士の戦いに巻き込まれた舞衣の境遇と、今作でオトメ同士の戦いに巻き込まれたアリカの境遇を対比させる意味があるワケです。

 
「舞衣さんは、どうしてオトメになろうと思ったんですか?」
 →
「私、弟がいるんだけどね・・・その弟って色々責任を背負ってて。だから、姉の私が助けてやらなきゃ・・・とか、そんな感じかな?」
 ※ 前作の舞衣は弟の病気のため、奨学金を得られる風華学園に転校してきた

 
「オトメって何なんですか? 私、どうしたら良いんでしょう?」
 →
「てゆうかね、これはきっと・・・アリカちゃんにしか分からないの。」
 ※ 前作の舞衣もHiMEの意味に翻弄されていた。そして、舞衣となつきはそれぞれ自分自身の道によって答えに辿り着いた

 
「でも、間違っていたらどうするんですか?」
 →
「なら、考えるしかないんじゃないかな。それで間違えたと思ったら、またやり直せばいいじゃない?」
 ※ これまた前作の舞衣も自分の選択によって失うことを恐れていた。巧海が消え、命が自分の下を去ったことで、祐一まで消えてしまうことを恐れた。そして、迷いまくった結果、自分自身の本当に大切な想いに気付いた

 
「考えすぎると妙な罠にハマったりすることもあるし・・・経験者は語る、よ」
 ※ 前作の舞衣は考えすぎた結果ボロボロになっていき、伝説のブチギレ→命をカグツチで殺そうとしたり、萌え目当てに観ていた人々にトラウマを植え付けていった。


 この辺り―――「オマエに言われたくねえよ!」というツッコミを舞衣にぶつける人もいそうなんですが、途中のウダウダモードの舞衣ばかりが記憶に残っていようとも、最終的に舞衣はどん底から這い上がって黒曜の君に立ち向かいました。そうした成長を経ての、今週のような“頼れるお姉さん”キャラなんだと思います。
 僕としては・・・前作25話ラストの舞衣の台詞に号泣した身として、こうして舞衣が今作の主人公達を導いてくれるってのが嬉しくて堪りません。あぁ、舞衣―――苦しかった時期があったからこそ、こういう言葉が出てくるんだなぁって。


 ○ まぁ、そんなことは置いといて。舞衣は可愛いよねって話
 舞衣のマスターが命とは!!!こればっかしは全く予想していなかった。そして、これが予想以上に萌える。

 相変わらずのタレ目っぷりはステキですし、巨乳は置いといても命とのイチャイチャっぷりは凄まじいし、ロングスカートが意外に似合ってるし、ここまで引っ張ってきただけあって作画も気合入ってるし!中原さんの声もPSP版CMの声は違和感凄まじかったんですが、本編は全く持って『舞-HiME』のイメージのまま。アリカとの新鮮な絡みも、ナツキとの相変わらずな会話も、とっても良かった〜。あぁ、やっぱ僕は舞衣が好きだったんだなぁ。


 それはそうと、炎のエレメントで料理をしているところなんて、ガンダムに洗濯をさせてた『ターンエーガンダム』かと思いました。時代設定なんかも『ターンエー』っぽいと思ってましたが、やはり同じサンライズの名作なんだから多少なりとも影響はあるんでしょうね。


 しかし・・・地味に、先週僕が抱いた「舞衣がローブモードだったのは何故?」という疑問を数分で氷解させて納得させるのは凄いなぁ。まさか料理のためにローブモードだったとは。おたま持っていたのが伏線だったとは(しかし、おたま=料理だと気付かない自分の脳みそもどうかと思うな・・・)



 ○ 道分かたれるアリカとニナ
 アリカは正式にレナの娘だとミユのお墨付き、蒼天の青玉は人身売買の果てに流れたとこをミユが回収してアリカに返した・・・ニナは正式に王家の血を引く者。マシロは十中八九、一般人(誰かとの繋がりはあるかもですが、王家とは無関係だと思われ)。

 恐ろしいほど、先週の僕の妄想はハズレまくり(笑)
 真に受けた方、ゴメンなさいね。

 しかし、アリカとアリッサが血縁者というのは、実は結構ヒントあったんですよね。まず名前が似てる(笑) あと、特徴的だったアリカの瞳の色は、前作のアリッサのそれと一緒。髪の色は違うんだけど、ミユのビジョンでは金髪に見えていた・・・などなど。ミユが蒼天の青玉の使い方を知っていたというヒントもありましたね。
 とにかく、アリカのばっちゃは本当に「おばあちゃん」だったみたい。血の繋がりなんてそれほど意味あることではないとは言え、メインキャラがみんな天涯孤独なこの作品においては・・・本当に良かった。おばあちゃん、アリカをまっすぐ育てたんだなぁ。



 さて、一方のマシロは相変わらず親が誰かも分からず。
 もう残り3話なんでムリして描く必要はないと思うんですが、どっから大臣がこのコを連れてきたとかいう設定もあったんでしょうか? 個人的にはずっとミミとか、あのばーさんとかが怪しいと思っていたんですが。もうどっちもいないしなぁ。マシロが完全に吹っ切れるところまでちゃんと描けるんでしょうかね・・・・



 ○ 『舞-HiME』→『舞乙HiME』
 命は水晶のHiME。
 前作で出てきたHiMEの最後の一人ということなんですが、流石に同一人物ではないですよね? 痣の位置は一緒ではありますが・・・(確認するために、わざわざバンダイチャンネルで1話観た)

 で、そのHiMEを基にしてオトメの技術は出来たっぽい。
 まぁ、HiMEの技術もオトメの技術もよく分からないものなんですが、繋がっているということだけ分かれば良いのかな。スレイブとチャイルドも似て非なるものですし、ここらの技術の違いがストーリーの鍵を握るのかと思われます。そう考えるとハルモニウムとは一体? あの説明を聞いても、何が何だかサッパリ分からん。命が関わっていたということで、HiMEの技術が関わっているというのは間違いないんでしょうが。



 そのハルモニウムでナギはエアリーズを強襲・・・
 一応、ハルカは戻ってきているんですよね? 序盤の伏線や、後期オープニングの絵を観る限り、アリカ&マシロの成長をハルカ&ユキノが見届ける役目だと思われるので、どのタイミングで合流するのかが気になります。

 ナツキとナオはガルデローベに戻ろうとしているけど、結局ローブ使えないままじゃ返り討ちなんじゃ・・・残り二人の五柱もまだ登場していないし、どうやってフミさんローブを復活させるかが勢力バランスの焦点になりそう。ハルモニウム・ニナとワルキューレ部隊はアリカ達(舞衣も?)が戦うのだろうから、五柱の見せ場はシュヴァルツ相手かな? 復活したチャイルドをナオやナツキが倒すって展開だったら燃えるなぁ〜。シズルはトモエ相手という気もするけど・・・

 イリーナはヨウコに何かを託されてヤマダとともにどっかへ。
 ヨウコ先生はアスワド絡みで何かあるんだろうけど、こうなるとアスワドのこっからの役回りは全く予想がつきません。アリカとマシロを成長させた現在、ストーリー的に生き残っている必然性はなさそうなんだけど・・・


 こうやって各キャラごとに予想しても、シホだけはマジで分からねえ。
 チエが逆転の鍵を託したということは、最後の最後で彼女が活躍するんだと思うんですが・・・果たして。つーか、舞衣や命が登場しても、まだ祐一は出てこないのか? ひょっとして、シホ絡み?



<次回予告>
 舞衣となつき。
 前作の次回予告と引っ掛けて、舞衣の報われなさをネタにした感じなんだけど・・・色んなトコでレベルの高さを感じさせてくれますね。「これって学園モノで萌え萌え〜な」は前作の1話を踏まえた舞衣のツッコミだったんだけど、言われてみれば現在の『舞-乙HiME』も同じ状況でした。
 また、「せっかく出てきたのにこの扱いは何!?」→「まぁまぁ、よしよし」という流れは17話の予告と同じなんだけど、“ナツキとシズル”と“マイとナツキ”という関係の微妙な差を上手くネタにしていて―――まぁ、結局はナツキが一番ヘタレで可愛いよねってことです(笑)

 でも、舞衣・・・アニメ版でこれなら、漫画版はもっと悲惨な扱いになるんじゃないか??








■ 『舞-乙HiME』 第24話 「あなたのために…。」

 このサブタイは・・・心が引き裂かれるような辛さがあります。
 誰が悪いというワケでもないのに(いや、ナギは悪いんですけど)、それぞれのキャラがそれぞれの大切な人のために行動しているというだけで状況がどんどん追い詰められていくという・・・この辺りの詰め方は前作と同様で、本当に凄い。見ていて「やりきれなさ」を感じさせます。まぁ、今回はアリカとマシロが状況を打破する役目を担っているというのが分かるので、鬱度はそれほど高くはないですけどね。




 さぁて・・・残り3話だというのに、新キャラわんさか出てくるは、旧キャラ再登場祭りだはで視聴者の頭はパンク状態。
 これ考えると、話が進めば進むほどキャラが減っていく前作の手法とは大きく違うんですね。いなくなったのはエルスとミミくらいですもんね。ミーヤは・・・まだ出てくるかも知れないじゃない・・・・・・



 というワケで、最終決戦に向けて。新キャラ=
、旧キャラ再登場組=、レギュラー組=・で、現在どのキャラがどこの勢力なのか振り返ってみましょう。状況とか、キャラ同士の因縁とか伏線なんかも思い出せる限り思い出してみます。


 ○ キャラ勢力図、おさらい
<ナギサイド>
 ・ナギ・・・アルタイの大公で、ガルデローベの技術とシュヴァルツの技術を入手。
 ・ニナ・・・ナギのオトメ。オトメ・・・だよね、まだ、多分。
 ・セルゲイ・・・ワルキューレ部隊の解体とハルモニウムの破壊の一歩手前で撃たれ、瀕死の重傷。
 ・スミス→死亡

 ・トモエ・・・ワルキューレ部隊の実質リーダー。コイツを懲らしめるだけでなく、救いを入れられれば名作になるんだけど。
 ・チエ・・・トモエを救えるかの最大の鍵。アオイちゃんをどう使ってくるのか・・・
 ・他なんか3人・・・名前覚えている人いますか?(笑)

  ラウラ・・・レムスのオトメ。前に国境紛争で揉めてた一人ですね。声が・・・井上喜久子?何役やってんだ、この人。
  ロザリー・・・アカネちゃんとシホが離脱したために現場復帰したフロリンスのオトメ。声は高橋美佳子ですね。髪型がマキマキなので、むしろ漫画版のお超夫人を思い出させます。カルデアとフロリンスはライバル国なのにね。彼女自身もいいキャラしてんですが、何よりも“シホはGEMを持ってどっかに行った”という新情報が重要と思われます。


 敵の数不足という心配も、各国がナギサイドに回ることで解決しました。といっても2人だけですけど・・・
 ナギはハルモニウムを使って、ガルデローベの禁書庫に眠る技術を復活させるのが目的だったみたいです。シュヴァルツは「チャイルドの復活を狙っている」という伏線があったので、この技術というのもそれ関連であって、アリカやナツキら主人公サイドが戦なきゃならない相手はこの技術なんじゃないかと思います。これで人数差のバランスも何とかする・・・・と。




<ガルデローベ>
 ・マリア・・・何か役目があるんだろうと思っていましたが、エルスの手紙をニナに渡す役。これについては後述します。
 ・ユカリコ・・・今のところ“戻ってくる場所”として祈るだけの役割だったりするんですが、オープニング映像のラストにアリカとニナが激突するシーンのアリカ側にユカリコっぽい人がいるのが気になります(ハルカとカーヤ、あとアカネちゃんっぽい人も)。



<レジスタンス>
 ・イリーナ・・・戻ってきたナツキの手足となり動くだけじゃなく、ヨウコ先生とエルスの遺志を継いで(ヨウコ先生は死んでません)オトメの技術を解析? フミさん経由のローブを復活させるのは、まさか彼女なのか!熱いなぁ・・・この“メカに強い”というキャラをこんな風に活かしてくるとは思わなかった。
 ・サコミズ・・・いるだけ(笑) 前作じゃ25話になかなか泣ける台詞があったのになぁ・・・
 ・ヤマダ・・・こっちは台詞すらねえ(笑) このキャラがレジスタンス側に回るって意味も、結構深いとは思うんですけどねぇ。
 ・ナツキ・・・隠し持っていたナオのためのGEMを渡す。って、学園が強襲されて以降あんだけ色んなことがあったのに肌身離さず持っていたというのは、流石にムリがあるんじゃないだろうか・・・いやね、ナオとのやり取りはとっても萌えたんですけど。
 ・ナオ・・・というワケで、GEMをゲット。あとは真祖様を元に戻せば活躍の予感ではありますが・・・相手は祖国の大公と、同郷の妹分。敵と味方の数を考えると、それほど目立った活躍は出来そうにないかも。

 ・シズル・・・イリーナからの手紙を受け取り、反抗作戦に向けて着々と準備をしているみたい?


 恐らく、エアリーズ組が各国のオトメと戦っているのを陽動として、ガルデローベ奪還作戦→ローブ復活→反撃の開始だ!って作戦なんでしょうが、ナギがハルモニウムを使ってガルデローベの禁書庫の技術を復活させようとしているんだから、そうそう上手くはいかなそうです。



<残りの五柱>
 マーヤ・・・五柱の黒い方。五柱は現在ローブが使えないんですが、反抗作戦に向けてアカネちゃんに接触?
  アカネちゃん・・・思わずガッツポーズした同志が全国に何人いるでしょうか!カルデア皇帝死亡→後継者がいない→亡命中だったカズくんに白羽の矢→アカネちゃんが残される→戦線復帰という流れは、言われてみれば自然だったんですけど、全く思いつきませんでした。オトメとして復帰するということは、“まだヤってなかった”と見るべきなのか、それともそこら辺のルールには抜け道があるのか?ニナもなんか普通にGEM光ってたし・・・
  サラ・・・ま、まだこんな隠し球があったとは!声は沢城みゆき。五柱の最後の一人、仮面の方です。僕はよう知らんかったのですが、『電童』のキャラのスターシステムなんだとか。そういや『乙女ちっくTV』で菊地美香がそんなこと言ってたような。
 髪型はユキノを金髪にした感じだとか、色々とツッコミどこはあるんですけど。ぶっちゃけ、ストライクゾーンど真ん中だ!!後輩なのにハルカを嗜めるとこなんか、かなり萌えです。とりあえずジパングからの資材をエアリーズに届け、エアリーズは珠洲城を発進。


 「残り2人の五柱は今更出てきてもなぁ」感は強かったんですが、まさかの大逆転。一番気になる勢力になりました。
 マーヤはアカネちゃんを引っ張ってきて、サラは巧海らジパング組からの支援を持ってくる役目でした―――無茶苦茶燃えるんですけど、どのタイミングでアカネちゃんが出てくるのかは予想がつきませんね。




<エアリーズ>
 ・ハルカ・・・オトメとしての実力はともかく、この人に艦長やらせちゃダメでしょ!せめてユキノかサラがいれば暴走を止められるのに・・・というワケで満を持して出てきた割に、何かちゃんと活躍してる絵が思い浮かばない。これもある意味では人徳ですけど。
  アイン・・・ぶっちゃけ誰だか忘れてました。アンナンのオトメね。
 
カーラ・・・ロムルスのオトメ。国境紛争で揉めてた一人ですね。新オープニングのラストではちゃんとハルカの隣にいるんですよね。今まで興味なかったけど、ハルカの横で「うるさいなぁ」みたいな顔をしていたのには萌えました。




<アスワド>
 ・ルーメン・・・いつの間にか死んでました。哀れさを通り越して大笑いしてしまいました。よりによってスミスと同じ回に死んでなくてもいいじゃないですか・・・内田さんイジメ? 漫画でも5人衆で真っ先にやられたキャラだし、アニメでもアリカを苦しませたりしてましたし、なんか可哀想になってきた・・・
 ・ミドリ、ガル、ダイン・・・別に出番はなさそうです(笑)
 ・ラド・・・何だか本筋のストーリーが盛り上がっているのを他所に、全然関係ないトコで死に掛けています。なんで死に掛けているのかも分からないので、悲壮感を覚えようもないのが残念。ということで、本来なら感動的だったはずの↓の人の登場もイマイチ感動できず・・・。

 ・ヨウコ先生・・・とうとう彼女が表舞台に・・・って、アリカやマシロがいなくなってから来る辺りがやっぱり報われません(笑) ガルデローベの技術をアスワドにもたらして皆の体を何とかもたせようとするんでしょうが、これが本筋のストーリーにどう絡むのに期待しています。




<マシロサイド>
 ・マシロ・・・戦闘要員ではないですけど、彼女が国民の信頼を得るために行動しなきゃならないというのが『舞-乙HiME』のクライマックスだと思われるので。しかし、彼女の成長を見せ付ける役目だと思われていたユキノとかミミとかは、この場にはいないんですよね。ひょっとしたらアオイちゃんの復活はここにかかってくる??
 ・アリカ・・・トモエとの因縁は先々週に決着ついたみたいなトコがあるので、アリカは単純にニナを止める役目なんじゃないかなぁ。んでもって、最終的にナギが復活させたチャイルド(?)か何かをニナと協力して倒すってことかな―――?
 ・舞衣・・・何か、谷に残るとか言いそうな雰囲気ですが。彼女なりにオトメというものの答えを出した上で、戦線に戻ってきてもらいたいです。んでもって、巧海と再会してイチャイチャしてもらいたい・・・って、これだと祐一は出る幕ないですね。
 ・命・・・舞衣はともかく、コイツは谷から出れるのか?
 ・ミユ・・・最終決戦に向けて、何かを引き上げました。アルテミスはもう使っちゃったし・・・あのマークって何だっけ・・・。あと、「あなたの血を継ぐ者たち」でアリカの前に回想してるコは・・・誰? 最初はレナの子ども時代とか、実はいたアリカの妹とかなのかと思ったんですが。アレは単に“アリッサの子孫の一人”であって、アリカの遠い親戚ってだけなのかな。ミユが一つの場所に留まらずに旅をしていたというのも、各地にいる子孫を守っていたという理由なのかも。




 ○ エルスとニナ物語―――
 エルスとの関係性が描かれたのはむしろアリカだったので、殺してしまったニナとの物語はイマイチ作中で描かれてないなあと残念だったんですが・・・まさか、“生前の手紙”というベタな手法で補完してくるとは!ベタだったけど、ベタだったからこそ泣いてしまったじゃないですか!
 この辺り、前作での舞衣と巧海の関係に似ているのはやっぱわざとなんでしょうね。手紙を持ってきたのはマリア先生ですけど、ユカリコ先生もいましたし。

 また・・・ここの栗林みな実が唄っている挿入歌が、反則なほど絵に合ってんだよなぁ・・・・


 
「きっと・・・・・・きっとニナちゃん達なら自分で決められたよね。
 二人とも強いもの」


 決めることも選ぶこともできず、嫉妬に駆られて戦い合うことしか出来なかったアリカとニナ。
 だからこそ―――エルスは二人が戦うのを身をもって止めたんだろう。



 そうして、ニナが決めた道。
 「恋を選ぶか―――オトメとしての道を選ぶのか」
 この作品のテーマでもあった取捨選択、アリカは先々週にセルゲイに別れを告げてオトメとしてマシロとともに戦う道を選んだ。ニナは戦い合うオトメとしての役割を全うすることで、決して届かない存在だったセルゲイに報いようとしていた。でも、エルスからの手紙を受けたからこそ、ニナは一人の女としてセルゲイと向かい合おうとしたのだし―――

 セルゲイもまた、そうしたニナの想いを受け―――自分にとって決して届かない存在だったレナの亡骸を楽にしようとした。



 と、ニナもセルゲイも戦争のない道に向かおうと必死に足掻いていたのに、その足掻きの結果が最悪の方向に。ナギに撃たれたセルゲイを助けるために、ニナはハルモニウムを起動してガルデローベの禁書庫の封印を解くことに―――(ナギ以外は)誰も身勝手なことなど何一つしていないのに、戦いに向かう流れは止められない・・・この辺りの脚本の詰め方は、本当に凄いです。流れをとめることなく、最終決戦ラスト2話へ。は、早く一週間経ってくれ!





 ○ とりあえず、来週以降の展開を考えてみる
 『ガンダムSEED DESTINY』の時に同じようなことをやって、「ゲッ!俺が言及した伏線、ほとんど回収されてないじゃん」とピンチに思ったことがありましたが・・・・どうせだから予想というか、整理をしておきます。先の展開を考えたくないって人は読まない方がよさげ。来週の話を観てから読んでみて、「ハズレまくってんじゃねえか!」とバカにするのが良いと思います。


 ◇ ジパング組は資材提供だけでヴィント決戦には来ないのか?
 → ジパング編のラストで巧海は「近いうちにまた来ることになるだろうね」と言っていたので、8割方来るのは間違いないでしょうが。そう言えば、あの当時の巧海はこんな展開になることを予想していたんでしょうか??ならマシロに一言教えてあげればよかったのに。
 とりあえずは、1シーンでもいいから舞衣と巧海が絡む絵を見せてもらいたいです。で、マシロがちょっとムッとするの(何だ、この妄想)


 ◇ トモエを倒すのは誰?
 → アリカには陰湿なイジメを、ニナは腹の立つライバルとして、シズルには好き放題やっちゃったし(でもアレはシズルも悪いと思うけど・・・)、ナツキとはそういう因縁があって、そういや舞衣のことも「アホな人よねぇ」とか言ってて、大逆転でミーヤが戻ってきてトモエを倒すという展開もありえるぞ!(笑)
 でもまぁ、最後にトドメを刺すor救いを与えるのは十中八九チエでしょう。チエが思い通りに動けるようになるためには、多分↓の人次第なんじゃないかと思うのですが・・・


 ◇ シホ組は一体何の役目?
 アリカはニナとの因縁。
 マシロはナギとの因縁。
 ミユは恐らく復活する技術を滅する役目。
 オトメ連合軍(ハルカ、アイン、カーラ)はオトメ連合軍(ラウラとロザリー)と因縁。
 ・・・・・・とすると、フミさんローブを使う五柱は、レナのローブを使うワルキューレ部隊と因縁?

 まぁ、大量のスレイブが出てくるのでザコ退治だけでもそれなりの出番は与えられると思いますし、多分アカネちゃんクラスはザコ退治の役目なんだと思うのですが・・・・シホはそういう“その他大勢”ではなく、ストーリーの中核を担う重大な役目を担うんじゃないかと思います。

 考えられるのは、ワルキューレ組の電撃解除とか。
 あと、シホ-ナオ物語として五柱復活に貢献するとか。触手の件で助けられたっ放しですもんね。


 ◇ アオイちゃんは起きる?
 あれだけ健気に見舞っているチエへの救済のために、間違いなく起きるとは思います。
 あとは「死んだと思っている」マシロとの絡みなんですが・・・国を取り戻すために奔走したマシロを見て、「立派になりましたね、マシロ様」なんて言われた日にゃ・・・・僕は泣きすぎて死ねる自信があります。



 というワケで残り2話―――固唾を呑んで楽しみにしたいと思います。



<次回予告>
 舞衣、マシロ、ミコトにアリカ。
 何だかんだマトモになって、人間的な成長を感じさせるマシロと。あれだけ色んなことがあって悩みまくってたくせに、根本があんまり変わらないアリカのギャップが楽しかったです。

 思えば、前作主人公の舞衣はひたすら悩みまくったせいで作品自体が暗くなっちゃった側面があって(それはそれで個人的には泣きまくったんですけど)、その反省として“ひたすら明るい主人公”アリカが作られたはず。途中落ち込んだりもしましたけど、彼女は少年漫画の主人公のように明るく前向きでい続けたため、人間的な成長というのはイマイチなところはありました。悩んでも、よく分からない!って結論でしたし(笑)
 ウダウダ悩んだり、人間的に成長したりって役目は―――ニナと、本質的には主人公であるマシロが担っていたってことなんじゃないですかね。そういう意味で、マシロが舞衣に教えを乞うという展開は作品を超えたメタな意味があったのかも。








■ 『舞-乙HiME』 第25話 「蒼天の乙女」

 人の涙腺を揺さぶるのは、何といっても「予想外の出来事」だと思います。
 それがどんなに論理正しくカンペキな展開で描かれたとしても、視る側が前もって心の準備をしていた場合、「良かった」「面白かった」という評価はもらえても「それ以上の何か」には辿り着けないんもんです。
 『舞-乙HiME』のように、しっかりと序盤から伏線を張って、各キャラに見せ場を作って、製作者からのメッセージをこめて、ちゃんとハッピーエンドで落としどころをつける―――という作品は、「良作」にはなるけどなかなか「傑作」にはなりにくいという理由がそこにあります。


 ・・・この一週間ずーっと「どうなるんだろう?」「あの伏線はどうするんだろうな?」と頭の中でシミュレートしてきた僕は、大抵の可能性は一度頭ん中で想像してしまっている分、どんな展開になったとしても泣けることはないだろうなと覚悟はしていました。それでも、これまでの24話で何度も何度も何度も感動して号泣させてもらってきたのだから、それでいいや―――と。




 なのに―――

 なのに・・・・・・泣かずにはいられなかった。アリカとレナの対峙と、それを見つめるマシロの絵には。
 理屈とか理由とか、そんなもの全部飛び越えて。この半年間のアリカの努力が、最初からずっと“母への憧れ”を根底にしていて、それがこのシーンで“母を乗り越えること”に変わった・・・とか、理屈で“どうして感動できるか”は説明できるのかも知れませんが、そんなもの全部飛び越えて、ただ ただ 泣かずにはいられませんでした。

 自分にとっての「想い出の作品」になるものって、きっとそういうものなんだと思います。
 では、ラスト2話。感想行きます。




 ○ 珠洲城チームvsオトメ連合軍
 ロザリー、出番少ねえええええ!!
 いやまぁ、ロザリーとかラウラはまだマシな方。ちゃんと台詞がありましたものね。

 五柱はまだ最終回に出番がありそうですが、今話が最後の見せ場だったっぽい各国オトメ軍・・・しかも、その中でもカーラの立場と言ったら、台詞が1シーン・・・顔だけなら中盤辺りからずっとお披露目されていたし、後期オープニングではハルカの横のポジションを陣取っているほどのキャラだったのに。台詞
「はいっ!」だけかよ。
 でも、想像よりもずっと可愛い声でした。浅井さん(ミユの人)だったのかあ。僕は浅井さんは『舞-HiME』シリーズの機械的な印象しかなかったので、ちょっとビックリしたり。


 しっかし、アバンタイトルの艦の上にオトメが並び立つシーンからの激突まで、ムチャクチャ格好よかった!後期オープニングお披露目の時から思ってましたけど、戦争アニメにすると決めた時から戦争アニメとしてもレベル高いものにして―――それでいてキャラ萌えとギャグを忘れないんだから・・・恐るべし。

 そうそう。ここ以降ロザリーについて触れるトコなさそうなんでここで触れますが(笑)、ロザリーの服がレナや後期オープニングのアリカの服(漫画版の即位式でアリカが着てた格好ね)に似てるのは何か理由あるんでしょうか? 一応、レナ達のは白地のエプロン部分で、ロザリーのエプロンは青白赤のフランス国旗を模した色にはなってるんですが(フロリンスはフランスがモチーフ)・・・・アカネちゃんの任命式もこの服でしたっけ?
 まぁ、それほどこの服のイメージが強かったので、ロザリー=青系だと思ってたら、ローブはむっちゃ赤でビビった。

 
※ でも、マイスターの衣裳ってどれも似たようなもんみたいです。出番少なかったけど、ナツキやフィアのマイスターの衣裳なんかも調べてみたら似たような感じでした。



 
「はっ、ハラード少尉!?」
 准将vs少尉の対決。てゆうか、チエって少尉だったんだ。卒業もまだしていないのに・・・でも、そうかガルデローベってある意味で士官学校みたいなところですし、卒業しただけでエリートって言われてたくらいですから、そこのNo.1生徒ならば士官待遇で迎え入れられたりしますよね。オトメとしての契約はなくとも・・・
 だから、下働きうんぬんとか言っていたのですし、既に情報源として大活躍したからこそユキノやハルカの作戦が立てられていたってのはあります。後で「実は支配されてなかった」と明らかにされるんですが、土壇場で解除されたというよりは、この時点ではわざとハルカと対決していたと解釈した方が良さそうですね。味方を欺く意味もあり、「恨みっこなしですよ!」とハルカと戦ってみたかったとか、ハルカなら大丈夫だろうという意味もあったとか、そんなとこでは。

 しかし、ハルカがチエをメガネで判別したのは何だったんだ?
 アオイがチエにメガネををかけるシーンなんかもありましたし、ガルデローベの試験を受けた頃まではチエはメガネをかけていて、ハルカはそれ以前からチエを知っていた―――ということかな? ガルデローベに入学する時点で、国レベルの後ろ盾が必要だって言われていましたし。




 ○ レジスタンスvsアルタイ兵士
 ナオが声をかけたシーンで、前作のシアーズ戦で色仕掛けで難を逃れた奈緒を思い出しました・・・
 でも、今作のナオって、夜遊びはしてますが貞操観念はしっかりしてますよね。もち、ヤっちゃった時点でオトメの能力は剥奪されちゃうからってのもあるんでしょうが、今作ではそこまで自分を追い詰める必要もなく、仲間たちに恵まれたって感じがします。前作ではソレに奈緒自身が気付かず、最後の最後でなつきに助けられてようやく気付いたんでした。ソレを踏まえると、今作でナオがナツキを助けるために奔走しているというのは熱い。ムチャクチャ熱いです。


 というワケで、前作を彷彿とさせるバイク&短銃で突撃するナツキたん。出来れば、もうちょい小型のだったら良かったんですけどね。科学を抑制しているこの世界にそんなテクノロジーがあるかは知りませんが。

 サラはすっかり背景化。

 マリア様は大活躍。CDドラマを聴いた人はガッツポーズをしていますよね。
 オトメはローブを着なくても一般人より強いってのは何となく分かるんですが、超スピードで敵を圧倒するのは並のオトメにはムリなことでしょう。漫画版のレナを思い出し、燃えまくり。大人の女性が実は肉弾戦チョー強いってのは実は僕的にツボだったりします。マリア先生が活躍する姿がいつか描かれるはずと、初期からずっと期待していた甲斐がありましたよ!!

 
「せめて、老婆と・・・」
 一方のユカリコ先生はギャグ要員でした(笑) いや、でも最終回を信じてますよ!




 ○ レジスタンスvsアルタイ兵士 その2
 ナツキのピンチに颯爽とシズルが合流!
 自力で脱出してきたんか、アンタ・・・・・・ナツキがシズルを救出するなんて熱い話を期待していた僕がバカだったと言いますか、やっぱりナツキはシズルに守られているのが正しい姿だって気がしますわ。ヘタレ上等。ヘタレていないナツキなんてナツキじゃないもん!


 フミさんローブ復活を狙うレジスタンスと、その間にスレイブ大量投入で各国のマスターを狙うナギ。マスターが死ねばオトメも消滅しますし、そうなると陽動にかかっていたオトメをレジスタンス攻略に向けられる算段です。一気にピンチになったユキノ、グエン王、あと一人は・・・・・・声優すら明らかになってねえ(てゆうか、台詞がねえ)どっかの国の王様。

 
「ユキノっ!!」
 ハルカちゃんに萌えた。この人は典型的に自分より他人を大切にする人だからなぁ。少年漫画の主人公向きです。



 で、このピンチを防いだのが突如現る黒い谷!後出しジャンケンの法則です。
 でも、良いのです。アリカと舞衣の特攻がひたすら格好良かったのですから!アリカが光ってフェニックス化、舞衣は後期オープニングの通りに炎化してスレイブを一蹴。えっと・・・乗ってる人はそれで無傷なの?あと、舞衣は後ろからパンツ丸見えですよね・・・まぁ、前作ではこんなんばっかしでしたが。
 アリカの合流はもっと引っ張って他の人に出番を与えるのかと思っていたんですが、こんなに早く合流しても(サラ以外の味方キャラは)ちゃんと見せ場があるのが凄い。てゆうか、作画が死ぬほど大変そう・・・そうそう、黒い谷が出てくるトコは前作の命の必殺技っぽかったですね。



 イリーナの活躍で、フミさんローブ復活。
 ナツキがようやくマテリアライズで、ロードシルバーカートリッジ炸裂!!

 うおおおおおお!コレに興奮しない『舞-HiME』ファンがいるのでしょうか!!ミユがアルテミス使った時といい、ここぞという時に前作の燃え要素を詰め込んできます。むっちゃ興奮、してたらナツキの馬鹿がヘマして攻撃が外れてました(笑) 
 砲撃vs砲撃は、コードが繋がっていたり、第2射までに時間がかかったり、『エヴァ』のラミエル戦を思い出しました。わざと・・・か? 前作『舞-HiME』は敢えて『エヴァ』のオマージュを狙ったトコがあったからなぁ。まあ、あの『エヴァ』の描写がヲタク心をくすぐる燃え描写だってのは確かなんで、このシーンは燃えまくったし、ナツキのヘタレっぷりに萌えまくったワケです。


 しっかし、ナツキのエレメントは短銃だと思っていたので、長距離砲だったってのはむちゃ燃え。『舞-乙HiME』の格闘ゲームにはこれもちゃんと入ってるんですかねえ。だとしたら、買い。アニメ原作の格闘ゲームの場合、こういうマニア心くすぐる必殺技がちゃんと入ってるかで勝負が決まると思うんですよ。飛影が自分に黒龍波撃ったり出来るか、ってトコで。


 
「・・・狼煙だよー、ハルカちゃん」
 ユキノに萌え。フミさんローブが再びキャンセルされてピンチだったのにも関わらず、ここで笑っちゃいました。
 緊張感ないな・・・最終決戦なのに。でも、これが“キャラ萌えバトル”としての『舞-乙HiME』という作品なんでしょうね。前作ではコレが「オイオイ」という感じでネガティブに働いちゃったんですが、今作では今のところ作風を損なわず、上手く調和されてるレベルだと思います。


 ということで、僕がユキノに萌えている間にも事態はジェットコースターのように急転直下。
 ナギサイドの第2射に絶体絶命のピンチ、さり気にシズルは身を捨てナツキを守りぃーの・・・・



 ここでようやく!ようやく!主役到着!!!
 
「ユメミヤ・アリカ!ただいま戻りました!!」
 あれ・・・? アリカ・ユメミヤでなくて、ユメミヤ・アリカなんだ。

 とにかく、主人公が身を挺してみんなを守るって構図が激燃え。何だかフラガマンの最期みたいな状態で不吉な気もしましたが、前作の鬱もサンライズ全体の鬱も全部吹っ飛ばすように、アリカが主人公らしい主人公として駆けつけてくれたってのがムチャクチャ嬉しかったです。これが『舞-乙HiME』なんですね。前作では描けなかった少年漫画ちっくな“正義の味方”を描くのが『舞-乙HiME』だったんですね。




 ○ トモエvs他の全員
 
「あないなやり方で、人の心が手ぇに入ると思うたら大間違いどす」
 オマエが言うな――!!シズル―――!!

 でもまぁ、これも舞衣が「経験者は語る、だよ」と前作から成長した姿を見せたのと同じように、シズルも静留としての過ちから成長しての、この台詞があるんでしょうね。もちろん前作のキャラと今作のキャラは別人なんですが。シズルがトモエに「アンタは昔のウチに似てるわ」と言ったのは13話・・・くらいだったと思うんですが、あの頃はまだアニメ『舞-HiME』を観終わってなかったんで、意味が分かってなかったです。メタな意味で、前作を乗り越えるという意味がこめられていた、と。


 しかし・・・トモエとシズルのことに関しては、シズルの方が一方的に悪いような。
 まぁね。アリカは馬鹿だから気にしてないけど(笑)、トモエのせいで学園を去るハメになったミーヤのことを考えるとこのくらいの罰は与えなきゃならんのでしょうな。



 ・・・・・・ええっと、ここまでで半分・・・か。やばい。これ、いつ感想書き終わるんだ(笑)
 1シーン辺りの密度が濃すぎるっていうか、僕のストライクゾーン直撃する描写が多すぎるんですよ!




 ○ マシロと、各国オトメ連合軍
 で、ここからがBパート。
 「まさか、外したの!?あのヘタレ〜」
 ハルカにまでヘタレ扱いされたっ!!(笑)
 でもまぁ、遥って前作だとあんましなつきと絡みなかったし、こういうやり取りは新鮮かも。ちゃんとシズルのピンチをハルカが助けてるトコなんかも細かい。


 
「あぁ・・・わらわは何も知らぬ王じゃ。じゃが、そんなわらわでも一つだけ分かっていることがある。
 それはナギに世界を好きにさせてはならぬということじゃ!
 なのに!どうして、そなた達は気付かぬ!!」

 
「それでも主の命に従うのが我らオトメ!」
 
「それがいかんのじゃ!!
 自分の頭で考えろ!
 ただの道具だというのならオトメなぞ不要じゃ!!」


 このマシロをアオイちゃんに見せてあげたかった・・・・
 アオイちゃんじゃなくても、巧海でも、ユキノでもいいから。マシロがちゃんと成長したってことをしっかりと見せてあげたかった。


 「恋か夢か」に続く、この『舞-乙HiME』のもう一つのテーマ。
 “マスターが道を踏み外そうとしても、それに従うのがオトメなのか”
 かつてアリカと対峙したフィアも、ラウラ達と同じように「それがオトメなんじゃないの」と諦観した。あの時のアリカには「オトメが何なのか」答えは出せなかったけど、共に道を歩んだマシロがしっかりと言語化してくれました。
 アリカとマシロは主従関係ではなく、辛苦を共にし、一緒に悩んで一緒に泣いた“親友”でした。奇しくもCDドラマでマシロがニナに語っていたように、命令をして、それに従って―――そんな関係ではダメで、マスターが間違えてしまいそうになったら、一番近くにいるオトメが止めてあげなければならない。

 そういう意味で、マシロがアリカの横で答えに到達したように、アリカの答えもマシロと歩んだ日々が到達させてくれたのです。このマシロの叫びは、ニナの心には届いているのでしょうか・・・・・・




 ○ ナギの切り札
 ワルキューレシステムの電波干渉にて、オトメのローブ封じ。
 ローブ封じ、アニメ版でも出てきたか!!ここにきて漫画版とのシンクロとは!並じゃない脚本だなー。

 アチラはよく理由が分からなかったんですが、こちらはまあ何となく納得。ワルキューレ以外のオトメの電波(?)を封じることで、オトメとマスターの間を断ち切るということですね。各国オトメ連合軍はマスターの代理として戦争に入ったので離れ離れになってしまいローブを封じられたのだけど、アリカだけは文字通り“マシロと一緒に”戦っていたからこそのローブ復活という。単なる御都合主義のようにも思えますが、そういうものを超えた作品全体の意味深さがあるような気がします。

 まぁ、もう一方の舞衣&命も一緒にいるから、ローブ解けてなかったはずなんですけどね(笑)
 でも、前作で絆を描かれた舞衣&命と、今作で描かれたアリカ&マシロだけがローブを失わなかったというのは熱いものがあるかもです。まあとにかく、真っ赤になりながら手を繋ぐマシロとアリカが、しっかりと恋人繋ぎだったのに萌えたってことですよ!



 さて、チエの策略で電流支配を解除していたのはシホ!
 説明聞いてもサッパリ意味分かんねえ!!(笑)
 乙女ちっくTVで小清水亜美が「最終回観る前にDVD4巻の特典映像を観て欲しいよねぇ」と言っていたので、そこらにあのマキマキの凄さが隠されているんじゃないかと・・・後ろにいる二人が既に生気を失っているのも意味があるんでしょうか(笑) あ、白装束なのは前作の花嫁衣裳のオマージュ?細けぇ。

 チエの裏切りと、シホの満を持しての活躍。二つの伏線は期待していたほどの内容じゃなかったんですが・・・
 トモエとチエの関係、シホとナオの関係なんかも加味して、キレイにまとめてきたのは確か。アオイちゃんは、最終回待ちかな? トモエはチエが救ってくれるんじゃないかと思ったんですが、救うも何も、アッサリ妹を見限っちゃったなぁ。
 各キャラ同士の繋がりが複雑化し過ぎて、“とりあえず全部描くので必死でした”感はあるかも・・・悪いとは言わないですが、ここらが『舞-HiME』シリーズの限界なのかも知れないですね。第3弾やってキャラを更に増やしたら・・・いや、それはそれで収拾つかなくなる話も観たいですけど。





 さてさて、超がつくほどの絶体絶命の大ピンチ!!
 駆けつけたのは―――――――――アスワドかっ!!
 ここでアスワド使ってきたかぁ!!これだけ味方キャラがいると活躍する機会ないだろうと思っていたんですが、全オトメのローブを封じてこそのアスワド登場だったとわ!!ミドリもさることながら、ラドかっけえよ、ラド!幾度となく敵として戦ってきたアスワドとガルデローベの同盟に燃えるぅっ!!


 しかし、これでもうトモエの天下も終わりか・・・ミドリに一蹴されてるし。
 トモエの表情作画は本当に素晴らしかった。前作でもヒロイン級のキャラの表情をどんどん崩して視聴者をトラウマ化させていったんですけど、根底にあったのは「でも、しょうがないよな・・・」と彼女らに同情させる描写が多かったですよね。今作で言うニナみたいな。
 でも、トモエに関しては同情の余地もへったくれもない、今シリーズで初めての真っ当な悪役ということで、表情作画と演技を最大限活かしきった感じがします。それでキャラ人気はどうなんだって心配も一昔前ならあったでしょうが、今やトモエは大人気キャラですもんね。時代って凄い。




 ○
「感じる・・・みんなの想い、みんなの力!」
 たった一人。身よりもなく、後ろ盾もなく、胸に母の持っていた青玉だけを下げ、ヴィントにやって来たアリカ―――
 ただ前向きに、ただ一生懸命に走り続けて、たくさんの仲間が出来ました。そうした人々の想いを乗せたアリカが、たった一人で全てを手に入れようとしたトモエに負ける訳がありません。アリカとトモエ、とうとう決着。

 マシロやアリカの表情から、ここでは“トモエを殺してでも”前に向かわなきゃならなかったという彼女らの決意の重さが分かります。まぁ、後でトモエがひょっこり生きていることが判明して、実はギャグに落とす―――という、ある意味では前作の二の舞になりそうな危険な橋を渡っているんですが、トモエの“生きていてもおかしくねえなぁ”と思わせるほどのキャラ立ちが素晴らしすぎたおかげか、感動を台無しにされるようなことはありませんでした。ここら辺、意図しているかはともかく、前作の反省を最大限に活かしているとも思えます。



 
「やっと会えたね・・・私、アリカだよ?
 ねえ?見える?私、オトメになったんだよ?似合うかなぁ・・・・・・へへっ、何か、ちょっと恥ずかしいや。
 変だね。会えたら、もっと、いっぱい・・・いっぱいいっぱい話したいことがあったのに。
 苦しいの?そうだよね・・・きっと・・・こんな・・・」



 
「わらわは泣かぬ・・・そう決めたのじゃ。
 アリカ!!そなたのマスターとして命じる!コレを破壊せよ!」



 
「ありがとう、マシロちゃん。
 でも・・・いいの。私が自分が考えて、決めたことだから!!」


 やっと母に会うことが出来たアリカ。
 人々を救うため、そんなアリカにもっとも過酷な命令をしなければならなかったマシロ。ついさっき、各国のオトメ達に叫んだ「自分の頭で考えろ!」という言葉を自分で否定するように、涙を流しながら命令を出さなければならなかった。誰でもない、アリカのために。アリカ自身に“母の亡骸を葬る”という決断をさせないために―――

 でも、アリカはそんなマシロの気持ちを全部受け取って、誰の命令でもなく、自分の決めた意志として母を葬ることに―――涙のフルパワー特攻。最後に母にかけた言葉は、声にもならず、娘と、母だけに届く言葉。




 そして、アリカは“母を乗り越えて”、“母の遺志を受けて”、蒼天の青玉の真なる力を解放する―――
 ニナは愛する人のため、ハルモニウムを起動。

 前作と同じように主役二人が紆余曲折を経て、最後の対峙をしたところで最終回へ。



 アリカがレナの亡骸と向き合うシーンは、作画も脚本も演出も凄まじかったんですが、声優陣の演技も最高潮に達していてクライマックス級の感動がありました。その後に母娘が裸で抱き合うシーンはどうかと思いましたが(笑)、アレもアリカのローブがバージョンアップするという儀礼的な意味もあったんでしょうね。
 アリカ・ユメミヤというキャラは「ポテンシャルは凄まじく高いけど、積み上げてきたものが全くないまっさらな新人」という意味合いで、声優としてのキャリアが少ない菊地美香が抜擢されたんだと思います。いやまぁ、ルックスとか話題性もあったんでしょうけど(笑)。それでも、作中のアリカが壁にぶち当たって成長していくように、菊地さんもどんどん上手くなっていったように思います。

 そういう意味で、キャスティングをメタな意味を込めて配置していくこの手法は大当たりだった模様。



 ○ さて、残りの伏線は―――?
 ナギサイドはワルキューレ部隊もスレイブも艦隊も全て崩壊。
 残るはハルモニウム起動したニナだけなんですが――――――もう3〜4ヶ月前に張られていた「スレイブは進化しています。より、チャイルドに近いものに」というミユの伏線があったので、ナギには更なる切り札がありそう。じゃないと、出てきたのに今週全く活躍していないキャラがいっぱいいますもの!!


 1.五柱
 ナツキは良いですよ、いつもの通りヘタレていれば可愛いですから。
 シズルも腹黒いとことナツキLOVEなとこをさり気に見せたりで魅力十分発揮させたと思いますよ。

 ナオは―――活躍した方ですが、このままだとローブのお披露目はオープニングだけという伝説を作りかねません。『ガンダムZZ』のオープニングに、作中に出てこないシャア・アズナブルが出てくるようなものです(マニアックな例だな)。てゆうか、ニナのお姉さまだったんだから、それなりの反応は欲しいんですよね・・・

 サラは、今話は台詞もなかったなぁ。先週ハルカを言いくるめているトコが可愛くてそこら中でフィーバー起こっていましたが、まさか出番がアレだけだったらどうしましょう(笑)

 いやいや、サラはまだマシですよ。五柱の最後の一人は作中でまだ一言も喋ってませんもの。名前も作中で出てきてないくらいですもの。キャストが誰なのかも、まだ僕は知らないのですもの。この人がある意味では一番可哀想な気が・・・


 2.アカネちゃん
 その最後の五柱の人が迎えに行ったのがアカネちゃん。
 ええっと・・・・・・なんかわざわざ迎えに行きましたけど、今更アカネちゃん戻ってきても出番なくね?
 だってさぁ・・・ハルモニウム起動したニナと、蒼天の青玉フルパワー発揮できるアリカの対決に、パールローブのアカネちゃんが割り込むスキなんてないっつーか。

 ん・・・・・・でも、そうか。ナギがチャイルド復活させるんだとしたら、前作のHiME12人揃い踏みさせるのかも知れないですね。前作のネタバレになるかも知れませんから(今更?)、誰がHiMEかは書きませんけど・・・・・・ちゃんと12人全員生き残っているんですもんね。だよね・・・あれ・・・数えてみたら11人しか思い出せなかった・・・・

 って、そうか!真祖様がいました。
 流石に復活はしないでしょうねぇ・・・幾らハルモニウムが時間を操れるとは言え、復活する意味が分からないですし。


 3.各国オトメ連合軍
 まぁ、ぶっちゃけもう活躍はムリなんではないかと・・・
 アインさんはかなり活躍しましたし、ロザリーも各地で人気爆発してたり、ラウラはマシロと正面きっていましたし。

 うーん・・・
 カーラだけはどうしようもねえな・・・・・・・・・・


 4.ジパング組
 舞衣の帰還、マシロの成長を見届けるという意味で最重要キャラだと思っていたんですが。出てきやしねえ。
 ぶっちゃけ全オトメのローブ封じられた時点で、アキラくんが手裏剣投げたのかと思ったんですが・・・多分、彼女だったら返り討ちでしたよね(笑) さて、彼らが出てきたとして何の役に立つのか。


 5.アオイちゃん
 アオイちゃんがまだ起きていないということは、まだマシロに最後の見せ場があるということか・・・?
 チエには申し訳ないけど、そこの絡みはもう期待できないかな(後日譚があれば別ですが)。


 6.猫ミコト
 まさか黒い谷に置いてけぼり?


 7.ミユ
 忘れてた・・・・・・一人別行動で何かしてるんですが、これはナギが“失われた文明の力”を使おうとしているのに対抗する何かなんでしょうか。前回引き上げていたのは一体何だったんだ・・・??


 8.消えた二つのGEM
 ロザリーの後釜としてフロリンスのオトメになるはずだったアカネちゃん。
 そのアカネちゃんのバックレで後釜になったシホ―――

 二人には用意されているGEMがありました。清恋の孔雀石と、螺旋の蛇紋石です。
 シホがGEMを持って消えたという伏線があったから、白装束じゃなくてローブ姿で駆けつけてくれると思っていたんですが・・・あ、そうか。あの時はローブ封じされていたんでした。じゃあ、どっかで誰かと契約して、来週辺りにローブを着て戦ってくれるかも?

 アカネちゃんは・・・そうはいかないよなぁ。その辺の人と契約するのがイヤで逃げ出したくらいなんですから。





 というワケで、25話の感想はこんなもんで。このまま26話を観始めたら死にかねないので、明日観ることにします。
 残り1話―――心して、ジックリと楽しみたいと思います!!



<次回予告>
 アリカ、マシロ、ニナの想い。
 うるっとくるような台詞だったんだけど、その直後の「このまま一気に最終回まで行くからね!って、まだ出きたばっかなのに!」と言う舞衣に全部持ってかれた(笑) まあでも、良いじゃないオイシイとこ持ってったんだから。漫画版の扱いに比べたら・・・











■ 『舞-乙HiME』 第26話 「Dream☆Wing〜夢の在処」

 正直なことを言いますと、この2ヶ月間僕はずっと『舞-HiME』最終回がトラウマになっていまして。
 『舞-乙HiME』にどれだけ感動させられても、「また最終回でガッカリさせられるんじゃないか・・・」という不安がずっとまとわりついている状態だったのです。別に前作最終回の路線が悪かったとまでは言わないけど、あれだけシリアスな人間関係を描いておきながら、スパロボ的熱血描写で「まぁ、細かいことは気にすんな」とオチをつけてしまったことが納得がいかなかったんです。アレだけ綿密に計算されまくった脚本を描いておきながら「細かいことは気にすんな」はねえだろと・・・


 で、今作『舞-乙HiME』の最終回はと言うと・・・・・・・
 こ、これ・・・
 どう考えても『逆襲のシャア』じゃねえか!!

 何なんだ?やっぱサンライズ作品ということで、最終回はロボットアニメからインスパイアされるという決まりでもあるんでしょうか? まさかメインスタッフの全員が『逆シャア』観たことないなんてことはありえないでしょうし。
 もちろん、今の深夜アニメの商業的なターゲットは20代後半〜30代前半辺りでしょうから(『舞-HiME』シリーズはもうちょっと下という気もしますが)、多くの人はガンダムシリーズの洗礼を受けているはず。そういう人達を「パクリじゃないか!」と怒らせるのではなく、「王道な燃え展開だ!!」と感激させるように最大限の心配りがされていて、Bパートまるまる使った大気圏外での決闘シーンなんかはガンダムファンを納得させる代物だったと思います。それがキャラ萌えアニメとして正しい形かは置いといて・・・・



 で、僕はというと・・・
 これだけ多くの味方キャラを、ちゃんと最終回で全員活躍させたのというのは神業だと鳥肌立ちまくっていました。もちろん首を捻りたくなるような箇所もニ、三あったはあったんですが、25〜6分のアニメにこれだけ詰め込んできたなら誰も文句言えないはず。「文句があるならかかってこい!」と開き直った前作ラストと比べると、もはや文句を言う余地すら与えられなかった今作ラストはやっぱり凄いと思います。


 あー、あー、もうここまで来たらゴチャゴチャ言っても仕方ないですね。僕の率直な気持ちを書きますよ。
 面白かった!大満足ですよ、よくやってくれました。



 ○ 完璧な設定だった『舞-乙HiME』
 『舞-HiME』シリーズの最大の魅力って何だって言われれば、演出・作画・脚本なども凄いですが、何よりもキャラクターだって断言して異論のあるファンはいないはず。スターシステムで前作から使いまわしているだけでも、回が進めば進むほど前作キャラの新たな魅力は出てくるわ、今作からのキャラも遜色ないほどに魅力十分だわだったくらいですもの。キャラを最初に設定した人々が如何に凄く、計算高かったというのが分かります。

 ただ・・・前作『舞-HiME』はそうした魅力溢れるキャラが一人、また一人と脱落していくところに緊張感を作り、極限状態でどんどん壊れていく彼女らを描くことで新たな一面を出そうとしたんだと思います。そうした手法は恐ろしいほどのインパクトを生んだのは良いんですが、キャラ萌え作品の基本である“ハッピーエンド”で着地させるためには相当ムリがあって・・・“全員生き返り”に向けた伏線は張ってあったとは言え、アレだけの修羅場を経験した彼女らをどうやって共闘させるかということで、仕方なくギャグで落とすしかなかったという。


 そうした反省があったのかは分かりませんが、今作の『舞-乙HiME』では“ラストで全員共闘してハッピーエンドにすること”に向けて早い内から方向が決まっていたように思われます。それによって前作で感じたような「これどうなっちゃうの?」感は薄れて単純明快なバトルものに落ち着いてしまったんですが、マシロとアリカをとことん追い詰めて戦う理由を彼女らに考えさせたおかげで、全員共闘に説得力を持たせたのは良かったなぁと。25話ででマシロがラウラやロザリーに叫んだ言葉が、ちゃんと共闘の理由付けとなっているのも熱かったです。
 だから、前作と違ってロボットアニメアニメした最終回に違和感は全くなかったです。細かいことは後述しますが、本当にキャラを大切にして、キャラの魅力を出すことに全力を注いでいる作品だなーって思いました。“キャラを大切にする”と“キャラを殺さない”はイコールじゃないんですよ!、と声高く主張したい。



 あと・・・もう一つ。オトメがローブを着るにはマスターの認証が必要という設定、最初に見た時は絶対に足枷になると思ったんですが。これが意外や意外、アリカとマシロが共に戦う絆となって燃えさせることになるとは。『舞-HiME』シリーズはキャラ単体の魅力というよりはキャラ同士の関係性に萌えさせる作品なんで、そういう意味でも、この設定は大ハマり。
 似たような二人一組のバトル作品って以前から沢山あったと思いますが(『ガッシュ』とか、『Fate』もそうか)、それを上手く『舞-HiME』のスターシステムに当てはめて、それ用に煮詰めまくった設定にしてきたなぁという印象です。この設定でGOサイン出した人達って、やっぱ凄いですよ。何年経っても語り継がれるくらい。





 では、最終回の感想です(まだ始まってなかったのか!!)

 ○ 五柱、揃い踏み!(正確には一人足りませんが)
 動き出したハルモニウムを止めるため、五柱が並び、マテリアライズするシーンは震えまくりました。
 3人同時で喋ったためサラの声はイマイチ聴こえませんでしたが・・・初陣たるナオが帽子とサングラスを投げ捨てハルモニウムに立ち向かうのと、ちゃんとその前にナツキが声をかけて「うん」と応えてるのとか、燃え萌え。またなー、ホント今更だけど梶浦さんの音楽が胸を昂ぶらせるんですよ。ホント、全ての要素が高い水準でまとまっております。


 あ、あと・・・・・この土壇場になってセルゲイが尻ごみしていたことが判明したのは笑いました。


 
「ちょっとは活躍させてよね!」(舞衣)
 
「・・・ったく、いきなり重労働ね」(ナオ)

 ナオとナツキの共闘もさることながら、舞衣とナオの共闘もなんだか感激してしまいました。台詞が「らしい」のもニンマリ。後ろの方でサラのマントがヒラヒラしてるのは「台詞・・・・」と思いましたが(笑)
 しかし、舞衣・・・あのスレイブ軍団を一人で退治したんだからMVP級の活躍だったんでは??と思ったんですが、あのスレイブの大半はワルキューレシステムのスレイブだったみたいですから、アリカがレナの亡骸を葬った時点で機能停止したはずなんですよね。無駄な努力・・・・・・こんなとこまで舞衣は舞衣なんだなあ。




 ○ 全てのオトメは乙式の制約を離れる!
 前作では月にかかる媛星が悪の源だったんですが、今作では月(実はこの世界では月と呼ばれてない?今まで気にもしてなかった・・・)と、多分地球に当たる青い星が味方サイドの切り札となりました。ミユの言う「お嬢様」がアリッサだとなんだか理屈が合わないと思いますが、まぁ果てしない時間を生きた彼女だから細かいことはツッコムまい。

 乙式HiME=オトメは、前作HiMEの劣化コピーだという漫画版の台詞がありましたが・・・
 結局のところ何が乙式だったのかというと、「マスターの認証が必要かどうか」に焦点があった模様。ミユが何百年もコレを使わなかったのは、オトメが代理戦争をすることで戦争を免れるため、「オトメはマスターの認証を必要とする」という制約自身が戦争抑止の絶対条件だったから、なのかな。そう考えると、オトメ自身に力を解放させてオトメ自身に考えることが出来ると判断したのか、ミユがコレを使ったのはなかなか深いものがあると思われます。アリカがあそこまで(精神的に)成長しなければ、多分使わなかったはず。


 シホ、ドクロローブお目見え。螺旋の蛇紋石の伏線、ここの“全員共闘”のために張っておいたのか。他のトリアスがマイスターローブだから、パールローブじゃ可哀想だと思ったのか・・・シホは最後までギャグキャラでいきたかったのか。黒基調なのは前作のカラスを引き継いだってことかな? 股間のドクロは・・・ノーコメントで(笑)

 何気に、この時点でユカリコ先生がミス・マリアに気がついているんですよね。細かい・・・


 
「ナツキお姉さま!
 ここは私達に・・・お ま か せ!」


 ロザリー、ホントいいキャラしてる。OVAでもドラマCDでもいいから、もうちょっと掘り下げて欲しいです。
 ラウラは25話のマシロの台詞に対する回答。これがあるとないで説得力が全然違うもんなー、さすが吉野弘幸は分かっております。アインはともかく、カーラは・・・台詞、これで全部で3回かな。報われねえ。


 コーラル&パールオトメが飛んでくるシーンは、『逆シャア』のラストでコロニー連合軍のジムが飛んでくるのを思い出して燃えまくったんですが・・・・・あれ?コーラルローブって飛べないんじゃなかったっけ? その辺の設定、あんまし憶えてない・・・・・作中の大半はコーラルローブで過ごしたというのに。これってロボットアニメにおける前半の主役機の扱いみたいだ。



 という訳で、アリカ&マシロ、舞衣&命、五柱、ハルカ、シホは城へ。
 ナギはオリジナルスレイブを大量投入で迎え撃ちます―――



 ○ オリジナルスレイブ、結局ザコかよ!!
 「よりチャイルドに近いものに・・・」という台詞から、このオリジナルスレイブに味方サイドが苦しめられる展開がいつか描かれると期待していたんですが・・・物量だけが取り得のザコチームになっちゃいました。まぁ、キャラ萌えアニメなんだから、キャラvsキャラ以外の要素でバトルする必要はないんですけどさ。


 ハルカとシズルが背中預けあって戦う姿は、もう言葉にならないほど燃えまくった。
 この二人・・・ずっとライバルキャラであったのにも関わらず、いつも片方がHiMEで片方が一般人とか、片方がオトメで片方が一般人とかで。二人が対等な立場で共闘するのって、実はアニメ版『舞-乙HiME』が初なんですよ。エアリーズ編ではハルカが足引っ張って上手くいかなかったですが、今回は二人がちゃんと足並みそろえての共闘ですよ!震える!!
 華麗に敵を切りさばくシズル様に燃えまくったら、ハルカの力技に笑いまくって、「一網大魔神」にツッコむユキノに萌えたり。

 また、第4話の時点から“アリカは成長した姿をハルカに見せなければならない”という伏線が張られていたので、ここでちゃんと因縁消化してくれたのは嬉しい限り。ほーんと、ファン心理を熟知してる脚本だなー。



 
「アリカ!ニナのこと任せたよ!」

 あー、これはもう期待してなかったんで、ちゃんと消化してくれたのは嬉しかった!!
 まだアリカとニナが仲良くなれなかった頃、唯一ニナを理解してくれていたのがナオだったんですもんね。アリカのピンチをニナとナオが救ってあげたことなんかもありました(アリカは気付いてなかったけど)。

 その裏でサラが背景化しているのは気にすんな!!

 シホとナオのやり取りは大好き。一時期は「シホが活躍してナオのローブが復活するんでは!」と思ってましたが、こんな風に対等な位置の関係の方が萌えますね、この二人は。




 そして―――そして―――
 満を持して!アカネちゃん到着!

 
「って、アンタまだオトメなの?」

 そういや、アカネちゃんを一番気にかけていたのがナオだったっけ。むくれるアカネちゃんと、ビビるナオシホが可愛かった。ネコミミローブよりもマーヤお姉さまのオパーイローブの方が気にかかってしまった僕はアカネちゃんファン失格でしょうか。つーか、小林由美子はコレだけの出番のために・・・それを言ったら、台詞らしい台詞も、五柱同士の絡みすらなかったサラ役の沢城さんも可哀想ではありますが。
 しかし・・・アカネちゃんってこんな声でしたっけ? カズ君絡みになると普段の大人しくゆっくり喋る彼女のキャラが吹っ飛ぶっつーのは、前作でもありましたが、今作でも生きていたのか・・・関係ないけど、ドラマCDでのエルスとの絡みは萌えまくった。文字通り、絡み(笑)




 しかし、これらのオールスターキャラ総出演祭りを全部吹っ飛ばす飛び道具がココに登場。
 ミス・マリア若返り!!!!!
 マジかい、こんな必殺技を温存していただなんて。ドラマCDの扱いも、25話の肉弾戦も、全部この瞬間のための布石だったというのか!!最終回だというのに、もう!詰め込みすぎなんだよ!!




 んで・・・・・・期待していた、もう一人のアオイちゃんは。
 なんかアッサリとチエに救出されて、ラブラブしてましたな。前作の二人を知っていると、こういうラブラブ描写には違和感あるんですけど―――寝ぼけまなこのアオイちゃんが可愛かったから、細かいことは気にすんな!!


 命が地面こすりながら敵に突撃していく絵は、相変わらずカッコええ。
 出来れば大剣が好ましかったですが、まぁソレはストーリー上どうしようもないことですからね。




 ○ そして、世界は二人の少女に託される―――
 アリカはニナと共に大気圏外で決戦、マシロはハルモニウムの前でナギと対峙。

 マシロとナギの議論は、既にセルゲイとスミスが議論し終わっちゃっていたことですし、今の時点ではマシロにもアリカにもイデオロギー的な正当性はないのでちょっと苦しいところ。でも、それをむしろ武器に少年漫画的に「夢があるから」と前向きに捉え直し、第1話で何も持たずにやって来たアリカが夢を追いかけ始めた『舞-乙HiME』という作品のスタート地点に着地させたのは、身震いするほどキレイな着地点だと思いました。


 
「夢だよっ!
 でも、夢だから・・・・・・
 あたし、この街に初めて来て、ニナちゃんと会って、シズルさんを見て、本気でオトメになりたいって思った。
 それで今、あたしはオトメになった・・・もしあの時、夢を持たなかったら。あたしは絶対オトメにはなれなかった。
 どんなムチャな夢でも、信じれば叶う・・・・
 ううん!叶うと信じて進まなきゃ!何も起こらないんだよ!!」

 
「それはアナタが本当にくじけたり、過ちを犯したことがないからよ・・・」
 
「そんなことない!間違えたら、また一生懸命考えてやり直せばいい!!
 それでまた!前に進めば良いんだよ!」


 あれだけアリカが苦しんで悩んでいたことを、ニナは想像もしなかったのか・・・
 ここのアリカの台詞、悩みまくった末に黒い谷で舞衣と話したことがベースにあるんですよね。それを単なる受け売りととることも出来るんですが、『舞-HiME』のドロ沼な展開を乗り越えた前作ヒロインの意志と、今作で悩みまくったアリカの意志が、受け継がれて一つの答えになった―――と、メタな解釈も出来るんじゃないかと。


 
「あたし、バカだし、何も知らない・・・
 でも、もっともっと知りたいよ!ニナちゃんのこと!!
 だから・・・もう一度、一緒に始めよう?ね、ニナちゃん?」


 怪物の腹の中で、マシロと語り合ったあの時。
 無知だったからこそエルスを死なせてしまったことを悔いた当時、あの時はネガティブだった言葉が、最終決戦で裏っ返る。お互いに何も知らないからこそ、一歩ずつ一歩ずつ歩み直すことだって出来るはず。何も知らずに無邪気にヴィントにやって来たアリカが、ニナと出会った、あの日のように―――




 
「わらわ達は諦めぬ!
 そうじゃろ、アリカ!?」


 再び離れた手に絶望するアリカに、もう一度希望を与えたのはマシロの意志。
 二元中継のナギvsマシロサイドはイマイチ機能していなかったんですが、ここでようやく二つがシンクロ。最終決戦でアリカとマシロの絆に再び焦点を当てるのも上手い。燃え要素が多すぎて、もうワケが分からん。


 欲を言えば、ここのマシロの頑張りをアオイちゃんか巧海かミドリかユキノに見てもらってマシロ成長物語をキレイに締めくくってもらいたかったんですが・・・・・・流石にこの場面にいるのは不自然か。チエもアオイちゃんを一緒に連れてきてやれよ!マシロの成長を一番見たがっていたのはアオイちゃんなんだから!!



 そうして、世界の行く末を賭けた戦いは決着―――



 ○ エピローグ
 ・アスワドは約束通りマシロによってガルデローベの技術を受け、ヴィントを去る。
 ・アオイちゃんは元通り、マシロのメイドという元鞘に戻る。
 ・舞衣と命は黒い谷で罪人に強制労働をさせ、ナギは罪人として黒い谷送り―――
 って、ナギのおかげでコミカルに描かれてましたが、結構ダークな話じゃないかコレ。しかも、それを前作ヒロイン二人が任されているのってどうなんだ?
 ・お偉方の座っている席には―――
 後列左から:アカネ、シホ、ハルカ、チエ、カーラ、ラウラ
 前列左から:カズくん、フロリンス王、ユキノ、カーラのマスター、ラウラのマスター
 フロリンス王がしっかりとカズ君を睨んでいるのは笑った。前列はカルデア、フロリンス、エアリーズ、ロムルス、レムスの代表者で、後列は(チエは別として)そのオトメみたいですね。つまり、フロリンスのオトメには結局シホが落ち着いた、と。
 ・マシロの演説(内容は何もないんですが・・・)笑顔で聞いてるのは―――
 後列左から:晶くん、巧海、舞衣
 前列左から:ナオ、シズル、ナツキ
 後列はジパング組、前列は五柱なんでしょうけど―――両方関わっているはずのサラが映ってないのは(笑)
 巧海が笑顔なのは舞衣が戻ってきたからなのか、マシロが成長したからなのか。多分、その両方で晶くんがジェラシーむき出しになっているのは可愛かった。可愛かった・・・けど、オマエラ!全部解決してからヴィントに来たのかよ!!一応エアリーズに救援物資送ったし、オトメのいない国だから来てもムダだったんだろうけどさ。「また、近いうちに来ないと・・・」と言っていた巧海が後日譚まで出番なしだったとは、納得いかねえ!
 まぁ、でも多分こことの兼ね合いで漫画版の方の出番が多いのか・・・アッチはアッチで偉いことなっとるけど。

 そして―――
 ・アリカはマシロのオトメとして働いてました。
 新ローブはアリカピンクとレナブルーの融合みたいなローブでしたね。あ、五柱揃い踏みなので、一瞬だけサラが映ってましたね。もう、ホント1シーンだけですが。
 ・ガルデローベではリリエ、イリーナが進級してました。ヤヨイちゃんは・・・
 ・ミユは城の完成を見て、また旅に出る。
 ・マシロはミミの想いを忘れず、新たな一歩を踏み出す。
 ・その背後で、マシロの成長した姿を見て泣いているサコミズとアオイちゃん。
 アオイちゃんがサコミズと同じ扱いだなんて納得いかねえ!(笑)
 ・アリカは学園での生活を胸に、エルスとニナの想いを忘れず、新たなブーンで走り出す。


 そして、そして―――
 ・ニナは、記憶を失ったセルゲイと新たな生活を始める。アリカと、エルスとの想い出を胸に。




 って、アレ?トモエは・・・・・・?
 まぁ、約1名とソイツのせいで学園を去ることになったミーヤに関してはスルーでしたけど、それ以外は完璧なエピローグでした。フロリンス王以外はみんな笑顔で、みんな新たな一歩に踏み出していくというシンデレラストーリーの最後に相応しいエピローグでしたよ。ニナとセルゲイに関してもとってもキレイな帰結だったと思います。これ以外のやり方はないだろうってほど・・・・・・でも、ゴメン。これだけは言わせて!





 ○ 結局、セルゲイって楯祐一だったの??
 セルゲイ=楯っていう説は早い段階からあったんですが、漫画版を読んでいた人はあまりの変貌ぶりに「それはないだろう」と弱い反論をしていたと思います。『舞-HiME』→『舞-乙HiME』のキャラ転生では“名前が繋がっている”というのが絶対的条件でしたし、“声優が一緒”というのもセルゲイ=楯説を否定する一つの要素になっていました。

 まぁ、どちらの説も確証を得ぬままストーリーはどんどん進み、舞衣の話が出てきた辺りで議論は急展開を見せます。イメージ映像で舞衣が「恋か夢かに悩んで」の時に出てきたシルエットが、現在のセルゲイとは違う髪型で、前作の楯と同じ髪型だったからです。ここに来て、「セルゲイと楯は別人だもん」派が勢力を増していったんですが・・・・・・


 結局のとこ、楯がセルゲイなのかは置いといて、あのイメージ映像で舞衣の相手役だった人物はセルゲイで間違いなかったと思われます。一つには、セルゲイが鴇羽巧海の名前に反応していたこと。もう一つは回想シーンに幾度となく出てきたセルゲイが、イメージ映像のそれと同じ髪型をしていたこと。更にはラストシーンのセルゲイの髪型も酷似していたこと。最後に、これはもう一度ビデオを見返さないと確証得られないんですが、ナツキは第1話の頃からセルゲイに突っかかっていたこと。

 などなど・・・考えてみれば考えてみるほど、舞衣の相手はセルゲイだったっぽい。そうなると・・・


 10代の頃:留学生としてヴィントにやってきて、レナに片想い
 10年くらい前か?:ガルデローベ学生の舞衣と恋仲
 これも10年くらい前?:孤児だったニナを養子に
 多分、その後:ナギと出会い、志に賛同
 『舞-乙HiME』第1話:アリカと出会って互いに惹かれ合う

 何、このダメ人間(笑)
 いや、でもそうか・・・アニメのキャラとしてではなくセルゲイに実際に感情移入していくと、レナは行方不明、舞衣も行方不明、と次々と想った人がいなくなっていった末に「何も手に入れられない」という考えに達し、ナギの下に着いたのかも知れません。そもそも舞衣が「恋か夢かに悩んで」と言ったのは後の人々であって、本人は結構あっけらかんとしていたので、実際にはドロドロしていたワケでもないのかも知れませんね。



 しかし、僕が何故セルゲイ=楯説を受け入れられなかったのかと言うと・・・
 前作でアレだけ紆余曲折あって、ようやく互いの気持ちに向き合えた舞衣と楯が、今作ではあっさり初期化されちゃって。全然別の女のコに楯がちょっかい出しているという事実を受け入れられなかったからなんです。前作のあの感動はどうしたらいいの、と言いますか。『スピード2』でサンドラ・ブロックが別の男と付き合ってた、みたいな嫌悪感があったんですよ。まぁ、リアリティを考えると不自然ではないんですけど・・・・何かね、夢がないじゃないですか。

 
※ 追記:アニメパーフェクトブックの吉野さんと久行さんのコメントによると、セルゲイは楯祐一のイメージは全く引きずってないとのこと。となると・・・舞衣の相手も別にセルゲイってワケじゃないのかも知れんですね。真相は未だ分からず。



 あ、そうそう。
 セルゲイばっかに気をとられてましたけど、ナギも結構微妙ですよね。前作の凪と同一人物なんじゃないかって説もありましたし、最終回のマシロとの会話で、前回の世界滅亡を経験したみたいなフンイキも出してましたし。でも、この辺りはそう追求するトコでもないんでしょうな。あとは視聴者の判断に任せる―――と。



 ○ トータルな総評
 うーん・・・・・正直なところ、アニメ単体で言えば最初はここまでハマるとは思ってなかったんですよ。
 漫画版の方が凄いことなっていた時期でしたし、アニメ版はスタートダッシュがなかなか微妙で、キャラ作画も初期は安定しなかったもんで。もちろん後から考えると序盤に鬼のような伏線が張られていたワケですし、設定を理解するだけでも1クールの助走期間は必要だったと思われるんですが。

 その点、第1話からグイグイ引きこんで、視聴者が飽きてくる直前にジェットコースターのような展開を細かく加えた前作と比べると・・・瞬発力では遠く及ばなかったとも言えると思います。アチラは作画も終始安定していたみたいですし。



 ですが。全26話を観た感想としては―――やはり、今作『舞-乙HiME』の完成度は前作のそれを上回るクオリティだったんじゃないかと。前作で得たファン層のおかげで、「序盤は我慢、後半に爆発」という構成を練ることが出来ましたし―――後半に爆発させるために、逆算して計算され尽くしたオトメの設定を作ってこれたんだと思います。
 繰り返しになっちゃいますが、最終決戦でアリカとニナが大気圏外まで飛んでいったのは『舞-乙HiME』だから出来たんですし、全員共闘もそれまでの描写で説得力を持たせるように話を作ってきたから受け入れられたんだと思います。


 つまり・・・・結局は一長一短。
 言い換えれば、『舞-HiME』も『舞-乙HiME』もどっちも面白かったってことです(笑)




 好きなシーンは挙げきれないくらい。
 想い出も沢山もらいました。


 こんなに毎週毎週夢中になった作品は過去例にないくらい、本当にこの作品が大好きでした。ありがとうございました。
 また、今後も乙女ちっくTVを毎週楽しみにさせてもらいますし、秋と噂されているOVAも心待ちにしておきます。うん!本当、このアニメが好きで良かった!半年間、楽しかったです!お疲れ様でした!


 P.S.
 また、僕の拙い感想を楽しみに読んで下さった方々にも、心から感謝です。
 一時期はネットで感想を書くのは辞めた方が良いんじゃないかと思ったほどでしたけど、楽しみにして下さった方がいたからこそ最終話まで続けることができました。全26話、本当にお世話になりました。ではでは。

 ま、本音を言いますと。今後も『舞-乙HiME』関連商品の感想を書いていくつもりなんで、もう暫く付き合ってくれたら嬉しいんですけどね(笑)








→ OVA版の感想へ



自作漫画を描いています
▲ 『ちのしあわせ家族』連載中。よろしければどうぞ。



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